転職市場予測 クリエイティブ(Webデザイナー、Webディレクター)の転職市場動向2024下半期
Webプロデューサー、Webディレクター、Webデザイナー、Web編集・コンテンツ企画、その他インターネット関連職…など、2024年下半期のクリエイティブ職について求人数の増減や求人トレンド、採用ニーズなどの転職市場予測をご紹介します。
2024年下半期のクリエイティブ職はWeb施策に注力する企業の増加に伴い、好調の見込み
2024年下半期のクリエイティブ職の求人数は上半期と変わらず、引き続き高い水準を保つことが予想されます。中でも、UI/UXデザイナーのニーズが高い見込みです。
クリエイティブ職の転職市場が活況な背景の一つに、WebやSNSの浸透により、情報収集や購買行動をオンラインで行う顧客が増えていることに伴い、Web施策に力を入れる企業が増加したことが挙げられます。例えば、顧客管理システムの導入に合わせたWebサイト改修やアプリのUI・UX改善に取り組むなど各社対応を進めており、WebディレクターやUI/UXデザイナーのニーズが高まっています。
また、最近ではメタバースやVRに関連する求人も徐々に増加傾向で、これらの経験を持っている方の需要は特に伸びる見込みです。
2024年下半期のクリエイティブ職の転職市場で評価につながる経験や資格
若手の場合、たとえ経験が浅くても意欲や適性、今後の成長性を重視される傾向にあります。職務経歴書には、これまで自己研鑽をしてきた経験や、成果を出すためにどのように考え行動してきたかを詳細に記載し、意欲や主体性をアピールしましょう。Webデザイナー やWebディレクターとして企業で就業した経験がない場合でも、自主制作や個人で請け負った仕事があればポートフォリオに記載することでアピールとなります。
中堅・ベテランの場合、これまでの経験の中から自分の強みをアピールできる案件をピックアップして、担当領域やどのような案件に携わってきたかを詳細に記載しましょう。数字分析やPDCAを回した経験、デザイン・コーディングなどの幅広い経験、マネジメント経験、事業を大きく動かした経験などがあれば、より評価される可能性も高いでしょう。
ここからは職種と経験別に、クリエイティブ職の転職で評価されやすいポイントをご説明します。職種や経験にかかわらず、Illustrator、Photoshopの基本的な操作スキルを求められることは念頭に置いておくといいでしょう。
【Webデザイナー】評価につながる経験や資格
Webデザイナーの場合、未経験者でもIllustrator、Photoshop、HTML、CSS、JavaScriptに関する基本的な知識が求められることが多く見られます。実務経験がなくても、ポートフォリオなど自己研鑽のアウトプット資料があると評価されやすくなります。
経験者の場合、Illustrator、Photoshop、HTML、CSS、JavaScriptを使ってどのような制作をしたのかを具体的にアピールすることが肝心です。
また、ChatGPTなどAIの自動生成ツールが急速に普及しているものの、AIではカバーしにくい領域もあり、人の手は必要とされています。具体的には、人の感情に寄り添い、購買意欲につながるようなデザインになっているかといったマーケティング能力や、デザインを通じてどう事業に貢献するかといった姿勢や成果が求められます。
転職活動では、「クリエイティブを活用して、どのように事業に貢献してきたか」を具体的にアピールし、事業の課題解決やマーケティングに貢献した実績があればしっかり伝えましょう。
【UI/UXデザイナー】評価につながる経験や資格
UI/UXデザイナーの場合、Webサービス上でユーザーに「問い合わせ」「資料請求」「セミナー申し込み」「商品購入」などの行動をしてもらうことが定量的な成果となります。HTMLやCSSといったコーディングに加えて、UI(デザインや操作性)、UX(顧客体験)によってその成果を最大化させるスキルや経験は、アピールポイントとなるでしょう。
資格面では、「人間中心設計(HCD)専門家」を取得しておくと、転職に有利です。
【Webディレクター】評価につながる経験や資格
未経験者の場合、Webデザイナーと同様にIllustrator、Photoshopなどのデザインツール、コーディングに関する言語の知識があるとよいでしょう。Webディレクター職で重視されるのが、コミュニケーション能力や推進力です。これらのスキルを活かして業務を遂行した経験があれば、職務経歴書に記載することをおすすめします。
経験者の場合、サイト全体のディレクション、ワイヤーフレーム、カスタマージャーニーマップの作成といった経験や、Google Analytics 、ヒートマップといったツールによる分析・改善提案の経験が重視されます。HTML、CSSの知識は転職に有利に働くことがあるのでアピールしましょう。ほかにも、WebやECサイトで商品やサービスの購入や申し込みを最大化させるように設計する力も求められます。
デザイナーやエンジニアとの連携や調整力も必要なスキルです。近年は、「マーケティングの観点からディレクションができるか」という点を重視して選考する企業も増えているため、応募書類や面接では、「どのような課題を解決するための施策を推進したのか」をしっかりアピールしましょう。これらのスキルや経験に加え、ミドル層・ベテラン層になるとマネジメントやプロダクトマネジャーなどの経験も評価につながりやすくなります。
2024年下半期、クリエイティブ職の働く価値観の変化は?
2024年下半期のクリエイティブ職の領域では、働き方改革に力を入れている企業が増える見込みです。
具体的には、残業時間の抑制やフレックスタイム制の導入、リモートワークの推進などが挙げられます。このような取り組みをする企業に近年、人気が集まっていることから、離職の抑制や中途採用の観点からも、働き方を見直す企業が増え、個人にとって働きやすい求人が増加するといった好循環が生まれています。
クリエイティブ職の場合、働き方の改善を求めての転職に加え、生成AIの浸透を背景にマーケティングやブランディングにも携われる求人や、副業が認められているような求人を希望する方が増えています。
また、Webデザイナーの場合、「デザインスキルをきちんと評価してほしい」という意向から転職を検討される方もいます。その場合、評価制度が整っている会社やデザイナー経験のある上司がいる会社を希望するケースが多い傾向にあります。このような意向を受けて、企業側もデザイナー向けの評価制度の整備をするなどの対応を進めています。
2024年下半期は、クリエイティブ職の転職のチャンス。キャリアカウンセリングを通じて自分の課題感に合った活動をしよう
クリエイティブ職の転職に精通し、これまでに多くの転職の成功事例・失敗事例を見てきたキャリアアドバイザーが転職の目的にあわせたキャリア設計や転職活動の進め方をご提案します。また、面接や選考に関する疑問があれば、ぜひご相談ください。転職活動でつまずいているポイントを解消するためのアドバイスをすることができます。
このように転職活動の前進や、キャリアプランの設計ができるようにお手伝いします。
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この記事を監修したキャリアアドバイザー
【経歴】
新卒で塾の教室長を経験した後、受験よりも先の大きな転機に携わりたいという思いから人材業界へ転職し、若手特化の人材紹介会社のキャリアアドバイザーとして従事。2022年にパーソルキャリア株式会社に入社し、クリエイティブ職専任のキャリアアドバイザーとしてデザイナーやディレクター職の転職を希望される方々を中心に年間300人以上と面談しており、この領域の転職支援を得意としている。
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