

転職市場予測2023下半期
【doda編集長とキャリアアドバイザーが動向を解説】
転職市場の動向や、求人が増える業界・職種はどこかなど、doda編集長と16人のキャリアアドバイザーが解説します。企業が求人する背景や採用したい人物像などのアドバイスもお届けします。
2023年下半期の転職市場は求人が増え、追い風が続く見込み
取り上げている15の分野 では、すべての分野で求人が「増える」と予測しています。2023年下半期の転職市場は総じて求人が増えて活性化するでしょう。
求人増加の背景は新型コロナウイルスからの経済の回復です。企業の業績は、2020年を底に回復傾向にあり、回復に時間がかかっていた外食や旅行・冠婚葬祭などのサービス業でも業績が戻りつつあります。これにより、コロナ下で採用を一時中断していた企業も再開し始めています。こうした動きに伴い、転職市場全体で求人が活性化しています。
2023年下半期では若手・ベテランともに転職のチャンスがあります。ベテランのニーズが高まっている背景には、事業拡大に伴い組織強化を図りたい企業が、技術力や知見・経験のある人材を採用しようとしていることがあります。新規事業に力を入れる企業では、社内にない知見を外部から取り入れようとベテランを積極採用する動きもみられます。また、これまで同様、リーダーやマネジメント経験者のニーズは高いものの、近年、マネジメント経験がなくても高い実績を残してきたベテランを、専門性の高い人材として採用する「エキスパート職」の採用も広がりつつあります。
若手のニーズが高まっている要因には、少子高齢化のほかに、若手ほど転職する人の割合が高いという傾向もあるため、将来を担う人材の採用・育成が課題になっています。また、新卒採用の市場競争が激しくなっており、第二新卒で若手を採用しようとする企業も増えています。これらの企業では、未経験での転職も見込める職種もあり、チャンスが広がっています。
業界別でみると、IT・通信業界では引き続き各種DXニーズが拡大しており、建築・土木業界では2024年3月の働き方改革の猶予終了(4月から時間外労働の上限規制適用開始)、製造業では世代交代を見据えた技術継承、化学・素材業界ではEV(電気自動車)向け製品の生産体制の強化、食品業界では新卒採用から中途採用への人材戦略の見直しなど、業界によって人材採用の課題は異なります。
2023年下半期の転職市場で押さえておきたいトレンドは?
賃上げ(ベースアップ)に踏み切る企業が増加。求人の好条件化が進む
物価高の影響を受け、一部の大手企業やスタートアップ企業を中心に、賃上げを行う企業が増加しています。基本給や賞与の見直し、営業手当の増額など、評価制度、賃金制度の見直しが進んでいます。これに伴い、求人の好条件化が期待できます。これを機会に、転職活動をしてみると希望にかなう求人に巡り合えるかもしれません。

アフターコロナで自分に合った就業スタイルを選びやすく
コロナが5類に移行したことで、引き続きリモートワークを中心とする企業もあれば、出社を増やしてリモートワークとの比率を見直す企業も出てくるなど、アフターコロナの方針は企業によってさまざまです。また、働く側もリモートワークを希望する人もいれば、リモートワークよりも出社したほうが働きやすいという人もいて、働き方の多様化が進んでいます。このように、求職者は自分に合った就業スタイルを取る企業を選びやすくなっています。
また、出社を基本とする就業スタイルへ変えた企業でも、家庭の事情などの個人の事情に合わせ一部リモートワークを認めるなど柔軟な姿勢をみせる企業もでてきています。
社員定着率の向上を目指し就業環境の改善が進む。実態を知るには
売り手市場に伴い、企業間では人材獲得競争が激化しています。そのため、企業は採用に力を入れるだけでなく、社員満足度を高め、社員の定着率向上(離職防止)を図る動きを活発化させています。具体的な取り組みとして、業務効率化のためのDX推進・残業の抑制・先に述べた賃金の引き上げなど就業環境の改善が進んでいます。また、研修体制の強化やタレントマネジメントの導入を行い、社員の能力開発の支援や社内の人事課題の特定と改善を行う企業も増えています。
これらの影響で、転職活動で自分に合った企業を探しやすくなっています。しかし、働き方の多様化がどこまで進んでいるか、どんな条件で運用されているか、どんな評価制度をとっているのかなど、全社一律の運用でない場合は求人票に詳細まで書かれていないこともあります。実態を知るにはキャリアアドバイザーを通じて情報収集することをおすすめします。
2023年下半期の転職はキャリアアドバイザーとかなえよう
このように2023年下半期の転職市場では求人が増え、自分の希望に合った企業選びもかないやすくなっています。転職活動では、しっかりと自分の強みを企業に伝え、組織や会社にどれだけプラスの影響を与えられるかをアピールしましょう。
あなたの今までの経験の中から、目指す業界や企業にフィットする強みや可能性を見極めるのがキャリアアドバイザーの役割です。プロの力を使いながら、2023年下半期の転職を成功させてください。
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- 希望をかなえるには?キャリアアドバイザーに相談する
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doda編集長
加々美 祐介(かがみ・ゆうすけ)
2005年、株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア株式会社)に入社。人材紹介事業、転職メディア事業で法人営業、およびマネジメントを担い、一貫して企業の採用支援、個人の転職支援に従事。
2013年にはカルチャー変革の仕組みづくりと推進をミッションとした新規部署を立ち上げ、企業変革を成功に導くためのチェンジマネジメントを主導。2014年には人事部門も管掌し、人事制度企画や採用、異動・配置転換、組織・人材開発など、ビジョンの実現と経営戦略の実行に向けた、戦略人事全般を担う。2019年、新しいマッチングサービスを開発する新規事業開発部門を立ち上げ、本部長に。ダイレクトリクルーティング全般、そしてハイクラス転職サービス「iX」(現「doda X」)の事業・プロダクト開発を牽引。2021年には執行役員に。2023年4月、doda編集長、プロダクト&マーケティング事業本部 事業本部長に就任。
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