数多くのスタートアップ転職を支援してきたdodaキャリアアドバイザーが語る!(前編)
スタートアップ企業に興味はあるけど、自分でも本当に転職できるんだろうか?面接ではどんなアピールをするべき?といったお悩みを抱えた方に向け、数多くのスタートアップ企業への転職を支援してきたdodaのキャリアアドバイザーが、スタートアップ企業のリアルな働き方や面接のポイントをお伝えします!
dodaキャリアアドバイザープロフィール
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河野 智彰(こうの ともあき)
dodaのキャリアアドバイザー歴8年。これまでに400人以上の転職を支援し、現在はマネジャー職を務める。 -
中谷 正和(なかたに まさかず)
dodaのキャリアアドバイザー歴13年。これまでに600人以上の転職を支援し、現在はエキスパート職を務める。
Q:スタートアップ企業への転職を成功させている方の特徴について教えてください
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中谷:
スタートアップ企業への転職を成功させている方は、自身のキャリアアップにしっかりと向き合っている方が多いと感じます。スタートアップ企業に転職するメリットは、業務内容の幅広さとキャリアアップスピードの速さが圧倒的であることです。業務が縦割りではないため、職種にとらわれずにさまざまな業務を経験して、仕事の幅を広げることができます。そして、事業の拡大に伴って社内にポジションがたくさん生まれてくるので、役職も上げやすいです。そのため、スピード感あるキャリアアップを求める方、会社の規模にこだわらずに成長を重視する方には、スタートアップ企業への転職をおすすめしています。 -
河野:
自身のキャリアをどう描きたいか。それが転職先の企業の選び方に結びついてきます。幅広くスキルを身につけて、スピード感を持って成長したい方は、スタートアップ企業と親和性が高いですね。例えば営業職であれば、イチから新規顧客を開拓し、売り上げを創出するだけでなく、事業の立ち上げや成長にまで携われます。そんなダイナミックな環境を楽しむ気概があれば、スタートアップ企業への転職はぴったりだと思います。 -
中谷:
過去にご支援した例を挙げると、ある大手企業の営業部長の方がいらっしゃいます。「この先20年以上キャリアを積むには、今の会社では頭打ちになっていると感じる」とお考えの40代の方でした。こちらの方は、培ったマネジメントの経験を活かして組織の体系化を期待され、従業員数50人ほどのスタートアップ企業に転職されました。現在の仕事をある程度やり切ったと考え、自分の可能性を広げていきたいタイミングでスタートアップ企業に目を向ける方は多いですね。 -
河野:
私がご支援した例を紹介すると、大手人材会社で法人営業をされていた方がIT系スタートアップ企業の人事に転職したケースがあります。この方は同時期に内定をもらった東証1部上場企業と比較検討されていましたが、最終的には事業の成長性と社長の理念に共感したことが決め手になり、スタートアップ企業への転職を選ばれました。その後お会いしたときも「忙しいけど、楽しいです!」と話していましたね。
また、30代で老舗IT企業に勤めていた営業職の方に、設立3年未満のIT企業への転職をご支援したこともあります。この企業にとって初めての営業職採用でしたが、AI開発に関して高い技術力を持ったエンジニアが集まっているという特色から、プロダクトの強さ、事業の将来性を感じていただき、安心感を持って入社を決められていました。
Q:スタートアップ企業での働き方の特徴について教えてください。
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中谷:
まず一人ひとりが売り上げをつくっていくという姿勢が求められます。その分、業務の裁量は大きくなりますし、その過程で獲得したスキルは必ずほかの会社でも通用するでしょう。 -
河野:
スタートアップ企業では、全員が経営者の視点を持つことが求められますからね。事業を成長させていく過程を経営者目線で経験することができるので、「起業したい」という思いを持っている方にとっては、得られるものが多いと思います。 -
中谷:
ただし、マネジメント経験を積みたい場合は、入社するスタートアップ企業の規模に注意する必要があります。創業直後のスタートアップ企業ではまだ組織の体系化が始まっていないことが多く、マネジメントよりも実務でのパフォーマンスを求められることが多いです。マネジメントスキルを身につけたい場合は、組織が体系化されていて、管理する規模が大きい企業のほうがマッチしています。
Q:勤務時間は長くなりがちなイメージがありますが、実際にはどうでしょうか?
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中谷:
スタートアップ企業は業務量が多いというイメージは確かにあるかもしれません。ただ実際には労働時間でなく生産性を重視する企業も多いです。特にIT企業にその傾向は強くて、大手企業と比較してもIT活用による業務の効率化がスピード感を持って進んでいる場合があります。 -
河野:
労働時間の長さというのは会社が業務設計したものをどう現場に落としているかという結果なので、いちがいに大手企業とスタートアップ企業という軸で比較できるものではないと思います。スタートアップ企業でも効率的な業務設計で労働時間を少なくしている会社はあるので、無理のない働き方がいいから大手企業がいい、という選び方は少しもったいないと感じます。
Q:スタートアップ企業への転職を目指す場合、面接ではどのようにアピールすればよいでしょうか?
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中谷:
アピールする自分の強みを整理する際に、まず創業者のバックグラウンドをチェックしてみてください。例えば創業者がエンジニア出身の場合、「プロダクトが強い一方で、今のところ営業やマーケティングの人材が不足しているのではないか」という見方ができます。そうすると、営業スキルやマーケティングスキルが活かせるのではないか、と想像できるでしょう。
創業者や現在在籍している方のスキルセットによって、今そのスタートアップ企業が求めているスキルを想像し、自身の強みとマッチングさせることでアピールしやすくなるはずです。 -
河野:
強みとなる経験の具体例を挙げると、営業の方であれば新規顧客開拓の経験はさまざまなスタートアップ企業で強みになります。大企業向けに営業していた経験があるとより評価が上がることがあります。また、面接でのアピール方法としては、スタートアップ企業では、入社後に自走を求められる点を意識し「自分はどのように考えて営業活動をしていたか」が話せるとよいと思います。 -
中谷:
実績は一番分かりやすい指標ですが、「自身が主体的に何かをつくった」という経験は強いですね。事業開発やWeb戦略などに携わった経験は、特にアピールポイントになります。求人によって求められるポイントは違うので、困ったときにはキャリアアドバイザーから客観的な意見を聞いてみるのもいいと思います。キャリアや希望をかなえられる求人を紹介するだけでなく、選考プロセスにおいてもサポートします。
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