転職市場予測 金融の転職市場動向 2026上半期
銀行、証券、保険、投資信託、カード、信販、リース、コンサルティングファーム…など、2026年上半期(1月~6月)の金融業界に関する求人数の増減や求人トレンド、採用ニーズなどの転職市場予測をご紹介します。
2026年上半期、金融業界の求人数は微増傾向で推移する
2026年上半期の金融業界の求人数は、証券・保険・リースなど業界ごとに増減の差はあるものの、全体としては微増傾向と見込まれます。2025年度の採用計画を継続する形で、企業の採用意欲は底堅く推移するでしょう。
その背景としてまず挙げられるのが、インフレと金利正常化によるストックビジネス収益の安定化です。10年国債・30年国債などの長期金利が過去最高水準に達する中、国内債券を多く保有する銀行や保険会社では運用収益が上昇。これにより「高金利環境を活かした資金運用」のための資金調達を担う法人・個人営業職の採用が強化されています。メガバンクや地銀、生命保険会社では対面営業を中心に人材需要が高まり、ネット銀行・ネット証券など非対面チャネルでは、BaaS(Banking as a Service)やiDeCo/NISAの拡充に伴い、マーケティングや商品企画の経験者採用が活発です。
一方、高難度の金融ソリューション領域では引き続き人材争奪が続いています。ストラクチャードファイナンス(LBO、再エネ案件、航空機・船舶ファイナンス)、投資銀行業務(IPO支援・M&Aなど)に加え、ノンリコースローンなど不動産ファイナンス領域は活況です。さらに現在、シンジケートローンやウェルスマネジメント、オルタナティブ投資(PE・PD・VC・不動産など)を担う専門人材やクオンツ・データサイエンティストへの需要が高まっています。これらは価格競争から脱却する差別化戦略の中核として位置づけられ、採用縮小の兆しは見られません。
また、キャッシュレスやリース(特にオペレーティングリース)業界も事業拡大を続けています。リース業界では税制改正を見据えた節税スキーム刷新が課題となり、経験者採用が加速。さらに、金融業界全体でDX推進の波が強まり、システム企画やデータ分析、業務改革を担うデジタル人材の中途採用が活発化しています。
政治・経済面では、高市政権の誕生と積極財政路線への期待が金融業界に追い風となっています。株価上昇や株式市場の活性化により、投資環境の安定化が進めば、転職市場にとってもプラスに働くことが見込まれるでしょう。また、トランプ大統領が関税交渉を通じて日本車への輸入関税を15%へ引き下げたことは、日本株の上昇に貢献しました。このように市場全体が好転したことで、金融機関にとっても業績・採用計画ともに安定した運営が可能となっています。
金融業界で転職を検討している方は、転職市場が活発化している間が行動を起こす好機といえるでしょう。
2026年上半期、金融業界の転職で評価されやすい経験、資格、アピールポイントは?
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「自己PR」発掘診断(無料)2026年上半期の金融業界では、ストラクチャードファイナンス(プロジェクトファイナンス、LBOファイナンスなど)を経験している人材が引き続き高く評価されると考えられます。資格やプロジェクトの規模よりも、ソーシング、マンデート、チーム組成、プライシング、ドキュメンテーション、クロージングといった各プロセスでどれだけ深く関与したかが問われます。
一方、リテール業務では、顧客ポートフォリオに適した金融商品の提案や、複雑化するニーズへの対応、さらには遺言信託・事業承継・相続といった分野での高度な専門性を備えた人材がよりいっそう求められています。
金融業界の転職でアピールにつながる資格は?
金融業界の未経験者の場合「証券外務員一種」は必須です。金融事務を目指す場合、「MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)」の資格を保有していると選考時にプラスに働くでしょう。
一方、業界経験者の場合は、「証券アナリスト」「宅地建物取引士」「CFP(またはFP1級)」「中小企業診断士」「FRM(Financial Risk Manager)」などの資格を保有していることで企業へのアピールにつながります。
各資格が求められやすい職種やポジションは以下のとおりです。
証券アナリスト
運用担当者(ファンドマネジャーなど)、クオンツ(運用)、リサーチ(エコノミスト、アナリスト、ストラテジスト)、金融機関向けホールセラーでほぼ必須
宅地建物取引士
不動産金融でほぼ必須
CFP(またはFP1級)
財産コンサルティング、事業承継アドバイス(相続業務・遺言、M&Aなど)、プライベートバンカーなどで信頼性につながる
中小企業診断士
財務コンサルタント、M&Aアドバイザリー、企業再生などで信頼性につながる
FRM(Financial Risk Manager)
リスク管理業務で信頼性につながる
また、金融人材(特に銀行員)のほとんどは日商簿記3級以上を取得しますが、さらに簿記2級・1級や公認会計士、税理士などの上位資格を取得していると、将来的なキャリアの選択肢が大きく広がる可能性があります。
若手、ミドル、ベテラン…キャリア別のアドバイス
若手層は経験が浅くても、ポテンシャルがあれば高く評価されます。成果に至るまでの思考プロセスやコミュニケーション能力、論理的思考といったポータブルスキルに加えて、将来のキャリアビジョンや成長意欲を明確に伝えることが重要となります。
ミドル層は、これまでのキャリアと志望ポジションとの親和性をアピールすることが求められます。例えば「リテール営業からプライベートバンカー」のように、専門性が重なる部分があればスキルを応用しやすく、未経験でも金融業界への転職が比較的スムーズに進みます。
金融業界の経験者は、これまでの実績やキャリア形成の考え方に加え、担当アセットや融資・運用手法、法令ガイドラインとの親和性を示すことがカギとなります。また、「法人営業の専門性を高めたい」「ファイナンスから事業会社側に移り、M&Aを通じた成長支援に携わりたい」といった入社後の展望を具体的に伝えることで、企業へのアピール度が高まります。
ベテラン層は、スキルや資格、マネジメント経験に加え、それらを前提とした営業力や顧客対応力が期待されています。チームを率いて収益を上げた実績など、数字で裏付けできるエピソードがあると、さらに評価を得やすくなるでしょう。
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金融業界では人事制度改革や柔軟な働き方ができる環境整備が進む
2026年上半期、メガバンクや大手の生命保険会社を中心に、金融業界では人事制度の改定が進んでいます。人材育成ではジェネラリストのみならずスペシャリストのキャリアコースも整備され始めており、ジョブローテーションの見直しや、個人の成長目標に合わせた評価制度の導入、年功序列の見直しといった変化が広がっています。
また、2025年以降、各産業と同様に金融業界でも、リモートワークから出社回帰への流れが顕著となっています。ただし現時点では完全にフル出社へと切り替わったわけではなく、同じ会社の中でも部門や部署によって異なる“モザイク状”の運用がなされている場合が散見されます。そのため、働き方を重視して転職を考えている方にとっては、カジュアル面談やオファー面談で現場の実情を確認することが現実的な手段となっています。
こうした面談は入社前とのギャップを防ぐ有効な方法として、キャリアアドバイザーを通して提案されることがあります。一方で企業側も、短期離職や入社前辞退を防ぐためにカジュアル面談の受け入れを拡大しており、特に最終合格後から入社意思決定までのタイミングで行われるケースが増えています。
さらに、銀行・証券・生損保の大手各社では、人事制度の改定に加え、新卒初任給の引き上げやベースアップといった待遇改善を積極的に進め、離職率の改善を図っています。特に専門性の高い業務ではスペシャリストとしてのキャリア志向が尊重され、社員一人ひとりが希望に沿った業務にしっかりと向き合える制度へと移行しているのが特徴です。また、働き方の多様化に対応するため、地域限定勤務でも昇進しやすい環境づくりや、転居を伴う異動者への報奨金制度、さらに事業部門への人事権限の委譲なども進められています。
近年では、リモートワークに限らずワーク・ライフ・バランスを重視して転職を考える人も増加しています。その際、残業時間や転勤の有無といった就労条件の要素だけで判断するのではなく、自分にとって理想の働き方が何を意味するのかを明確にし、たとえ抽象的でもキャリアアドバイザーに率直に伝えることが、転職成功のカギとなるでしょう。
金融業界で働く悩みの解消から転職のサポートまで、キャリアアドバイザーにお任せください
金融業界には、世の中や社会の変化に対し高い関心を持っている方が多くいます。その一方、自身のキャリアやスキルについて振り返る機会は十分とはいえず「世の中が変化しているのにこのまま今の仕事を続けていていいのか?」と不安に駆られる方も少なくありません。
転職活動は、自分の強みや企業に求められるものなどを理解する絶好の機会です。dodaのキャリアカウンセリングでは、転職活動のスケジュールや経験の活かし方についてさまざまな角度からアドバイスが受けられます。金融業界が未経験の方にとっても、業界の特徴やあなたに適した仕事など有益な情報が得られます。また、職務経歴書などの書類添削や面接準備など実務的なサポートも充実しています。
キャリアアドバイザーは、皆さんの価値観や大切にしていることを踏まえながら、将来に向けたキャリア形成のために伴走します。
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この記事を監修したキャリアアドバイザー
【経歴】
高専を経て大学(機械工学科)卒業後、大手 銀行に就職し、リテール営業部署の各支店において資産運用コンサルタントとして従事。同銀行内で従業員組合役員を2年経験した後、グループ内の現代アートオークション事業会社に出向し、アート査定および超富裕層の顧客対応を経験する。2023年、パーソルキャリア株式会社に入社。金融業界専任のキャリアアドバイザーとして、転職をお考えの方々をサポートしている。
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