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「上場企業」の意味、市場ごとの違いとは
4月下旬~5月中旬にかけての時期は、3月期決算の上場企業が決算発表を行なうため、ニュースなどで見聞きする方も多いことでしょう。何となくイメージで「優良企業」というイメージを持つ方も多いかもしれませんが、そもそも「上場企業」とはどういう企業なのでしょうか。
企業の株式が、証券取引所で売買されるようになることを株式上場(株式公開=IPO)と言い、株式上場した企業のことを上場企業と呼びます。
株式上場が企業にもたらすメリットとしては、一般の投資家から広く低コストで資金調達が可能になることや、ステータスや知名度、信用が高まることが挙げられます。ただその代わりに、上場企業には常にディスクロージャー(情報開示)が求められるなど、多くの社会的責任や義務を負います。
株式市場は一つではありません。国内の証券取引所で主なものとしては、東京証券取引所(東証一部・二部)、名古屋証券取引所(名証一部・二部)、JASDAQ、マザーズなどがあります。地方にも福岡証券取引所(福証)、札幌証券取引所(札証)のほかQ-Board、アンビシャスなどの新興企業向けの市場があります。
企業が証券取引市場に上場を申請した場合には、審査が行われますが、各市場によって上場審査基準は異なります。上場時見込みの株主数、上場時価総額、利益の額、純資産の額などに違いがあり、各市場へ上場する企業の傾向をある程度、特徴づけています。

転職先として上場企業に注目すべき2つのポイント
Point 1企業活動全般の詳細な情報が開示されている
上場企業にはディスクロージャー(情報開示)が求められます。資産や収支などの財務内容、経営方針や組織体制、商品・サービスの内容などが詳細に開示されているため、転職活動の際の企業研究にも役立ちます。上場企業のコーポレートサイトにはほぼ必ずIR情報として公開されていますので、その企業の将来に向けてどんな方向に進もうとしているのかを読み解いて、そこに自分がどう関われるかをイメージしてみましょう。
Point 2企業に対する社会的な信用が高い
企業が上場しているという事実は、上場に際して厳しい審査を経たということはもちろん、一般に向けて情報開示し、多くの投資家のみならず社会の目にさらされていることの証です。上場企業に対する社会的「信用」は、そのような環境の中で上場企業であり続けることから、より強まっていきます。就職や転職は上場企業へと考える人も多いため競争は厳しいぶん、入社すれば周りと切磋琢磨できる環境で働ける可能性が高いと言えるでしょう。