SI出身者が社内SEの内定を勝ち取るために意識すべき3つのポイント
転職希望者の方の中で常に人気の職種である社内SE。2013年度に入り、IT投資意欲の高まりから事業会社の社内SE職の求人も増加傾向にあります。IT・通信の有効求人倍率は5月時点で2.48であるのに対して、情報システム部の平均有効求人倍率は1.0を切る状況。2005年前後の採用意欲レベルにまで復活したと言われていますが、狭き門であることは変わりません。日々、キャリア提案を行う中で、社内SE職で内定を勝ち取られる方とそうでない方を多く目にしてきました。今回は、内定を勝ち取るために意識すべき3つのポイントをお伝えします。
(1)社内SEとSIerのSEの違いを理解する
差がつく最初のポイントは、「社内SEとSEの違いの理解度」です。差がつく理由は、社内SEとSEのミッションの違いを理解しきれていないと、面接官に社内SEへの本気度を簡単に見抜かれてしまうためです。SEのミッションが、「顧客が本質的に実現したいことを要件化し、どうシステムで実現するかを考え、システム構築~導入までに責任を負う」だとしたら、社内SEのミッションは「自社の経営戦略や事業戦略に基づき、ITを駆使して何を実現していくのか企画する。また、システムを安定運用させ社内で定着化させていく」ことになります。面接対策の際に、「社内SEとしてどんなキャリアビジョンを描いていますか」と確認すると、「ユーザーの要望を聞き、ユーザーにとって使い勝手のよいシステムを作りたい、または「プロジェクトマネジャーとして上流の仕事に挑戦したい」と答える方が多いのです。残念ながら、このような回答では社内SEのミッションにそぐわないため、内定を勝ち取ることは厳しいと言えるでしょう。この違いをどこまで理解できているかが、転職成功の最初の分かれ目になります。
(2)応募する企業の社内SEの組織をイメージし、自身の役割を想定する
差がつく2つ目のポイントは、「応募企業の組織体制と役割の理解度」です。社内SEは、「顧客が本質的に実現したいことを要件化し、どうシステムで実現するかを考え、システム構築~導入までに責任を負う」と定義しましたが、実は、会社のフェーズや規模により、応募者が求められることは異なってきます。例えば社員数が1000名を超えるような大手企業では、システム企画/アプリ/インフラ/グローバル担当などに情報システム部の役割は細分化されます。その中でアウトソーシングやインソーシングを使い分ける企業も出てきており、大規模プロジェクトのマネジメントの経験が優遇される求人もあれば、設計や開発経験が重視される場合もあります。また、社員数が100名に満たない企業であれば、情報システム部員は全社員の1~2%になりますので、社内のインフラ整備からユーザーサポート、ソフトウェア導入など多岐にわたる業務を任されることになります。中企業であると、企業の成長に伴い肥大化していくシステムのコスト削減ができる人材、システム化案件の増加によりベンダーコントロール経験者が求められるなど、組織の状況により求められる役割はさまざま。応募先企業の組織体制を確認し、自分は何に貢献できるかを洗い出すことで、面接の限られた時間内にご自身の強みをアピールすることができるのです。
(3)転職マーケットが良い時に自分を売り出す
3つ目のポイントは、「転職マーケットの理解度」です。良くも悪くも景気に左右されるIT投資。社内SEの求人数も景気とともに増減します。現在、過去5年の中でも最も事業会社の求人は多く、dodaからの転職も増加しています。また通常の場合、日系企業は4月に年間採用計画を立てるので、上期のうちにチャンスをつかむことが内定の確度を高めることにつながるのではないでしょうか。あなたが本当に社内SEの内定を勝ち取りたいのであれば、どのタイミングで自分をマーケットに売り出すか、戦略的に考えるべきです。
内定を勝ち取ることはもちろんですが、入社後に力を発揮するためにも、特に(1)(2)についてじっくり考える時間を設けてください。より社内SEの仕事に対する理解を深めたい、自分の改善点を知りたいなどのご要望がございましたら、お気軽にご相談ください。
IT・Web領域専任キャリアアドバイザー 横山 泉
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