うつ病、ASD/30代/総務への転職ストーリー

うつ病、ASDの方の転職体験談うつ病、ASDの方の転職体験談

転職活動は「急がば回れ」。まずはパート雇用で事務職を経験し、自信をつけてから、正社員での転職を目指しました

K.E.さん 30代 うつ病、ASD

転職活動期間
4ヶ月
前職
メディア制作会社 事務(パート雇用)
現職
物流業界 総務

大学生でパニック障害、そしてうつ病を発症

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私は中学生の頃から学校への行き渋りがあるなど精神的に不安定なところがありました。幸い高校は友人や先生に恵まれ楽しく3年間を過ごしたのですが、大学生になって、また不安定になり、パニック障害を発症し、その後うつ病の診断を受けています。

大学卒業後は、昔から興味のあった演劇の世界に入り、就職しませんでした。アルバイトをしながら養成所に通い、経済的には厳しい生活を5年送ったところで区切りをつけ、ハローワークで就職活動を始めました。

職場の人間関係に悩み、クリニックを受診

ハローワークでは文字通り、片っ端から求人に応募し、意外と早く就職先が決まりました。イベント施設での観光案内の仕事です。歴史好きなのでやってみようと思い、東京から地方に移住しました。しかし慣れない土地や地域の文化的違いもあり、スタッフとうまくコミュニケーションがとれず、4ヶ月で退職してしまいました。

再度、ハローワークを通じて就職し、放課後デイサービスの職員として2年ほどはたらきました。その2年間も、スタッフとの関係は良くなく、私は一生懸命、仕事に取り組んでいるつもりでも、周りのスタッフからは、もっと動いて欲しいと言われたり、良かれと思ってしたことが相手の迷惑になっていたり、すれ違いが多かったと思います。

上司から、「発達障害ではないか?」と言われたときは、最初はその言葉にショックを受けました。ただ落ち着いて考えてみると、これまで人とのコミュニケーションに違和感があったのも、すれ違いが多かったのも、原因が自分にもあったかもしれないと思い、クリニックを受診することにしました。

就労移行支援事業所通所と障害者手帳の取得

ASD(自閉症スペクトラム症)と診断されたときは、すでに私は30代で「この先、どうやって生きていけばいいのか、仕事はどうしようか。」と不安でたまりませんでした。

家族に相談すると、まずは発達障害があることを受け入れるために、障害者手帳の取得と就労移行支援事業所への通所を勧められました。

最初いくつかの事業所を見学に行きましたが、なかなか私にあう就労移行支援事業所が見つかりませんでした。ですが、幼い頃から最も信頼している姉が教えてくれた「ミラトレ」は見学に行った瞬間に、「ここなら通えそう」と感じました。スタッフの方も柔らかい印象で、雰囲気が暖かくとても良かったからです。

「ミラトレ」通所の最初半年は、「発達障害である自分」の受け入れ期間だった

dodaチャレンジと同じ、パーソルダイバースが運営している「ミラトレ」には、最初の半年間は、週3日通所していました。気が乗らない日もありましたが、家にいてもやることもないので、その間は休みたくなくて続けました。通所していくうちに、だんだんとASDの診断も受け止められるようになっていました。

その後支援員の方から、週5日の通所と就職準備を提案されてから、ここは就職をめざす場所だったと改めて意識し、PCスキルの習得や、グループワークによるコミュニケーション力向上を図りました。

ミラトレとdodaチャレンジとともに就職活動

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dodaチャレンジに登録したのは「ミラトレ」に通所して1年ほど経ってからです。キャリアアドバイザーは、優しいだけでなく、プロの視点で的確だったので、この人なら自分を任せられる!と安心しました。

キャリアアドバイザーは私の要望に耳を傾け、受け止めてくれ、多くの求人を紹介してくれましたが、事務経験がまったくない私は、なかなか書類選考を通りませんでした。同じ時期に就職活動をスタートした仲間が面接に進んだ、内定をもらったなどの話を聞くと焦りもありましたが、諦めず最後までやれたのは、キャリアアドバイザーとミラトレの支援員の存在です。

「急がば回れ」で、まずは事務職で経験を

dodaチャレンジの支援で最初に転職したのはメディア制作会社です。5年満期のパート職員で事務職採用でした。長く安定した職場ではたらきたいと思っていたので、満期のある求人への応募は不安で、最初は辞退していた求人です。キャリアアドバイザーから、「ここはおだやかな職場で事務職をスタートするにはいいですよ」と何度も背中を押していただき、思い切って応募したら、トントン拍子に内定が決まりました。

郵便業務、書類のPDF化、備品管理・発注する仕事を中心に、事務仕事もあったのでPCスキルも上がり、MOSの資格まで取得。キャリアアドバイザーがおっしゃったように職場はとても良い方ばかりで、私もすっかりおだやかな自分を取り戻しました。結果的には満期より前に、キャリアアップを目指し、転職を実現することができました。

経験をもとに、正社員を目指してステップアップ転職

同じキャリアアドバイザーに支援していただき、現在は、大手日系物流倉庫会社の総務部に勤めています。最初は時短勤務でスタートし、そろそろフルタイムに切り替えようと考えています。正社員登用を目指して、今は好きなPowerPointやExcelなどを使った業務で達成感を味わいながら、毎日楽しく出社しています。これから総務として会社の社員が楽しめる企画、より良い職場になる企画を考えていきたいと思っています。

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メッセージ

なかなか満期のある求人へエントリーすることは勇気がいることかもしれません。ですが転職活動は「急がば回れ」の精神です。
私の就職活動は、書類選考が全滅するなど、決して順調ではありませんでした。最初の一歩を踏み出すことは、とても勇気がいることだと思います。「でもやってみないとわからない」「やらない後悔よりも、やった方がいい」そう自分に言い聞かせて、思い切って踏み出しました。そう一歩踏み出した世界には、自分に合った場所、自分にあった仕事がありました。
勇気を出して頑張ったときは、いつも自分へのごほうびに甘い物を買うんですよ。応募したら、コンビニに走ってスイーツを買う。これが良かったと思います。「えらい!」「よくやった!」と声に出して自分を褒めて、私は、就職活動を完走できたと思います!

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