転職市場予測2023年上半期
化学・素材の転職市場動向
(化学・素材などの業界)研究、開発、品質管理、品質保証、技術営業、分析・評価…など、2023年上半期の化学・素材業界における求人数の増減や求人トレンド、採用ニーズなどの転職市場予測をご紹介します。
2023年上半期の化学・素材業界の求人数は引き続き増加
2023年上半期の化学・素材業界の求人数は、2022年に引き続き増加するでしょう。
新型コロナの影響で採用に慎重になっていた企業が2022年度から積極的な採用計画を立てており、2022年中に採用充足しなかった企業を中心に2023年も引き続き採用ニーズが高まる見込みです。
コロナ禍で一時的に操業を停止していた自動車メーカーが回復傾向にあることから、部品や最終製品を扱う「川下」のニーズが高まっています。今後はEV(電気自動車)の生産増加が見込まれることから、電池用部材の需要拡大や世界的に不足が続く半導体関連産業向けの製品需要の取り込みが期待でき、既存事業の強化を目的とした採用枠が増える見込みです。
従業員のキャリアに柔軟に対応したいと考える企業側の意向などから、事業所での一般職の求人も増えています。なかでも、分析職や製造職は採用枠が広がっており、転職のチャンスにつながりやすいです。
今後はさらに各社で採用要件を緩和する見込みです。経験者のニーズは2022年に引き続き高く、業界未経験者にとっても転職の好機です。
SDGsを意識した企業経営が化学・素材業界の求人ニーズを高めている
化学・素材業界の求人が活況である背景に、2030年のSDGsの目標達成を念頭に置いた企業運営が一般化していることが挙げられます。
たとえば、温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させる「カーボンニュートラル」の実現がその一つ。二酸化炭素排出量削減に貢献するEVの普及により、関連する人材の採用が活発化します。
また、2022年4月に「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律(プラスチック資源循環法)」が施行され、プラスチックの代替となる製品や機能を開発する企業も増えています。廃プラスチック削減への対応に伴う案件増加により、企業の採用競争力の強化が問われています。
他業界への人材流出も化学・素材メーカーの求人増に影響しています。近年は理系でも非メーカーに新卒で入社するケースや、外資系やコンサルに転職するケースが増えており、メーカーは福利厚生の充実や給与改定などの施策を講じ、人材確保を積極的に行っています。
2023年上半期の化学・素材業界の転職市場で評価につながりやすいスキルや経験
化学・素材業界では、ヘルスケア領域や半導体関連領域、電池材料領域、DX・MI(マテリアル・インフォマティクス、計算化学)、カーボンニュートラル、ケミカルリサイクル(LCA)に関する求人は、大手企業から中小企業まで共通して増加の見込みです。これらの経験があると採用につながりやすいでしょう。
化学・素材業界は、資格より経験が重視される傾向にありますが、製造職やプロセス職は、未経験も転職がかないやすいです。地方求人や特定技術者派遣企業も視野に入れると、より可能性が広がります。また、新規事業立案を目指し異業界の知見を持った人材採用のニーズがあることから、事業開発視点やマーケティングの素養があると、転職先での活躍を期待してもらいやすくなります。
経験者・未経験者ともに、これまでの経験やスキルに加え、仕事に向き合う姿勢も判断材料となります。応募書類や面接では、転職の動機とあわせて「これまでの経験やスキルを活かしてどのように会社に貢献できるか」を具体的に説明すると好印象です。未経験者の場合、会社に貢献するために自分が何を学ぶ必要があるかを整理しておくことが大切です。
社会課題に関連した経験や成長性が高い分野での経験は業界を問わず重宝されるため、積極的にアピールすると評価につながりやすいです。
2023年上半期の化学・素材業界の転職市場はアフターコロナの事業戦略による求人増に
アフターコロナを見据え、2022年度に推進された設備投資や事業投資が2023年度も引き続き積極的に行われることから、工場やプラントの新設、規模拡大などを理由に求人が増加するでしょう。
ロシアのウクライナ侵攻により、石油化学製品の原料となるナフサの高騰が続いており、企業によっては業績の停滞につながるケースもありますが、採用には直接影響しないと考えられます。ナフサの価格は原油価格に連動しており、価格変動が大きい側面があるため、収益の安定化にはナフサ以外の原料を使用する割合を高めることがメーカーの課題であり、そのための研究や努力を各社が行っています。
2023年上半期の化学・素材業界の中にはリモートと出社の「ハイブリッド型」を導入する職種も
働き方の傾向として、Uターン、Iターンを希望する方が増えています。地方の事業所は採用に苦戦していることから、地方求人は売り手市場です。採用要件も緩和されているので、転職を考えている人は勤務地の選択肢を全国まで広げてみると、より転職がかないすくなります。
また、リモートワークの導入は職種で濃淡があります。研究開発関連や製造関連の職種の場合、リモートワークと出社の「ハイブリッド型」を導入する企業が多い傾向です。
2023年上半期は化学・素材業界の転職の好機、情報収集やセカンドオピニオンとしてキャリアアドバイザーにご相談を
2023年上半期の化学・素材業界の採用市場は活況で、経験者・未経験者ともに転職のチャンスです。
キャリアアドバイザーは、業界のトレンドや各社の採用動向を把握しており、非公開求人も含めた豊富な案件を保有しています。転職活動中の方も転職を決めかねている方もお気軽にご相談ください。
すでに別の転職エージェントを利用している方は、セカンドオピニオンとしてご活用いただくのも方法の一つです。別の視点が加わることで、新たな方向性をご提案できます。
業界のトレンドや転職市場を踏まえた今後のキャリアのご提案、書類の添削や面接対策などのサポートをさせていただき、納得感のある転職を支援させていただきますので、ぜひご活用ください。
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この記事を監修したキャリアアドバイザー

石原直樹 (いしはら・なおき)
【経歴】
新卒でパーソルキャリア株式会社に入社してから、一貫して化学・食品・化粧品を担当。トイレタリー領域の技術者の方々を支援しており、研究や開発に携わる方はもちろん、品質、プロセス、分析など幅広い技術者の支援実績があります。仕事は人生における多くの時間を費やすものです。一人ひとりの事情や理想に合わせた伴走をしながら、みなさんの重要な選択になる「転職」を全力でバックアップします。
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