Q. 転職時に年金の切り替え手続きを忘れてしまった…どうすればいい？

A.納付期限から2年以内であれば、後から保険料を納めることができます。

離職期間があり、入社日が退職日の翌月以降の場合は、国民年金への切り替えが必要です。退職日の翌日から14日以内に、住んでいる市区町村の役所・役場の国民年金担当窓口で手続きをしなければなりません。詳しくは 転職するとき、年金の手続きはどうすればよいですか？をご覧ください。

もし切り替えの手続きを忘れてしまった場合、保険料の納付期限（納付対象月の翌月末日）から2年以内であれば、後から保険料を納めることができます。手続きをせずに未納のままにしておくと、障害基礎年金や遺族基礎年金が支給されない場合や、老齢基礎年金を満額受給できない場合があります。

万が一、退職後に切り替え手続きを失念してしまった場合でも、後日、国民年金加入についての案内が届きますので放置せず対応しましょう。

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離職期間が数日であっても、退職した月と転職先に入社する月が違う場合は、国民年金への切り替え手続きが必要

同月内の転職でない場合は、たとえ数日であっても、離職期間があるのであれば国民年金への切り替え手続きが必要です。ただし、年金の保険料は、納付対象月の翌月末までに支払うことになっているため、納付対象月の月末時点で会社に所属しているか否かで翌月末までに年金保険料を個人で支払うのか、企業で支払うかが変わります。

例えば、3月31日にA社を退社、4月5日にB社に入社した場合、数日とはいえ離職期間が発生するため国民年金への切り替えが必要です。しかし、3月末時点でA社に所属しているため、3月分の年金保険料は4月にA社が給与天引きで、4月分の年金保険料はB社で支払うことになっています。

図表1 ＜3月31日退職、4月5日入社の場合＞

一方で、3月25日にA社を退社、4月1日にB社に入社した場合、対応が変わります。離職期間が発生するため国民年金への切り替えが必要、という点では同じですが、月末時点では会社に所属していないため、3月分の年金保険料はA社の3月分の給与から天引きされず、4月末までに自分で支払うことになります。5月以降は厚生年金の保険料がB社で毎月の給与から天引きされるようになります。

図表2 ＜3月25日退職、4月1日入社の場合＞

※市区町村によって対応が異なるケースがあるので、お住まいの市区町村のホームページを一度ご確認ください。

【監修】社会保険労務士法人クラシコ／代表　柴垣 和也（しばがき・かずや）

昭和59年大阪生まれ。人材派遣会社で営業、所長（岡山・大阪）を歴任、新店舗の立ち上げも手がけるなど活躍。企業の抱える人事・労務面を土台から支援したいと社会保険労務士として開業登録。講演実績多数。