統合失調症の方がはたらける仕事とは?障害者雇用で安定就労できる仕事選びのポイント

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「統合失調症があっても一般企業ではたらけるのだろうか」
「障害者雇用で安定就労できる仕事が分からない」

統合失調症のある方は、このような悩みを抱えがちです。統合失調症は、体調やストレスの影響を受けやすく、はたらくうえでさまざまな課題が生じます。しかし、自分に合った職場環境や仕事内容を選ぶことで、安定してはたらき続けることが可能です。

実際に、障害のある方のための転職・就職エージェント「dodaチャレンジ」の支援により、統合失調症のある方が、事務・エンジニア・オペレーターなど、さまざまな職種での就労につながっています。本記事では、統合失調症の方がはたらくうえで抱えやすい悩みと解消法、向いている仕事や安定就労のコツを分かりやすく解説します。

統合失調症のある方がはたらきやすい仕事

統合失調症のある方は、「そもそもはたらき続けられるのか不安」という方も多いでしょう。しかし、多くの方が障害者雇用枠などを活用しながら、自分の体調や特性に合った仕事で安定就労を実現しています。統合失調症のある方がはたらきやすい仕事には、次のような共通点があります。

  • 業務内容が明確で、急な対応が少ない
  • ルーティンワークが中心
  • 対人コミュニケーションの負担が比較的少ない

このような特徴を踏まえたうえで、具体的な職種をご紹介します。

一般事務

一般事務は、統合失調症のある方の転職・就職先として特に多いです。

  • データ入力
  • 書類作成
  • ファイル整理
  • メール対応
  • 備品管理

上記のような業務はルーティン化しやすく、業務範囲も整理されていることが多いため、手順に従って作業を進めるのが得意な方に向いています。ただし、電話対応や来客対応が多い職場では負担を感じやすいため、仕事内容は事前に確認しておきましょう。

バックオフィス業務

経理・人事・総務などのバックオフィス業務も、統合失調症のある方に比較的向いていると考えられます。

  • 経費入力
  • 請求書処理
  • 勤怠管理
  • 書類チェック
  • 社内データ管理

上記のような業務は、一定のルールに沿って進めることが多いため、数字管理や細かい確認作業が得意な方には向いています。しかし、月末や月初など繁忙期が存在するケースもあるため、業務量や残業状況については確認しておくと安心です。

データ入力・OAオペレーター

データ入力やOAオペレーターは、対人業務が少ないためストレスを軽減してはたらきやすい傾向があります。

  • システムへの入力作業
  • Excelデータ管理
  • 書類のデジタル化
  • 集計作業

主にこれらの業務が中心で、決められた作業を正確に進めることが得意な人に向いています。在宅勤務に対応している求人も増えているため、通勤の負担を減らしやすいことも特徴です。

CADオペレーター

CADオペレーターは、パソコン上で設計図面の作成や修正を行う仕事で、次のような特徴があります。

  • 作業内容が比較的明確
  • 一人で集中しやすい
  • スキルを活かしやすい

細かい作業が得意で、一人で集中して作業するほうが楽な方に向いています。ただし、一定のスキル習得が必要になるため、未経験の場合は学習や職業訓練が必要になるでしょう。

IT・デジタル系職種

IT・デジタル系職種のうち、次のような仕事も統合失調症のある方に比較的向いていると考えられます。

  • デジタルマーケティング
  • IT企画・業務改善
  • 企画・開発エンジニア
  • アプリ開発エンジニア
  • デバッグ
  • コンテンツ管理

IT分野はスキル重視で評価されやすく、対人コミュニケーションが求められる機会が少ない職種が多いです。また、リモートワークとの相性が良いため、働き方の柔軟性を確保しやすくなります。ただし、IT業界は納期や変化が激しい職場もあるため、「静かな環境ではたらきたい」「急な変更や予定外の対応が苦手」という場合は、企業風土や業務内容を慎重に確認しましょう。

dodaチャレンジのデータから見る統合失調症と仕事

落ち着いた女性のイメージ

実際に「dodaチャレンジ」 のご利用者のうち、統合失調症のある方がどのような仕事に転職・就職したか、その特徴を次のポイントから見ていきましょう。

  • 一般事務が最も多い
  • 事務系職種を中心に幅広い転職・就職実績がある
  • 特性に合った配慮を得やすい職種が多い

一般事務が最も多い

統合失調症のある方の転職・就職先として多い職種は次のとおりです。

職種 割合
一般事務 46.8%
庶務事務 9.9%
運営スタッフ 5.4%
人事事務 4.5%
CADオペレーター 3.6%
総務事務 3.6%
営業事務 2.7%
OAオペレーター 1.8%
経理事務 1.8%
その他 19.9%
(調査期間:2021年1月~2026年5月※dodaチャレンジ調べ)

転職・就職先として最も多い職種は「一般事務」で、全体の半数近いことが分かります。

事務系職種を中心に幅広い転職・就職実績がある

一般事務以外にも、統合失調症のある方は次のような職種に転職・就職しています。

  • 人事関連業務
  • CADオペレーター
  • デジタルマーケティングエンジニア
  • アプリ開発エンジニア
  • IT関連業務

近年では、パソコンスキルを活かせる仕事や、在宅勤務に対応した職種も増えているため、以前より働き方の選択肢が広がっています。また、障害者雇用では「短時間勤務から始める」「業務量を調整する」など、さまざまな配慮を受けやすくなっているため、自分のペースでキャリアを築いていくことが可能です。

特性に合った配慮を得やすい職種が多い

統合失調症のある方の就労では、「ストレスや精神的負担の少ない働き方」が重要になるため、次のような特徴のある仕事が選ばれやすい傾向があります。

  • 業務内容が分かりやすい
  • 作業手順が整理されている
  • 対人業務が比較的少ない
  • 急な変更や予定外の対応が少ない

統合失調症のある方は、ストレスを感じると症状が悪化しやすくなるため、ノルマや対人コミュニケーションを求められることが少なく、自分のペースではたらきやすい仕事が向いているとされることが多いです。

統合失調症のある方が安定して仕事を続けるコツ

統合失調症の方が安定就労を目指すためには、次のポイントが重要になります。

必要な配慮事項を職場へ伝える

障害者雇用枠や一般雇用枠で障害を開示して就労する場合は、必要な「配慮事項」を企業に申し入れることが重要です。統合失調症のある方の配慮事項例として、次のようなものが考えられます。

  • 通院のため定期的に休みが必要
  • 疲労が溜まりやすいため残業は難しい
  • 指示は口頭だけでなくテキストでも必要
  • 電話対応業務は負担が大きいので避けたい

ただし、配慮事項はあくまで「自己対処で解消しきれない部分」をサポートしてもらうものなので、必要な内容を絞り込んで伝えるようにしましょう。

通院や服薬を欠かさず、生活リズムを安定させる

合理的配慮に加えて、日常生活のリズムを安定させることも重要です。統合失調症のある方は、睡眠不足や生活リズムの乱れ、服薬中断などが体調悪化の原因になりやすいため、次のようなセルフケアを意識しましょう。

  • 十分な睡眠時間を確保する
  • 通院と投薬を継続する
  • 食事や生活習慣を整える

特に、転職・就職後は生活リズムが大幅に変化して疲労が溜まりやすくなるため、仕事に慣れるまではより一層注意が必要です。

無理せず体調不良時は早めに対処する

統合失調症のある方が仕事で失敗してしまいやすいパターンとして、次のようなものがあります。

  • 無理してフルタイムではたらいてしまう
  • 必要な配慮を伝えずにはたらいてしまう
  • 一人で抱え込んでしまう

真面目で責任感が強い方は、限界まで頑張ってしまうことが多いですが、無理を続けるとストレスや疲労が蓄積して再発や休職につながるリスクがあります。長期的に安定就労するためには、無理をしない働き方を身に付けることも重要です。

  • 疲れたら早めに休む
  • 一人で抱え込まず相談する
  • 完璧主義になりすぎない
  • 「今できる範囲」で考える

「睡眠時間が乱れる」「イライラや不安感が強くなる」「集中力が大きく低下する」などは、精神疾患の症状が悪化する典型的な前兆なので、早めに対処しましょう。

統合失調症のある方が仕事を探すためのポイント

統合失調症のある方が安定してはたらくためには、「どんな仕事・働き方を選ぶか」に加えて「どのように仕事を探すか」も重要です。特に意識したいポイントは次のとおりです。

  • 障害者雇用枠での就労を検討する
  • 必要に応じて就労移行支援事業所を利用する
  • 障害者雇用に特化した転職・就職エージェントに相談する

障害者雇用枠での就労を検討する

統合失調症のある方が就労を目指す場合は、障害者雇用枠を選択肢の一つとして検討してみましょう。統合失調症で精神障害者保健福祉手帳を取得されている方は、障害等級に関係なく障害者雇用枠ではたらくことができます。

障害者雇用枠では、企業側が「障害のある方」を対象に採用するため、一般雇用枠と比べて柔軟な合理的配慮を得やすい点がメリットです。例えば、業務内容や勤務時間の調整、テレワークや通院への配慮などにより、統合失調症の症状とうまく付き合いながらはたらきやすくなるでしょう。

必要に応じて就労移行支援事業所を利用する

転職・就職に不安がある方や、短期離職の経験がある方は、はたらくための土台づくりとして、「就労移行支援事業所」に通所するのもひとつの方法です。就労移行支援事業所では、一般企業での就労を目指す障害者の方が、次のようなサポートを受けられます。

  • はたらくために必要なスキルの習得
  • 転職・就職活動のサポート
  • 就職後の定着支援

パーソルダイバース運営の就労移行支援事業所「ミラトレ」では、障害との向き合い方や仕事の上手な進め方、自分に合った仕事の探し方などについて学べます。なお、就労移行支援事業所は全国各地でさまざまな事業者によって運営されているため、お近くの事業所については、こちらで確認してみてください。

出典:厚生労働省「都道府県別障害者施設一覧

障害者雇用に特化した転職・就職エージェントに相談する

統合失調症のある方が障害者雇用枠で仕事を探す際は、障害者雇用に特化した転職・就職エージェントに相談するのも有効な方法です。自分に合った仕事を効率よく探しやすくなるほか、求人紹介だけでなく次のようなサポートも受けられます。

  • 配慮事項の整理
  • 履歴書、職務経歴書の作成サポート
  • 面接対策
  • 企業との条件交渉

特に、障害者雇用では「どのような配慮が必要か」の整理が重要ですが、そこをうまく言語化できない方も多くいます。転職・就職エージェントでは、プロのキャリアアドバイザーに配慮事項の伝え方についても相談できるため、より転職・就職活動を進めやすくなるでしょう。

統合失調症のある方の仕事探しの進め方

職場で談笑する男女のイメージ

統合失調症のある方の仕事探しの選択肢として、次のようなものがあります。

  • ハローワーク
  • 就労移行支援
  • 転職・就職エージェント

しかし、それぞれサポート内容や進め方が異なるため、次のように希望に応じて適切な支援サービスを選ぶことが大切です。

こんな方におすすめ おすすめの支援・サービス
生活リズムを整えたい方 就労移行支援
自分で幅広く仕事を探したい方 ハローワーク、求人サイト
効率よく仕事を見つけたい方 転職・就職エージェント

その中でも転職・就職活動をスムーズに進めたい方や、効率よく自分に合う仕事・職場を見つけたい方は、転職・就職エージェントの活用をおすすめします。例えば、障害者のための転職・就職支援サービス「dodaチャレンジ」は、障害特性や希望する働き方を踏まえた求人紹介に加え、応募書類の作成支援や面接対策などのサポートを受けられます。自分に合う方法を選ぶことで、無理のない働き方を実現しましょう。

公開日:2026/08/06

監修者:戸田 幸裕(とだ ゆきひろ)
パーソルダイバース株式会社 人材ソリューション本部 事業戦略部 ゼネラルマネジャー
上智大学総合人間科学部社会学科卒業後、損害保険会社にて法人営業、官公庁向け営業に従事。2012年、インテリジェンス(現パーソルキャリア)へ入社し、障害者専門のキャリアアドバイザーとして求職者の転職・就職支援に携わったのち、パーソルチャレンジ(現パーソルダイバース)へ。2017年より法人営業部門のマネジャーとして約500社の採用支援に従事。その後インサイドセールス、障害のある新卒学生向けの就職支援の責任者を経て、2024年より現職。
【保有資格】
  • ■国家資格キャリアコンサルタント
  • ■障害者職業生活相談員
  • dodaチャレンジで、専任のキャリア
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