
第二新卒とは?定義や企業が見ているポイントとは?
【第二新卒の転職活動 完全ガイド】
第二新卒の時期に転職をしたいがうまくいくのか不安で悩んではいないでしょうか?
この記事は、第二新卒の転職に関する基本情報をまとめた完全ガイドです。企業が第二新卒に期待していること、さらに転職を成功させるためのコツなども紹介しています。まず第二新卒とはどのような人を指すのかなど基本的なところから一緒に確認していきましょう。
1.第二新卒とは?
転職サイトなどの求人情報で「第二新卒」と書かれている場合、大学卒業後に新卒で入社して社会人経験が2~3年未満の若手ビジネスパーソンを指していることが多いようです。しかし、「第二新卒」には、共通の明確な定義はありません。求人各社によって意味合いが違っており、ざっくりと若手を指している企業もあります。
ですから、自分が第二新卒にあてはまるのかどうかを気にしすぎないで、今の自分にどんな転職先があるのかを探ってみるような気持ちで転職活動をしてみませんか。
第二新卒と新卒・既卒・中途との違いとは?
第二新卒と新卒、既卒、院卒、中途など求人情報で見かける言葉の違いを確認してみましょう。
新卒 | 大学・大学院・専門学校などをその年に卒業・修了して初めて社会人として働く人。 |
---|---|
既卒 | 学校などを卒業した後、就職していない状態の人。 |
院卒 | 最終学歴が大学院修了の人。 |
「中途」は「中途採用」のことで、学校などを卒業後に1社でも社会人経験がある人を対象に採用することです。
若手ビジネスパーソンは転職に対してポジティブ
dodaが行った調査で転職に対するイメージを尋ねています。第二新卒が含まれる「20~29歳」は約3分の2(66.6%)がポジティブなイメージだと回答していて、ほかの年代よりも割合が高くなっています。

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2.新社会人(第二新卒)は転職活動に積極的?
下のグラフは、毎年4月にdodaの会員登録をした新社会人の数の推移です。2011年から2021年の10年間で約26倍に増加しています。スマホやアプリの普及といった背景もありますが、「全体」の伸びが緩やかなのに比べると、第二新卒にあたる新社会人が積極的に転職サービスを利用していることがうかがえます。

2011年4月の会員全体の登録数=1、2011年4月の新卒社会人の登録数=1と定義
出典:転職サービス「doda」 新卒入社直後のdoda登録動向
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3.第二新卒・若手を企業が募集する背景と期待
続いて、企業が第二新卒・若手を採用する背景や期待していることをチェックしておきましょう。
第二新卒・若手を企業が募集する背景
■背景1 新卒採用の補完
新卒採用が十分にできなかった、採用計画に変更があった、などの理由が考えられます。
■背景2 景況感の影響
第二新卒に限らず人材採用には世の中の景況感が影響します。景気が上向きになれば若手や未経験者をポテンシャル採用しようという動きが活発になります。
■背景3 業界構造の変化
新しい産業が生まれたり、業界構造に変化が起こったりすると企業活動の拡大のために人材採用に積極的になる傾向があります。
第二新卒・若手に企業が期待している理由
企業が第二新卒・若手を採用する場合、スキルよりも考え方を重視する傾向があります。経験や実績がないのは理解しているので、どんなスタンスで仕事に取り組んでいるのかを知ろうとしています。

■社会人としてのマナーや知識
第二新卒であれば、社会人としての基本的なマナーが身についているだろうという期待があります。業界や職種が同じなら、業界構造や商談の進め方を理解していることも評価のポイントです。業界や商材の違いを理解すれば短期間で活躍してもらえるという期待もあります。
■今までの仕事スタイルに固執しない柔軟さ
ビジネスパーソンとしての経験が短いことは必ずしも不利ではありません。今までのやり方に固執せず新しい環境や考え方を受け入れて仕事のしかたを学ぼうとする柔軟さをプラスに捉える企業も少なくありません。
■失敗を認める素直さ
もしも今、「新卒で入社したが思っていたのと違った」「働いてみたらこんなはずじゃなかった」と思っているとしたら、それを踏まえて今はどんな観点で転職活動をしているのか、失敗を素直に認めて今後にどう活かそうとしているかが注視されています。新卒時の就職活動で足りない点があったことや、入社後の違和感を振り返って「今はこう考えている」「今後はこうしたい」をセットで話せるようにしておくことが大切です。
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4.第二新卒・若手を採用する懸念点
第二新卒・若手を採用する際に企業が懸念する点があります。企業の視点を踏まえて、そうした懸念を払拭する材料を準備するのが第二新卒の転職成功のポイントです。

■経験不足の懸念
多くの企業は第二新卒や若手に対しては経験や実績よりも意欲やポテンシャルに期待しています。とはいえ、社会人経験が半年程度から1年に満たない場合は業界や商材の最低限の知識があるか懸念が生じることもあります。できればキャリアアドバイザーと相談のうえ、丸1年たつまでは知識や経験を蓄える期間とすることも視野に入れてみましょう。ただし、今の仕事を続けることで体や心の不調につながる場合は無理は禁物です。
■早期退職の懸念
新卒入社後1~2年だと、「採用しても早期に辞めてしまうのでは」という懸念を持たれることがあります。これに対しては、短期で転職を考えている理由や就職活動の反省点、次の仕事への意欲となどを飾らずに率直に伝えることで懸念の払拭に努めましょう。
■入社後の教育の懸念
新型コロナ以降、リモートワークの導入など働く環境が大きく変化したこともあり、従来のマンツーマンのOJTや集合形式の研修がやりづらくなっています。経験の少ない第二新卒を採用した場合、ていねいな育成ができるか懸念になることも多々あります。こうした懸念に対しては、受け身な姿勢ではなく疑問や提案があれば上司や同僚に自分から声をかけて仕事を進めていけると伝えることが大切です。
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5.第二新卒・若手の転職活動Q&A
第二新卒や若手ビジネスパーソンが転職活動を検討する際にみられる悩みや思い違いをQ&A方式でまとめてみました。
Q1:社会人経験が短いのですが、転職サイトに載っている求人に応募してもいい?
A1:ぜひ積極的に応募してください。個々の求人情報には必要な経験年数やスキルが設定されていますので自分の職務経験と照らして選びましょう。dodaには[第二新卒歓迎]の検索フラグがあるので活用してください。気になる求人を選んだり、応募を検討する過程で自分が何を大事にしたいのか見えてくることもあります。面接まで進めば、面接官との対話によって、自分に足りないことや自信を持てそうなことに気づくヒントが得られるかもしれません。
Q2:職種特化型の転職サイトや新卒向け・アルバイト向け求人サイトなどを利用してもいい?
A2:あまりおすすめできません。参考として併用する程度にとどめましょう。特定の職種や業界に特化した転職サービスは、スキルやキャリアの条件が高めに設定されているケースが多いためです。さらに新卒向けやアルバイト向けのサービスは、そもそもの対象が異なります。社会人の転職総合サービスの利用をおすすめします。
Q3:退職する前に転職エージェントに相談してもいい?
A3:もちろん大丈夫です。勤務先が倒産した、体調を崩したなどの事情がない限り、今の仕事を続けながら転職活動をすることを強くおすすめします。先に退職してしまうと、活動が長引いてしまった場合に不利になってしまいます。辞める前、「転職しようかな?」と考え始めたタイミングで遠慮せずに転職エージェントに相談し、在職中にあなたの職歴や希望を整理しておきましょう。
Q4:「第二新卒」が転職に有利になる場合はありますか? 不利でしょうか?
A4:第二新卒だから有利・不利ということは一概にはありません。企業各社の事情や採用要件により異なります。また社会全体の景況感によって、経験が浅くてもポテンシャル人材を求める傾向が強まったり、経験重視で即戦力を求めたりと波があります。 いま現在がどんな傾向なのか情報収集するには転職エージェントに相談するのが確実です。
そのほかの第二新卒のQ&Aもあわせてご覧ください。
【転職体験談】新卒入社して半年で辞めたい…第二新卒の転職としてもハンデだって分かっているけれど、続ける理由が見つからない
6.第二新卒・若手の転職に転職エージェントがおすすめな理由
dodaエージェントサービスをはじめとする転職エージェントは、キャリアアドバイザーが担当について、キャリアカウンセリングに基づいて求人を紹介したり、業界の情報を提供したり、応募書類や面接のアドバイスを受けられるサービスです。
第二新卒・若手の人の中には「キャリアが豊富な人のためのサービスなのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、キャリアが浅く悩みを抱えがちな第二新卒・若手の人にこそメリットが大きいサービスです。
■転職の軸が整理できる
転職の軸というのは「転職して何をどう解決したいのか」ということです。まず転職の軸を整理しないと、今の会社を辞めたいと思った根本的な原因が見えないまま転職活動をすることになってしまいます。けれども、軸の整理は自分一人では難しく、誰かと話して思っていることを正直に吐き出すことで見えてくることもあります。客観的な立場にいるキャリアアドバイザーはその対話の相手として最適なのです。
■情報が整理できる
自分に合った仕事、応募する業界を検討するにも情報が膨大すぎてどれを見ればいいか分からなくなる人は少なくありません。担当のキャリアアドバイザーが情報の整理をサポートしますので「今の自分が知るべき情報」を取捨選択できるようになるのも大きなメリットです。
■転職への不安を軽くできる
第二新卒・若手の人は転職自体が初めてという人が多く、その上、経験や実績が十分でないことへの悩みもあり、なかなか一歩が踏み出せないものです。キャリアアドバイザーと対話して、自分が何に悩んでいるかを解きほぐすことで不安が軽くなれば転職活動をスムーズに進められます。
■ネガティブな話も含め本音で話せる
第二新卒で会社を辞めたいと考える人の中には、
・転職活動ではネガティブな話をしてはいけない
・無理にでも前向きなことを言うべき
・第二新卒の転職は「甘い」と思われる
と思い込んでいる人が多いです。
しかし、入社後わずかな期間で辞めることに多少なりともネガティブな背景があるのは当然なのでキャリアアドバイザーに対して隠したり無理に言い換えたりする必要はありません。率直な気持ちを話した上で「だから次はこうしたい」というゴールを考えればいいのです。
7.第二新卒・若手の転職活動ハウツーまとめ(職務経歴書、面接、自己PRなど)
第二新卒・若手の転職活動に関する具体的なノウハウ記事を確認してみましょう。
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この記事を監修したキャリアアドバイザー

山賀 郁美(やまが・いくみ)
国家資格キャリアコンサルタント
米国CCE,Inc.認定 GCDF-Japanキャリアカウンセラー
【経歴】
英会話業界を2社経験し、個人営業やマネジメント業務を行った後、株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア株式会社)に転職し、dodaキャリアアドバイザーとして消費財領域の営業職の方を中心に転職サポートを行っています。営業としてのキャリア・スキルアップはもちろんのこと、がらりと職種を替えるサポートもいたします。今後長く働いていく中で、「一番大切にしたいことは何か?」を明確にした上で、少しでも将来のキャリアが楽しみになるようなカウンセリングや転職活動のサポートを心掛けています。
【メッセージ】
転職活動は、これまで歩んできた社会人経験だけでなく、これまでの人生全体を振り返った上で未来をより豊かにするための活動だと思います。そのため、自分自身も気づかなかったような大切にしたい価値観やこれまで避けてきた弱みなどを目の当たりにし、新たな気づきがあり有意義に感じることもありますが、とことん自分と向き合うため非常に孤独に感じることもあります。そのような活動を行う上で、家族でも友人でもなくキャリアのパートナーとして常に寄り添い、ときに身近な方以上の理解者として終始サポートさせていただければと考えています。まずはお気軽に何でもご相談ください!