障害者が自分に向いている仕事を見つけるには?はたらきやすい会社・職場の探し方
社会的・経済的に自立した生活を送りながら、自分らしく活躍することを目指し、多くの方が自分に合った仕事や働き方を見つけたいと考えていることでしょう。しかし、障害や持病がある場合「どのような仕事が自分に向いているのか分からない」「はたらきやすい職場がなかなか見つからない」と悩むこともあるかもしれません。そこで今回は、障害のある方が無理なくはたらき続けられる仕事を探すために役立つ知識や情報を分かりやすくまとめました。
目次
障害者が仕事探しのファーストステップとして取り組むべき3つのこと
障害のある方が仕事探しを始める際は、次の3つのことに取り組むとよいでしょう。
- 自己分析を深める
- 障害者雇用に理解のある企業を見極める
- 資格取得やリスキリングに挑戦する
自己分析を深める
障害のある方が自分に合った仕事を探すには、自分のことを深く理解していることが前提となります。自らの得意・不得意や障害特性を正しく把握しておくことで、向いている仕事を見つけやすくなるほか、他者にも説明しやすくなるからです。自己分析は就職活動の第一歩だといえます。仕事探しに悩んだら、第三者のアドバイスも得ながら、まず自己分析を深めてみてください。
障害者雇用に理解のある企業を見極める
障害のある方が無理なくはたらくには、自身の努力だけではなく、会社や職場からの適切な配慮が不可欠です。ウェブサイトや求人票に記載されている条件のほか、面接での様子や質問内容からも、障害者雇用に対する理解の深さが伺えます。また、キャリアの相談窓口やサポート制度、支援ツール・設備が整っているかどうかも重要なチェックポイントです。障害者雇用に理解のある職場ではたらくことで、入社後に安心してはたらき続けやすくなります。
資格取得やリスキリングに挑戦する
離職期間の長い方や、転職によるキャリアアップを目指す場合は、新たな資格を取得すれば職業選択の幅が大きく広がります。近年は、社会人の「リスキリング(学び直し)」が国を挙げて推進されていることも資格取得が推奨される理由です。就業に役立つ資格やスキルを身につけることで、理想の就業スタイルやキャリアが確立できる可能性が高まります。
障害者の働き方の選択肢
続いて、障害のある方が仕事をする際には、どのような働き方の選択肢があるのかを整理しておきましょう。
障害者雇用枠ではたらく
「障害者雇用枠」とは、障害者手帳を取得している方が応募できる求人です。障害があることを前提に採用されるため、特性に応じた合理的配慮を得やすく、長期的に安定した就労が実現しやすい働き方だといえます。治療と両立しながら無理なくはたらけるので、長期的に安定した就労が実現しやすいでしょう。特に近年は障害者雇用に積極的な企業も増えてきているため、選択肢が今後ますます増えることが予想されます。
特例子会社ではたらく
「特例子会社」とは、厚生労働省が定める一定の要件を満たし、障害のある方へ特別に配慮することで認可を受けた会社です。令和6年6月1日現在、特例子会社数は614社設置されています。主に障害者雇用の促進を目的に設立された会社なので、障害のある方がはたらきやすい環境とサポート体制が整えられていることが特長です。(出典:「特例子会社」制度の概要|厚生労働省)
一般枠の仕事で障害を開示してはたらく
あらかじめ障害を開示することで、誤解や不理解による不適切な対応を取られるリスクが減らせます。ただし、一般枠は障害者向けに特化した求人ではないため、周囲と同じ基準での成果が要求されます。そのため、障害特性への配慮が得られたとしても、自分にとっては業務内容が厳しすぎるなど、心身に大きな負担がかかるかもしれません。障害のある方が特性を開示し、無理なくはたらき続けるためには、障害者に対する理解の深い職場を見つけることが大切です。
一般枠の仕事で障害を開示せずにはたらく
障害があっても、就業にあたってそれを開示する義務はありません。与えられた業務ができるようであれば、障害を開示しなくても問題なくはたらけます。企業や業種にもよりますが、給与面やキャリアアップの機会も一般枠と同じ条件であることで、経済的にも自立しやすいでしょう。ただし、特性に応じた合理的配慮は基本的に得られないことを頭に入れ、主治医とも相談しながら就労を検討してください。
障害者の仕事の探し方|利用できる制度やサービス
現在、障害のある方のスムーズな仕事探しをサポートする、さまざまな就労のための支援制度・サービスが展開されています。ここではそのうち、代表的な3つの制度・サービスを紹介します。
公的な職業訓練を受ける
「職業訓練」とは、就業スキルの習得サポート制度です。「ハロートレーニング」とも呼ばれ、主に全国のハローワークで受けられます。受講は基本的に無料です。現在求職中の方が対象であり、地域によって講座の種類が異なります。受講すればスキルアップが図れるほか、修了後はハローワークでの職業紹介も受けられて一石二鳥です。
就労移行支援事業所に通所する
「就労移行支援事業所」とは、障害や疾患のある方に就労へ向けた準備・職業訓練から就活および就職後の定着支援まで、幅広いサポートを提供する制度です。障害者手帳の有無にかかわらず、所定の期間内で就業に関するスキルや生活指導が受けられ、職業準備性が高められます。利用の際は各自治体から障害福祉サービスの受給者証の交付を受ける必要があるため、まずは障害者支援の窓口に相談してみてください。
障害者専門の転職・就職エージェントに登録する
「障害者専門の転職・就職エージェント」とは、障害者手帳を取得している方を対象に、障害者雇用枠の求人の紹介と就職活動のサポートを提供する民間サービスです。専任のキャリアアドバイザーが付き、一人ひとりの特性やニーズに合わせてパーソナライズした支援が行われます。また、一般公開されていない非公開求人の紹介や、プロ視点での就活対策のアドバイスが受けられるため、障害のある方がより良くはたらく選択肢が広がります。
障害のある方が仕事の探し方に迷ったら「dodaチャレンジ」へ相談を!
障害の有無やその特性、程度が一人ひとり違うように、適した仕事や働き方も人それぞれ異なります。また、障害がある方が公平な条件や環境ではたらくためには、合理的配慮が必要です。一般就労とは異なる道を選ぶことで、無理なくはたらけるようになることもあります。自分の障害特性を正しく理解し、それを踏まえて自己分析や企業分析を深めれば、自分に合った働き方がきっと見つかるはずです。さらに、自分が目標とするキャリアプランの達成するための資格やスキルを身につけることで、就労の選択肢が大きく広がります。
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公開日:2025/10/24
- 監修者:戸田 幸裕(とだ ゆきひろ)
- パーソルダイバース株式会社 人材ソリューション本部 事業戦略部 ゼネラルマネジャー
- 上智大学総合人間科学部社会学科卒業後、損害保険会社にて法人営業、官公庁向け営業に従事。2012年、インテリジェンス(現パーソルキャリア)へ入社し、障害者専門のキャリアアドバイザーとして求職者の転職・就職支援に携わったのち、パーソルチャレンジ(現パーソルダイバース)へ。2017年より法人営業部門のマネジャーとして約500社の採用支援に従事。その後インサイドセールス、障害のある新卒学生向けの就職支援の責任者を経て、2024年より現職。
【保有資格】- ■国家資格キャリアコンサルタント
- ■障害者職業生活相談員
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