IT・Web領域専任キャリアアドバイザーの連載コラム アプリケーションエンジニアのための転職力アップ法

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ITエンジニアのコネ転職に潜む思わぬ「落とし穴」

2014.01.27

IT・Web領域専任キャリアアドバイザーの柿内 秀賢です。

ITエンジニアが友人・知人などのコネで転職したり、引き抜きの打診を受けたりするケースをよく耳にします。ただし残念ながら、コネ転職がすべて良い結果につながるとは限りません。落とし穴がたくさんあるからです。

コネ転職の落とし穴──競争原理が働かず、条件もあいまいになりがち

1番目の落とし穴は、競争原理が働かないことです。今はITエンジニアの求人倍率が上がっており、複数の企業が人材をめぐって競争しています。コネだけで転職する場合には、複数の企業を見比べて有利な転職を決める立場に立てなくなります。

2番目の落とし穴は、採用条件があいまいになりがちなことです。コネ転職は人事の採用プロセスをきちんと踏まずに進む場合もあり、労働条件通知書の内容があいまいだったり、雇用契約も「なんとなく」締結してしまうケースがあります。後から給与金額や勤務時間、休日などの条件を知って「こんなはずではなかった」と思う場合もあります。

自分が希望する仕事を担当することができない場合もあります。ITエンジニアの採用が活発になっている今、ここ1〜2年に「どのような仕事をするか」が、キャリア形成の上で大事です。後悔しない選択を心掛けてください。

人間関係そのものが「落とし穴」になる場合も

3番目の落とし穴は、人間関係がギクシャクする可能性があることです。例えば、友人があなたを引き抜く場合は、自分のチームの下で働いてもらいたいと考える場合が多いでしょう。しかし、友人の思惑と、あなたがやりがいを感じるかどうかは別の問題です。特に、あなたの方がその知人より先に上のポジションに就いた場合、人間関係は微妙なものになりがちです。同じ職場の友人は時にはライバルであることを、よく考えてください。

友人からの誘いを受けて転職を迷っている場合、「選択肢を多く持つこと」が有効です。ITエンジニアの需給バランスからすると、今は引く手あまたです。複数の会社で競争原理が働き、カウンターオファーで金額が上がる場合も、最近はよく耳にします。ですので、友人・知人からの誘いがあっても、即断・即決せず、よく吟味することが大切です。

とはいえ、友人との人間関係があり、また複数の企業での競合がある場合、冷静な判断が難しいこともあるでしょう。そんなときは、ぜひ私たちキャリアアドバイザーにご相談ください。業界の最新動向や具体的な転職事例など私たちの蓄えた知見もふまえ、あなたに最適な転職を一緒に考えていきます。

IT・Web領域専任キャリアアドバイザー  柿内 秀賢

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