化学系エンジニアの職務経歴書作成のいろは
化学業界専任キャリアアドバイザーの乾 敬太です。
化学系エンジニアの方々とカウンセリングをする中で、必ずと言っていいほど聞かれること、それが「職務経歴書の書き方」です。
私も実際に自分自身の職務経歴書を作成してみましたが、やはり難しい。仕事を言葉にすることはなかなか大変だ、とつくづく感じてしまいました。ましてや化学関連の仕事の場合、成果を数字で表すことは非常に困難です。
営業職のように「○○%達成」「売り上げ○○万円」など記載ができませんので、ご自身の仕事をどのように表現すればよいか迷われてしまう方が多いようです。
そこで、実際に書類選考を行っている企業の人事担当者に、どのようなポイントを見ているのかを聞いてみました。
(1)職務経歴はプロジェクトごとに記載する
営業職などに比べ異動が少ない方が多いため、プロジェクトごとに経歴を記載しましょう。営業職の職務経歴書に記載されているような達成率や売り上げは、特許出願件数やプロジェクトのメンバー数、役割を具体的に記載することで表現します。
主担当として対応していたのかそうでないのか、一人で幅広く対応していたのか複数名で分割していたのか、ここまで書くことで、仕事の詳細が分かり、働いている姿が想像できるようになります。
(2)取り扱い材料と開発工程を明記する
プロジェクト内容や開発テーマと同じくらい大切なことが、「材料」と「工程」です。この2点は人事担当者がよく見るポイントになります。「樹脂材料」と大まかに書くのではなく、「アクリル系樹脂/ウレタン系樹脂」、あるいは「熱可塑性/熱硬化性」など、取り扱い材料について詳しく記載しましょう。
また、研究や開発というくくりの中でも、「合成」「評価」「配合」「量産化」など工程が分かれており、すべて一人で対応しているケースもあれば、分担している場合もあると思います。ご自身の守備範囲をしっかりと明記してください。
また、「材料」にも「工程」にも優劣はありません。いかに該当求人とマッチしている経験を有しているかを表現することが大切です。
(3)論文や特許、学生時代の研究内容もお忘れなく
論文内容が求人内容と合致するケースもありますので、論文についても必ず記載してください。卒業研究や修士論文のテーマも同様です。特に30歳前後の方ですと、企業での就業期間と研究室での研究期間が同じくらいの年数になります。立派な経歴の一つですので、必ず記載するようにしましょう。
今回は特に、職務経歴書を作成するためのワンポイントアドバイスを書かせていただきました。ただ、一人ひとりの人生が異なるように職務経歴書の書き方も一概には定めることができません。もっと詳しい内容を知りたい方は、ぜひキャリアアドバイザーにご相談ください。
転職活動を開始するために職務経歴書は必需品です。しかし、私も作成して感じたのですが、職務経歴書の作成が一番、時間と手間のかかる作業になります。一人で抱え込まず、ご相談いただけますと幸いです。
化学業界専任キャリアアドバイザー 乾 敬太
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