私は専門学校1年生のときに発病し、休学ののちに中退、その後1年間のリハビリを経て、就職活動をはじめました。仕事経験ゼロでしたので、納得のいく就職先が決まるのかと不安は大きかったです。そのため、ひとりで就活をするより、プロと一緒にはじめた方が、より多くの企業情報が得られるのではないかと考え、就活を始めてすぐにdodaチャレンジに登録をしました。
初回のカウンセリングは電話での相談を希望しました。上肢下肢の機能障害により移動は車椅子になりますので、カウンセリングのために電車で移動することは負担だったからです。キャリアアドバイザーとは直接お会いできていませんが、電話での第一印象は、「優しい方」でした。話をしっかりと聴いて受け止めてくれたので、不安や緊張感がほぐれ、安心できました。「焦らなくていいよ」という言葉で、就活への気持ちが前向きになったことを覚えています。
理学療法士になる夢は、発病により一転
発病前、私は医療系の専門学校で学び、理学療法士を目指していました。子どもの頃からバスケットボールを続け、スポーツに励んでいました。怪我などで医療機関にかかることも多かったことから、医療関係の仕事に就きたいと考えるようになっていました。しかし、発病して上肢下肢が機能全廃となり、理学療法士の夢を諦めなくてはなりませんでした。それでも医療に関わる仕事がないかと、リハビリ期間中に医療事務の資格を取得したりしていました。
キャリアアドバイザーにも、これまでの夢や思いを伝え、医療系の仕事を希望しましたが、なかなか該当する業種の求人がありません。想定はしていたものの、気持ちをすぐに切り替えることは難しかったですね。ですが、就業経験がなくても、医療系以外にもこんなのあるよ、と選択肢を提示していただいたり、障害者採用の市場を説明してくれたりしたので、少しずつ条件を広げていくことができました。お金を数えるなど細かい事務は好きではなかったので、「経理職以外で」とお願いしました。
在宅勤務というはたらき方で、車椅子通勤の不安が解消
そのほかには、「通勤30分程度」が条件でした。車椅子で毎日通勤することを考えると、30分くらいが限度だろうと思ったからです。「経理以外の事務職×通勤30分」が叶う企業として、ご紹介されたのが、現職でした。
まず、完全在宅勤務のスタイルに驚きました。私がイメージする「在宅勤務」は、ライターなど限られた専門職の人だけができる就業形態だったからです。通勤がないことは、私にとってベストなので、申し分ありません。仕事内容は、VBA等を使ってデータベースをつくるものでした。Excelもあまり使ったことがない未経験者でも通用するのかと心配でしたが、せっかくのチャンスなので、応募することにしました。