プログリット岡田社長が語る英語学習の未来
スタートアップ企業の多くは、さまざまな業界のビジネスに新しい価値を生み出し、これまでになかったサービスを世の中に届けていくことを目指しています。そのためスタートアップ企業と言っても、業界やビジネスモデルは企業ごとに大きく異なります。自分の経験が活かせる業界や職種はあるのか?スタートアップ企業ではどんな人材が求められているのか?本コーナーでは、さまざまなスタートアップ企業へのインタビューを通じて、各業界のリアルを伝えていきます。
今回は英語学習業界において、人×テクノロジーの力を強みに成長を続ける、株式会社プログリットの代表取締役社長である岡田氏にお話を伺いました。英語学習業界におけるEdTechの成長性や、活躍できる人物像についてひもといていきます。
プロフィール
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株式会社プログリット代表取締役社長
岡田 祥吾(おかだ・しょうご)氏
新卒でマッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。日本企業の海外進出、海外企業の日本市場戦略立案など、数々のプロジェクトに従事。同社を退社後、株式会社プログリットを創業。
プログリットについて
英語コーチングサービス「プログリット」、サブスク型英語学習サービス「シャドテン」を展開するEdTech企業。独自開発のアプリによる多様な英語トレーニングや学習進捗の見える化などを通じて、英語学習の生産性と投下時間を最大限に高めるサービスを提供。2022年9月、東証グロース市場に上場。
人×テクノロジーで英語学習の生産性と投下時間を最大化する
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日本人は英会話スクールに年間1,780億円のお金を払っているのに、英語力が伸びていません。その大きな理由の一つとして、自習時間が圧倒的に不足しているということが挙げられます。英語力と学習時間はほぼ比例し、相関関係があります。多くの方が利用している通学型のサービスが悪いわけではありませんが、自習なしに英語力を身につけることは非常に難しいと言えます。しかし、これまで英語教育業界には自習をビジネスにする発想がなかったんです。この課題を解決するため、プログリットは、「生産性の高い自習を必要時間確保する」ということを、人とテクノロジーの力で実現しています。
日本の英語教育マーケットはまだまだ伸びる余地がある
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英語力を必要とする人は増えてきており、英語学習のニーズがなくなることはないと考えています。なぜなら、日本が人口減少時代に入り、多くの日本企業がグローバル展開を戦略の柱としているからです。大企業だけでなく、多くのスタートアップ・ベンチャー企業が、創業時から海外を見据えた経営をする流れが生まれてきています。そのため、グローバル人材の育成は多くの企業にとって急務であり、より多くのビジネスパーソンに英語を活用してビジネスを推進することが求められています。
翻訳や通訳のテクノロジーも発達してきていますが、言語には情報だけではなく感情を伝達する役割があります。世界では日本人に比べて英語を話せる人が多いです。そのなかでビジネスを推進していくためには、やはり日本人も英語が話せるようになっていく必要があると考えています。
英語学習は現在、慣習的なやり方からシフトしていく段階にあります。英語学習領域のEdTechはまだまだ浸透していないので、これから伸びる可能性が大いにあります。ただし、プロダクトだけでなく、既存の教育とのコラボレーションや、そのためのコミュニケーションも大切です。テクノロジーだけが尖っていても受け入れられません。既存の教育制度や英語の先生たちに受け入れられながら、ディスラプトするのではなく、どうインクルージョンしていくかというところに私たちは重きを置いています。
マーケットニーズからではなく、パッションから始まった
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私が英語学習の領域で起業した理由は、自分自身が当事者として英語力に課題を抱えていたからです。私自身は留学したときから英語学習を本格的に始めて、英語が話せることで世界が180度変わった経験を味わいました。しかし新卒で入社したマッキンゼーではまったく英語力が通用せず、英会話スクールに通っても英語力がなかなか上がりませんでした。そのときに痛感したのは、「大人になってから効率よく英語力を身につける方法があまりにもない」ということです。「自分が苦しんだことを解決したい」と思い、英語学習領域での起業を考えました。
実はプログリットを創業する前には、まったく違うビジネスで起業しようとしていたんです。しかしそのビジネスは資金調達もうまくいかずに失敗してしまいました。なぜなら、当時はマーケットや競合の状況を見て、「お金をもうけること」だけを考えてサービスを創っていたからです。自分自身もそのビジネスに思い入れがなく、誰の共感も得られなかったんです。マーケットから考えるよりも、自分がやりたいと思えることをビジネスにしよう。そのパッションから生まれたのがプログリットなんです。
世界で活躍する日本人を増やす。その思いを持った人が活躍できる
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プログリットでは、人がやらなくていいことはテクノロジーに、人がやらないといけないことは人に、ということを徹底しています。では「人がやるべきこと」は何か。それは感情に関わる部分だと私は考えています。先ほど述べたように英語力は自習がすべてです。受講者がそのための時間をつくれるか、受講者にやる気を出してもらうことができるかをプログリットのサービスでは大切にしており、それを可能にするのが「人による伴走」です。差別化するポイントが人であるため、採用でも人に徹底的にこだわっています。
世の中には自らの可能性を活かしきれていない人がたくさんいます。本当は世界で活躍したいのに、英語力不足が原因であきらめてしまったり、自分に自信が持てず一歩を踏み出せなかったり。でも英語が話せないというだけで70億人とのコミュニケーションや世界で仕事をする機会を捨てるのはあまりにももったいないと思います。
プログリットはサービスを通じて世界で活躍する人を増やし、同時に利益もしっかりと追求できる体制をつくっていきたいと思っています。そしてその思いに共感いただけることを採用でも大切にしています。スタートアップ企業が掲げるビジョンに共感し、ともにそれを実現させたいと思える方であれば、スタートアップ企業に転職しても活躍できるはずです。
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