2025年上半期、法務職の求人数は増える
2025年上半期の法務職の求人数は増えると予測されます。要因として、社会全体でコンプライアンス遵守やリスク管理が重視され始めていることや、SDGsに関連してコーポレートガバナンスの強化に取り組む企業が増えていることが挙げられます。また、M&Aで事業の拡大を図る、スリム化を目的として事業の再編を行う、IPOの準備を進めるといった企業の動きが増えていることも法務職のニーズ増加につながっています。
さらに、グローバル化や生成AI・ビッグデータといった新しい技術の発展も法務職のニーズを高めています。例えば、海外展開する際には、海外の法律や慣例に照らし合わせて社内規定や契約書の取り交わしを行う必要があります。また、生成AIやビッグデータを活用する際には、著作権侵害、知的財産権、個人情報保護などに即したリスク管理や社内規定の整備が求められます。これにより、法務職の重要性が高まっています。
以上の背景から、2025年上半期の法務職の求人数は増えると予測され、転職のチャンスが広がっています。
2025年上半期、法務職で評価されやすいスキルや経験、資格は?
2025年上半期は、経験者・未経験者ともに法務職の需要の高まりが見込まれます。そこで評価されやすいスキルや経験、資格を押さえましょう。
経験者は、和文・英文それぞれの契約書作成、コンプライアンス対応、訴訟、株主総会に関する業務経験、法務相談など、法務職の中でもどんな業務に携わってきたかが分かるように具体的に職務経歴書に記述しましょう。契約書について書く際は、契約件数も忘れずに記載してください。
中でも、M&Aの締結やIPO準備、リーガルテックの導入、新規ビジネスの立ち上げ、海外法務の対応などが、希少性が高くさらに評価されやすい経験として挙げられます。もし、これらの業務に携わった経験があれば、積極的にアピールしましょう。海外法務に挑戦したい方は、国内法務の経験と英語力があれば応募できる求人も増えてきているため、求人情報をチェックしてみてください。
また、応募先によっては、業界特有の法律に詳しいかが重要になる場合があります。例えば、金融業界では金融商品取引法、広告業界では景品表示法、建設・不動産業界では行政許認可対応や工事請負契約などが挙げられます。
法務職未経験の人でも、法学部や法科大学院を卒業・修了していたり、パラリーガルとして勤めていた経験があったりすれば、採用される可能性が高まっています。さらに、ビジネス実務法務検定の資格や、TOEICのスコアなどで熱意や基礎知識、英語力をアピールできれば、法務職への転職成功の可能性は高まるでしょう。
2025年上半期の法務職では、スキルアップや待遇改善がかないやすい
法務職では、専門性を活かしてより難度の高い業務にチャレンジしたい、法務職としてスキルを高めていきたいといった動機で転職をする人が多く見られます。例えば「大学や大学院で学んだ法律知識を活かしたい」「契約書やコンプライアンス対応といった守りの法務に加え海外展開や新規事業に関わる法務対応、M&Aといった攻めの法務も経験したい」などが挙げられます。
また、法務部以外の部署への異動の可能性があったり、法務職以外の業務を兼務していたりする人の中には、法務職専任で働きたいと考える人もいます。そのため、このような転職希望者からの要望に合わせて、専門職採用に力を入れる企業が増えてきています。
さらに、法務職としてどんな経験が積めるのか、どんな仕事を任せていきたいかなどを入社前の段階でていねいに説明する企業も増えています。加えて、法務部の体制強化により残業時間削減に取り組むなど、ワーク・ライフ・バランス改善も見られます。
ほかにも、法務職の人材獲得競争が激しくなっているため、前職よりも高い給与が提示されるなど、年収アップの可能性も高まっています。
“あなたの強み”を見つけるために、キャリアアドバイザーが並走します
自分の強みというのは、なかなか一人では把握しづらいものです。そんなとき、キャリアアドバイザーに相談することで強みが見つかるかもしれません。履歴書・職務経歴書のブラッシュアップや一緒に行う面接対策も、転職成功への大きな後押しとなるはずです。法務職経験者、未経験者、どちらの皆さんもぜひ、お気軽にご相談ください。
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この記事を監修したキャリアアドバイザー
【経歴】
新卒で入社した会社で店舗運営全般や新店舗立ち上げ、改装業務など主に店舗に関わる業務に従事。その後、パーソルキャリア株式会社へ入社し、一貫してキャリアアドバイザーとしてバックオフィスの方々を中心に転職の支援をしている。中長期的なキャリアプランや、個人の価値観に寄り添った求人の提案を心がけている。
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