リアル店舗と
オンラインを融合させ、
次世代の消費体験を生み出す
株式会社Showcase Gig
「⽇常の消費に溶け込むテクノロジーにより⽣活を向上させること」がミッション。お客さま自身がスマホを使って注文するモバイルオーダーサービスとして、店内向けにモバイル「O:der Table(オーダーテーブル)」、テイクアウト向けに「O:der ToGo(オーダートゥーゴー)」、そして次世代タッチパネル型注文決済端末「O:der Kiosk(オーダーキオスク)」といったプロダクトの提供に加え、それらのアセットを活かした次世代店舗モデルの構築支援を行っている。
代表取締役 CEO 新田 剛史 Takefumi Nitta 日本初のモバイルECサイトの一つであるF*modeを経て、東京ガールズコレクション立ち上げ期のプロデューサーを務める。その後、株式会社ミクシィに入社。ソーシャルビジネスの責任者として、数々のサービスを生み出す。2012年、株式会社Showcase Gigを設立。
取締役 CTO 石亀 憲 Akira Ishigame 大学卒業後、システム会社を立ち上げ、エンジニアとして開発業務を行う。その後、株式会社ミクシィとのジョイントベンチャーを設立し、副社長に就任。mixi、Facebook、Twitterを横断したマーケティングプラットフォームなどを開発。2012年、株式会社Showcase Gigを共同設立。
新しいプロダクトで市場を切り拓く
Showcase Gigを設立したきっかけは?
新田:ミクシィで働いていたとき、「ユーザー体験を損なわずに、広告以外の収益を生み出す」というテーマで新規事業を模索していました。2009年ごろでしたから、mixiのユーザーはまだPCとガラケーが半々くらいで、スマホは普及していない時代。そこでたどり着いたのが、リアル店舗とつながったオンライン消費を生み出すOMO(Online Merges with Offline)サービスです。
そこから、“モバイルオーダー”の着想を得ました。「これはいける」と思いましたね。当時、ガラケーで遊べるゲームや占いがものすごく売れていたこともあり、「携帯でコンビニやファストフードのものが買えたら、絶対買うよね」という確信がありました。それに、店舗にとっても行列解消や人件費削減などメリットが多いですから。
設立からの道のりは?
新田:2013年には現在の「O:der ToGo」の前身となるテイクアウト用のアプリ「O:der」をリリースしました。スマホで注文と決済を行い、店舗で待たずに商品を受け取ることができます。実店舗でのモバイルオーダーサービスは、世界でも例がほとんどない新しいプロダクトでした。
石亀:「便利だし、使わない手はないじゃん」と思って開発したサービスでしたが、前例がないので飲食店に理解してもらうのは大変でした。例えるなら、砂漠に水をまいていくような感じ(笑)。
良さを理解してもらうには“体験”が一番有効なので、「O:der」のモデル店としてデジタルコーヒースタンド「THE LOCAL COFFEE STAND」をオープンさせました。システムをつくるだけじゃなく、飲食店までつくって実際に運営しているのは当社の面白いところだと思います。
50年変わらなかった飲食店の常識を、
塗り替える
今の事業フェーズは?
新田:2017年に東芝テックと提携を結び、「O:der」がPOS(物品販売の売上実績を集計するレジシステム)と連携できるようになりました。それをきっかけに、吉野家や丸亀製麺をはじめとした大手企業での導入が加速。さらに、JRグループ各社やNTTドコモとのパートナーシップにより、プロダクトの共同開発やサービス導入も次々に実現しました。
ここ2、3年で市場が急激に変わってきた印象ですね。モバイルオーダーの価値にようやく気付いてもらえたと感じます。導入店舗数も大きく伸びました。さまざまな準備が実を結び、あとは伸びるしかない時期にきたというところでしょうか。
今後の目標は?
新田:50年かかっても変わらなかった飲食業界のあらゆる構造が、今、コロナによって崩壊しました。その影響で、飲食企業から「業態を変えたい」という相談を受けることが増えています。
5年後に売れている飲食店って、どんな店なのか。それを本気で研究開発していきたいな、と思っています。
例えば、2019年にはサントリーとコラボして、LINEでコーヒーを注文して専用のロッカーで受け取れる「TOUCH-AND-GO COFFEE」をオープンさせ、話題になりました。消費体験を再定義し、今後もそういった新しい体験づくりに挑戦していきたいですね。
自分たちが成功例を見せることで、モバイルオーダーの導入が進んでいくはず。BtoBにこだわりすぎず、店舗とユーザー双方にとって楽しく便利な体験を生み出し、広げていこうという考えです。
自分の手で、未来の“当たり前”をつくる
Showcase Gigで働く面白さは?
新田:多くの人が一度は利用したことがあるような大手飲食企業、それも多種多様なジャンルのお店を変えていける面白さがあります。自分の身近なお店が変わっていくのをじかに見られるから、喜びは大きいと思いますよ。自分の仕事によって、自分自身の日常体験も変わっていきますから。
それから、JRグループやNTTドコモのような企業とともに、社会的意義の大きな仕事に挑める楽しさもありますね。若手メンバーもある程度裁量を持って仕事をしていますし、大手企業とも事業パートナーとして同じ方向を見て仕事ができる関係性が築けていると思っています。
石亀:エンジニア目線で言うと、前例が無いものを作っていく難しさはありますが、だからこそ面白いと思います。調べてもやり方が出てこないので、自分たちで議論しながら進めるしかなく、発明に近いことをやっているイメージですね。未来の当たり前を自分の手でつくるという経験は、何十年先にもつながるキャリアになるんじゃないかなと思います。ともに「未来の消費体験」をつくっていきたいという方をお待ちしています。