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転職Q&A(お金)#給与

Q. 「定期昇給」って何?「ベースアップ(ベア)」との違いは?

「定期昇給」とは、具体的にどのような仕組みですか? 文字通り、定期的に給料が上がるということでしょうか? 新聞などで目にする「ベースアップ(ベア)」とは何か違うのでしょうか? 入社後に、自分の給与がどのように上がるのかが気になっています。(26歳/男性)

A.定期昇給とは一定期間で個人に対する昇給機会があること
ベースアップとは会社の業績に応じて一律に給与が上がること

定期昇給とは、会社が決めたタイミングで定期的に賃金を上げる制度のことです。昇給のタイミングは、会社によってさまざまですが、年1回(4月)もしくは、年2回(4月、10月)に設定しているところが多いでしょう。会社の賃金規定によりますが、年齢や勤続年数、仕事の成果に応じて昇給が行われるのが一般的。例えば、勤続年数が1年上がると基本給が1万円アップするという具合です。

ただし、定期昇給はあくまで「昇給の機会がある」という意味。会社の業績状況などによっては必ずしも昇給するわけではないことも覚えておきましょう。

また、「定期昇給=年功序列」と捉えるのは誤りです。年齢によって昇給が決まる会社もありますが、定期昇給の本来の意味は、「会社の規定にもとづき定期的に昇給機会がある」こと。そのため、賃金規定のなかに仕事の成果が含まれている場合は、これも昇給を判断する材料になります。昇給制度が明確に決まっている場合は、会社の就業規則に記載されているので、確認してみましょう。

定期昇給とベースアップ(ベア)の違いは、昇給が「個人に紐づくか、会社に紐づくか」という点です。定期昇給は、「個人」の年齢や勤続年数、仕事の成果に応じて昇給する仕組みです。一方、ベースアップは「会社」の業績などに応じて、社員全員の給与を一律で上げる仕組み。例えば、会社(経営陣)と労働組合が春闘で交渉をして、「基本給1%のベースアップ」が決定すると、社員全員の基本給がもれなく1%上がります。基本給が20万円の社員が20人いる会社なら、その20人全員の基本給が20万2,000円に昇給するのです。

定期昇給のメリットとデメリット

定期昇給制度の最も大きなメリットといえるのが、決まったタイミングで給与が上がるチャンスが存在するということ。会社によって給与規定は異なりますが、会社から与えられたミッションをクリアし続けていれば、基本的に給与は定期的にアップします。定期昇給制度がなければ、自分がどんなに会社の利益に貢献していたとしても、その実績が給与に反映される時期は分かりません。

また、年齢や勤続年数が定期昇給の要素となっている企業では、働いた期間に応じた着実な給与アップを見込めるので、結婚や出産、子どもの進学、住宅購入など、将来のライフプランを設計しやすくなるというメリットも生まれます。

定期昇給制度に大きなデメリットは考えづらいのですが、あえて挙げるのであれば、仕事の成果が給与に反映されるまでのタイムラグがあるということ。4月や10月などといった会社が決めたタイミングまで昇給を待たなければなりません。「実績がすぐに給与に反映されるべきである」と考える人は不満を覚える可能性があります。

【監修】社会保険労務士法人クラシコ/代表 柴垣 和也(しばがき・かずや)

昭和59年大阪生まれ。人材派遣会社で営業、所長(岡山・大阪)を歴任、新店舗の立ち上げも手がけるなど活躍。企業の抱える人事・労務面を土台から支援したいと社会保険労務士として開業登録。講演実績多数。

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