私は、短大を卒業後、交通会社に就職し、旅行販売部門の契約社員として、接客や旅行関係の窓口業務を担当していました。はたらき始めて4年経った頃、体調に異変を感じたのですが、忙しくしていたので、最初は、疲れだろうと思っていました。微熱と倦怠感が続いたので病院に行くと、その時は風邪と診断され解熱剤を処方されました。少し無理をしながら仕事は休まずに行き、そんな状況を1ヶ月近く続けました。ある日、仕事から帰宅すると、急に全身が痛くて、痛くて我慢できないんです。これは、尋常ではないと思い、家族と一緒に救急外来に行きました。そこで、医師に言われたのは、体全体が炎症していて非常に危険な状態だということでした。即入院です。
入院1ヶ月後に分かった病名は、急性腎炎
炎症の原因はしばらく特定できず、そこからいろいろな検査をしました。自分の体に何が起きているのか分からず、不安でたまらなかったです。入院して1ヶ月、やっと分かった病名は、急性腎炎でした。その後治療のため、さらに1ヶ月入院し、退院後も自宅で1ヶ月療養しました。徐々に、通常の生活が送れるまでに回復してきましたが、この先、腎機能が低下する可能性もありますし、著しく低下したときは、腎臓移植になると医師に言われていたので、体に負担をかける生活はできません。復職後、会社に相談したこととしては、服薬時間が決まっていることや、腎機能の低下により疲れやすいため、これまで通りの残業はできないとお願いし、理解してもらいました。
復職後に肺炎、そして腎臓移植へ
しかし、復職して半年後、私は肺炎にかかり、悪化して入院してしまいました。腎機能低下に伴い免疫力が低下していたんです。医師から腎臓移植をした方が良いと言われ、父の腎臓を移植することになりました。急性腎炎での緊急入院から9ヶ月。ほんの9ヶ月前の私は、これほどの大病を患うとは想像すらしていませんでした。当時の私は、仕事も面白く、これからどんな仕事をしていこうかと未来を描いていました。それが一変してしまったんです。私は、仕事を辞めるつもりはありませんでしたので、移植後、どんなはたらき方ができるのか、自分に何ができるのか、そして、自分は何がしたいのかを考えるようになりました。
障害等級1級に認定。障害者採用枠で転職することを決心
実はその頃、会社は、事業再編で私が所属する旅行事業の撤退が決まっていました。他事業部への異動や、グループの別会社への転籍など、私にもいくつか選択肢が提示されていました。しかし、私が考えた進路は、転職でした。
腎臓移植によって、障害とともに生きていくことになった私は、これからどんなはたらき方ができるのか、ずっと考えていました。調べていると、障害者採用枠という選択肢があることを知り、心機一転しようと思ったんです。
転職をするなら、プロのサポートが受けられる転職エージェントに登録しようと考えました。インターネットで評判が良かったdodaチャレンジに登録したときは、まだやりたいことや興味のある業界は定まっておらず、自分にどんな可能性があるのかを知りたいと思っていました。