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【保険業界】2012年下期採用マーケット

2012.12.24

こんにちは。dodaキャリアアドバイザーの梅原孝浩です。生命保険・損害保険会社を中心に金融業界の方の転職支援を担当しています。特に、生命保険会社のフロントからミドル、バック、損害保険会社の代理店営業、損害サービス経験者の方にお会いする機会が多く、今後のキャリアについて外資系・日系問わず提案しております。

今回は、生命保険・損害保険業界における上期の状況を振り返るとともに、下期の採用動向を職種別に予想していきます。

2012年上期（4～9月）は、生命保険業界は外資系生命保険会社、ダイレクト生命保険会社を中心に幅広い企業が採用を行いました。一部の生命保険会社では業界未経験者でも応募可の本部ポジションの求人が出てくるなど、下期（2012年10～2013年3月）も引き続き採用意欲が強い状況です。特に銀行窓販を主体とする外資系生命保険会社では、フロント、ミドル、バックを問わずさまざまなポジションで引き合いがあり、採用職種のバリエーションが広がりました。他業種と比較するとフロント職種は未経験でもチャレンジできるポジションも多いですが、ミドル、バック職においては採用要件が比較的厳しく経験者採用が多くなっています。

損害保険業界に目を向けると、上期は外資系損害保険会社、ブローカー会社、ダイレクト損害保険会社を中心に幅広い企業が採用を行いました。損害サービス職については外資系・日系問わず引き合いが強く、一部の日系損害保険会社では業界未経験者でも損害サービス職に限り基幹職で採用を行うなどの動きがありました。下期以降も引き続き採用が続きそうです。しかしながら、損害保険業界全体としては経験者採用が多い状況です。

【営業職】
各社ともに重点領域に掲げている代理店営業職は、これまで未経験者のポテンシャル採用を行ってきましたが、徐々に経験者採用にシフトし、2012年下期以降は基本的に経験者に限定した採用を行っています。採用要件として、代理店営業経験者を求める傾向が強く、当面はこの流れを踏襲した採用が続きそうです。

保険ブローカー会社でも同様に、損害保険業界での営業経験者に限定した厳選採用が主流です。ライフプランナーや保険ショップ・代理店候補生の採用においては、引き続きポテンシャル採用が継続しており、営業経験者を中心に下期も採用が続くことが予想されます。

職域営業職については、日系生命保険会社を中心に引き続き採用意欲が強く、業界経験・職種経験不問のポテンシャル（人物重視の）採用は下期以降も続くと予想されます。また、採用手法が多様化してきており、各社、転職フェアに出展するなど、採用に向けて転職希望者とのコンタクトを強化していく傾向にあります。

【契約管理部門】
契約管理部門に関しては、採用の動きがないわけではありませんが、各社ともに経験者に限定した厳選採用が主流です。ただし、これまでは退職者ポジションの補充が中心であったものが、一部銀行窓販を主体とする保険会社では、契約管理部門を中心に増員ニーズが出てくるなど、業績拡大に伴って採用ニーズが広がりつつあります。

また、先に述べましたが、損害サービス職については外資系・日系問わず引き合いが強く、一部の日系損害保険会社では業界未経験者でも基幹職で採用を行うなどの動きがあり、下期以降もその傾向は変わらないものと見られます。

【システム系職種】
システム部門では、2011年度から今年度上期にかけて、インフラ構築、アプリ開発で活発に採用が行われていました。

下期は、4月入社を見据えて外資系生損保会社を中心に引き続きシステム系職種の採用が行われる見込みです。金融案件の経験がなくても、PM経験者や上流工程の経験者の応募を受け付ける金融機関もあり、社内SEとしてミッションクリティカルなシステム開発に携わりたい方はこの機会を逃さないようにしてください。

【管理部門】
上期は、外資系生命保険会社を中心にガバナンス領域（自社監査、代理店監査、コンプライアンス領域）で数人程度採用する傾向が見られました。これまでは退職者ポジションの補充が中心でしたが、一部銀行窓販を主体とした保険会社では、業績拡大に伴い増員ニーズが見られるなど、下期以降もこの傾向が続きそうです。

保険業界全体としては、即戦力を求める傾向は継続する見込みですが、一部、特定の職種などで短期的に未経験者を対象とした採用が動き始める可能性もあります。特に複数名採用ではないポジションは動きが早いため、マーケットの動向には常に注意を払い、チャンスを逃さないことが重要です。

梅原孝浩

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