知的障害/20代/事務への転職ストーリー

知的障害の方の転職体験談知的障害の方の転職体験談

社会人になって分かった軽度の知的障害。「自分にできること」を仕事にしてから、やっと自分に自信が持てました

S.C.さん 20代 知的障害(滋賀)

転職活動期間
4ヶ月
前職
派遣会社 事務派遣
現職
IT企業 事務

同じ会社で半年以上はたらいたことがありませんでした

知的障害の方の転職体験談知的障害の方の転職体験談

私は、dodaチャレンジの転職支援サービスで入社した今の会社の前に、5社経験をしているんですが、いずれの会社も長く続きませんでした。仕事内容も、販売、事務、工場での製造などで、経験もばらばらです。どの仕事も、自分なりに頑張っていたのですが、うまくいかずに退職したり、契約が満了となったりで、今の会社が一番長くて、入社してから半年が経過しました。

子どもの頃からあった「自分は知的障害ではないか」という違和感

小学生の頃から、周りの友達と比較して違和感があったように思います。友達はできるのに、自分にできないことが多くて、「どうして、自分は同じようにできないんだろう」と思っていました。例えば、算数の九九も、1年かけても全然覚えられませんでしたし、漢字のテストでも書くことができないので何度も再テストを受けたりしました。それでも中学までは、「天然キャラ」でやり過ごすことができていました。高校生になると、友達同士の会話も高度になるので理解できないこともよくあり、その頃から、「自分は知的障害なのではないか」と思うようになりましたが、家族は「大丈夫よー、平気よ」と言ってくれていたので、私もそこまで深刻になることはありませんでした。勉強にはついていけませんでしたが、高校時代は軽音楽サークルに入りボーカルをやったりして、なんとか過ごしていました。

専門学校卒業後に就いたアパレル販売は2ヶ月で退職、その後も転々と

服飾の専門学校に進学し、その後洋服の販売職の仕事に就きました。私が好きなデザインの洋服を扱ったお店でしたが、接客もレジの仕事も私にはとても難しく感じました。お客様と会話を合わせることができないし、計算ができないので会計を間違えてしまうんです。
学生時代は「天然キャラ」でなんとかなることも多いですが、社会人になったらそういうわけにはいかない―、そう実感しました。この仕事は私には無理だと思い、2ヶ月で退職しました。その後は、派遣社員や契約社員などで仕事をつなぎながら生活していましたが、中には、契約を打ち切られてしまうこともありました。「他の人がすぐできることが理解できない」ということで、どんどん自信もなくなっていきました。

ハローワークに相談し、障害者認定機関を受診

仕事が続けられない理由は、「知的障害があるからではないか」という思いはより強くなっていきました。ハローワークで相談したところ、病院で診断を受けるか、市役所に申請して認定機関で受診するかの2つの方法があることを担当の方が教えてくれました。当時、ほとんどはたらけていなかった私はお金がなかったので、市役所に申請する方法を選びました。認定機関には母と一緒に行き、認定結果は、軽度の知的障害があるということでした。「やはり知的障害だったんだ」と、ほっとしたのを覚えています。

障害者雇用枠で求職活動をすると決断

障害者手帳を取得するときには迷いもありました。ネット、SNSなどで障害者手帳に関する否定的な情報を目にすることもあり、障害者手帳を取得する必要があるかということや、甘えていると思われたらどうしようとも考えました。
ただ、私自身が手帳を取得して感じたことですが、誰かの助けを求めることも勇気のいる行動でした。もし今障害を認定されていなければ、これまでのように仕事を含む様々なシーンで困難や悩みが重なっていたと思います。
私は、障害者雇用枠で自分に合った仕事をしたいと考え、障害者手帳を取得してから、改めてハローワークで求職活動をしました。ですが、そこでは思うような求人に出会うことができず、ネットで調べた転職エージェントの中から、dodaチャレンジに登録しました。

会社の雰囲気など丁寧な説明があって、転職活動も安心でした

知的障害の方の転職体験談知的障害の方の転職体験談

dodaチャレンジに登録してすぐに、キャリアアドバイザーから連絡があったので安心しました。キャリアアドバイザーは、とても丁寧に分かりやすく説明をしてくれたので、心強かったです。その時私は、仕事の希望条件として、事務職であること、将来は一人暮らしをしたいので生活できる給与であること、社内があたたかい雰囲気であることの3つを伝えました。さっそく15社の企業を紹介してくれたのですが、キャリアアドバイザーが、求人票だけでは分からない会社の雰囲気や細かいところも調べてくれました。実際にはたらいている人の雰囲気を教えてくれたところが、他のエージェントにはなかったdodaチャレンジの強みだと思います。一社一社丁寧に求人の説明をしてくれたので、私も納得してエントリーすることができました。紹介された15社のうち、最終的に2社から内定をいただきましたが、給与が良く、自宅から通いやすかった今の会社を選びました。

上司も周りも障害を理解してくれるあたたかい職場です

私は、今回初めて障害者雇用枠で転職しましたが、これまでの5社とは全然違って、落ち着いた気持ちで仕事ができています。私のために、業務マニュアルを作ってくれたり、上司が事前に「この仕事はできそうか」などと相談をしてくれるので、私も心に余裕が持てています。

今までは、自分のできないことばかりに目がいき、自信をなくすばかりでしたが、今は違います。手書きの計算は苦手でも、派遣時代の経験で身についていた、得意なExcel、Word、PowerPointを使った事務の仕事は自信もってできますし、周りの社員から「ありがとう」と言ってもらえることも嬉しいです。新しいことに挑戦してみたいな、そんな思いも沸いてきて、今は、ITパスポートの勉強を頑張って資格取得することが目標です!

知的障害の方からのメッセージ知的障害の方からのメッセージ

メッセージ

「なぜ私は仕事ができないんだろう」と諦めていた人生が変わったのは、知的障害があると認定を受けたときからでした。
私は、勉強は苦手でも学校生活は送れていたので、社会人になるまで、障害があるかどうかも調べずやり過ごしてきました。しかし社会に出たら、仕事ができず行き詰まってしまいました。私のような軽度の知的障害がある人は、社会には意外と多くいるのではないかと感じています。もし、他の人と違和感を感じていたり、頑張っても仕事がうまくいかず悩んでいる人は、一度、自治体に相談してみたり、病院を受診してみてはどうでしょうか。転職エージェントなども含め、様々なサービスがあります。最初はよくわからなくても、勇気をもって行動してみてください!そしてdodaチャレンジを通して仕事を探してみて欲しいと思います。きっと人生が大きく変わるはずです!

障害者採用求人専門のキャリア
アドバイザーに転職・就職活動を相談する

会員登録(無料)

まずは就労準備トレーニング。実際の
仕事と同程度の実習で「はたらく力」を。

就労移行支援
「ミラトレ」について

TOPへ