不安障害/30代/システムエンジニアへの転職ストーリー

不安障害の方の転職体験談不安障害の方の就職体験談

熊本在住の私が、フル在宅勤務で東京のIT企業に転職。スキルを活かせるSE職との出会い

A.T.さん 30代 不安障害(熊本)

転職活動期間
3ヶ月
前職
エンジニア派遣 システムエンジニア
現職
IT業界 システムエンジニア

不安障害を発症後も、仕事を継続

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私が社会不安障害を発症したのは、10年ほど前になります。あるIT系人材派遣会社で勤務していたときでした。システムエンジニアとして、クライアントに説明したり、折衝する場面で、人前で話すことがとても辛く、ストレスに感じたんですね。そのうち、うまく話そうと思うと言葉に詰まったり、声が出なくなったり、蕁麻疹が出るなど、心身に不調が出るようになりました。
一時的に休職したりしながら仕事は継続しましたが、後になって精神科を受診した際に、社会不安障害との診断を受けました。

もともとシステムエンジニアという職業は、一人でコツコツと仕事を進めるところがあるので、薬の服用でなんとか症状を落ち着かせて、はたらき続けることはできました。しかし、職場に行けば、挨拶や日常会話なども含め、人とのコミュニケーションをとる必要はありますよね。最低限の会話でさえも、私は、自分の不安症によって、また人に迷惑をかけてしまうのではないかと心配になっていました。

障害者採用枠での転職を希望するも、求人がない熊本

発症から7年ほど経った頃、コミュニケーションに不安を抱えながらはたらく以外の選択肢はないのだろうか、と考え始めていました。そしてインターネットで情報収集し、「障害者採用枠」の存在を知りました。障害者手帳を取得すれば障害者採用枠ではたらけることを知り、障害について理解のある環境で仕事ができるなら安心だと思いました。

すぐにでも転職したいと思い、私はさっそく主治医に相談し、障害者手帳を取得しました。ところが、当時の熊本では、精神障害の受け入れがある企業や、SEのキャリアを活かせるような障害者枠の求人に出会えませんでした。今から3年ほど前のことです。ハローワークやdodaチャレンジ、そのほかの障害者専門のエージェントにも登録しましたが、条件の見合う求人はほとんどありませんでした。私は熊本からは離れたくないと考えていましたし、転職しようにも求人がないのですから、なんとか病気と折り合いをつけながら、仕事を継続していました。

東京のIT企業SE職で、フル在宅勤務の紹介

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それから3年後のある日、dodaチャレンジのキャリアアドバイザーから連絡が入りました。「大手IT企業で、システムエンジニアを募集しているので受けてみてはどうか?熊本からフル在宅勤務でもチャレンジできますよ」という内容でした。登録から3年経っているのに、私のことを忘れずに、企業を紹介してくれたことがとても嬉しかったです。紹介してくれた仕事内容を見ると、私の経験とスキルが活かせるものでしたので、キャリアアドバイザーは、私のことをちゃんと理解した上で紹介してくれたんだと思いました。信頼できる人だなと感じましたね。

その会社は東京に本社がありますので、熊本に住む私が、とうてい探すことはできなかった求人だと思います。熊本にいながら、東京の会社ではたらく発想すらありませんでした。この数年、コロナ禍以降に在宅勤務というはたらき方が広がった時代背景が、この求人との出会いを後押ししてくれたのだと思います。他にも数社ご紹介いただき、すべての会社にエントリーしました。

書類作成から面接対策までしてくれたキャリアアドバイザー

この転職活動の再開からは、それほど時間はかかりませんでした。キャリアアドバイザーは、親身になって支援してくれましたね。職務経歴書の添削や、面接でよく聞かれる質問内容を教えてくれたり、その回答のアドバイス、模擬面接も実施してくれました。面接の練習では、声の出し方から姿勢まで、きめ細やかにアドバイスしてくれ、そのおかげで、落ち着いて面接に臨むことができました。私が面接で心掛けたことは、自分のことを正直に話すということです。不安障害の症状や配慮して欲しいことは、正直に話しました。
今の会社の面接は、同じ面接官と3回行われたのですが、面接のたびに、会社の理解が深まりましたし、私自身のことも会社に理解してもらえたようで、安心して入社でき良かったです。

対面での緊張やストレスが少ないフル在宅勤務は、私に合ったはたらき方

現職に入社後、私は一度も会社に出社していません。日々プログラムを実装したり、ドキュメントを書いたりし、週に数回オンラインミーティングがあります。パソコンの画面越しであれば、不安症の私にも負担が軽減されるように感じます。仕事で分からないことがあったときは、上司にチャットで相談できるので、リモートワークで困ったことはほとんどありませんね。私はシステムエンジニアとして、ものづくりをすることが好きなので、この仕事ができるだけで幸せです。

今、興味があることは、ChatGPTを活用したプログラミングです。ChatGPTによって、システムエンジニアの仕事も変わってくると考えています。そんな未来を見据えて、システムエンジニアとして成長し続けたいと思います。

不安障害の方からのメッセージ不安障害の方からのメッセージ

メッセージ

今回の転職で大切だと思ったことは、自分にやりたいことがあれば、とりあえずやってみたらいい、ということ。深刻に考えすぎないことです。例えば、障害者採用枠と一般採用枠のどちらではたらくかについても、障害を理解してもらえた方が安心だなと私は思ったので、障害者採用枠ではたらいてみようと、迷いはなかったです。また、dodaチャレンジに登録してから3年経って紹介された企業は、きっと誰もが知る大手IT企業で、まさか合格するわけないけれど、とりあえず応募だけでも…、そんな気持ちでエントリーしました。人それぞれ、やり方はあると思いますが、もしいろいろ考えすぎて、前に踏み出せないという方は、私の「まずはやってみよう」の心持ちを参考にしてみてほしいです。

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