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多様なはたらき方から考える
「これからの時代のキャリア形成とは」

2024年5月24日開催

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アステラス製薬株式会社で代表取締役社長CEOを務める岡村氏、HiPro編集長の鏑木、doda副編集長の山口によるオンラインセミナー「多様なはたらき方から考える『これからの時代のキャリア形成とは』」が開催されました。転職、副業・兼業、フリーランスなど多様な働き方に興味がある方や今後のキャリア形成について迷っている方に向け、これからの時代の働き方やキャリアを考える重要性についてお伝えする内容です。
今回は、セミナーのハイライトを少しだけお伝えします!

登壇者紹介

岡村 直樹/写真
岡村 直樹(おかむら・なおき)氏
代表取締役社長CEO
アステラス製薬株式会社

【略歴】
1986年、山之内製薬株式会社(現・アステラス製薬株式会社)に入社。2010年に買収した米国子会社のCEOに就任。2012年にAstellas Pharma Europe Ltd.に出向し、欧州・中東・アフリカ事業の経営戦略担当Senior Vice Presidentを務める。アステラス製薬帰任後は、事業開発部長、経営企画部長、経営戦略担当役員などの要職を歴任。2019年6月から代表取締役副社長経営戦略担当。2023年4月に代表取締役社長CEOに就任。
鏑木 陽二朗/写真
鏑木 陽二朗(かぶらぎ・ようじろう)
パーソルキャリア株式会社 執行役員
HiPro編集長 兼 HiPro事業責任者

【略歴】
2001年、株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア株式会社)入社。2011年に、プロ人材による経営支援サービス「i-common(アイコモン)」(現「HiPro Biz(ハイプロビズ)」)を立ち上げ、事業責任者として組織をけん引。2021年10月に執行役員就任。2022年5月、業界初となるプロフェッショナル人材の総合活用支援サービス「HiPro(ハイプロ)」を立ち上げ、HiPro編集長に就任。
山口 義之/写真
山口 義之(やまぐち・よしゆき)
パーソルキャリア株式会社 doda副編集長

【略歴】
2005年、株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア株式会社)に入社。法人営業として、不動産や建設、教育、金融、さらにはITなど多岐にわたる領域の採用支援のほか、メーカーのソリューション営業にも携わる。2014年に中部支社、2016年に地方拠点(札幌/仙台/広島/福岡)の責任者に着任し、その後首都圏の営業責任者に。2020年1月、パーソルキャリア株式会社を退職し、SaaS系スタートアップ企業のCRO、執行役員を歴任。2021年9月、パーソルキャリア株式会社に復職。2022年4月よりハイクラス層向け転職支援事業の責任者を務め、2023年4月、doda副編集長に就任。ハイクラス層の転職動向に精通している。
金内 慶太/写真
司会:金内 慶太(かねうち・けいた)
パーソルキャリア株式会社 IT領域担当 法人営業担当 ゼネラルマネジャー

【略歴】
2009年 SIerに新卒入社。システムエンジニアとして従事。
2012年 就職媒体や転職媒体などを主サービスとしている大手総合情報メディア企業に入社し、 人材紹介法人営業×IT領域の企業担当として従事。
2017年に株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア株式会社)に入社。人材紹介法人営業×IT領域、人材紹介法人営業×大手領域、スタートアップ領域の立ち上げ等経験。

当日のプログラム

  1. 開始~概要説明
    • トークセッションテーマ①それぞれにとっての「はたらく」とは
    • テーマ②「はたらく」を取り巻く環境変化に関して
    • テーマ③「はたらく」にあたり個人が重要視すべきポイントとは
    • テーマ④キャリアオーナーシップとは
  2. 質問タイム
  3. まとめ~終了

多様なはたらき方から考える「これからの時代のキャリア形成とは」

本セミナーでは、転職、副業・兼業、フリーランスなど、多様な働き方が一般化する現代の「はたらく」において、各登壇者が意見交換しました。

テーマ①それぞれにとっての「はたらく」とは

金内 慶太/写真
司会
皆さんにとって「はたらく」とはどういったものですか?
岡村 直樹/写真
岡村氏
私は、あまり難しいことは考えず、自分の能力を最大限に発揮し、自分の価値観に合ったことができればいいと思っています。キャリアという目に見える成果よりも、自分の手や足を使って実際に何かをすることが「はたらく」ことの本質だと感じています。
山口 義之/写真
山口
私は、仕事とプライベートのON/OFFをあまり意識していません。ただ、年齢を重ねるにつれ、「はたらく」ことは「貢献欲求」や「自己肯定感」を得ることだと考えるようになりました。

一緒に働く仲間やお客さま、時には自分の仕事がニュースに取り上げられ、それによって何かが変わることが私の「はたらく」モチベーションになっています。

その中で、自分の見える風景が変わったり、好奇心が満たされたりすることで、日々前進している感覚を得ています。
鏑木 陽二朗/写真
鏑木
私はこれまで「はたらく」ことについて深く考えたことはなく、単純に「労働して対価を得ること」だと思っていました。しかし、自分でやりたいことを決めて、その必要性を理解し、力を注ぐうちに、「はたらく」ことに意味を感じるようになりました。

「はたらく」とは社会を変えることや、自分の経験を還元すること、そして誰かのためになることだと感じています。これからも「はたらく」の意味は変わっていくと思いますが、それが自分の価値を感じられる手段の一つだと考えています。

ほかにもセミナーでは、現在の多様性社会において「はたらく」の価値観が人それぞれ異なっていることについて語られました。

テーマ②「はたらく」を取り巻く環境変化に関して

金内 慶太/写真
司会
新型コロナウイルス感染症やリモートワークの推進など、「はたらく」を取り巻く環境は日々変化しています。皆さんが感じる最近の環境変化について、ご自身の経験と現在のビジネスの視点からお話しください。
岡村 直樹/写真
岡村氏
まず、アステラス製薬について簡単に説明させてください。当社は医療用医薬品を製造・販売しており、全世界で約15,000人の従業員がいます。そのうち約3分の1が日本で働いています。当社にとってイノベーションを継続的に生み出すことは生命線なので、全従業員の約4分の1が研究開発に従事しています。研究拠点も日本だけでなく、アメリカにも多くあります。

コロナの影響で、物理的に会うことが難しくなり、テクノロジーを使ったリモートワークが当たり前になりました。これにより、オフィスに集まらなくても仕事ができるようになり、テクノロジーの重要性が増しました。以前は、本社から一定の距離内に住む必要がありましたが、現在はリモートワークが可能な職種を対象に居住の制限をなくし、どこにいても働けるように変えました。
鏑木 陽二朗/写真
鏑木
確かに「はたらく」を取り巻く環境は変化していますが、この変化の兆しは以前からありました。例えば、「いつかリモートワークが一般化するだろう」「国境を越えた働き方が可能になるだろう」という予測は以前からありました。コロナの発生により、これらの変化が強制的に早まったのだと思います。
金内 慶太/写真
司会
副業・兼業、フリーランスなど、働き方の多様性も進んでいますが、この側面から見た「はたらく」環境の変化についてはどう捉えていますか?
鏑木 陽二朗/写真
鏑木
コロナ禍によるリモートワークの普及は、副業や兼業、フリーランスの市場に大きな影響を与えました。以前は、自社で人材を獲得するのがごく当たり前だったため、副業やフリーランスなどの外部人材の活用は選択肢にありませんでした。それが今では「出社しなくても働いてもらえる」と生産性に影響がないことに気づけたことで、さまざまな形で人材を活用する企業が増えています。このように選択肢が増えたことで、副業や兼業といった働き方をしている方にとってもポジティブな環境が生まれています。

かつては「学習期間(教育)→はたらく期間(仕事)→老後期間(引退)」の3ステージ人生とよくいわれていました。しかし、人生100年時代といわれる今の時代はこういった垣根もなくなり、一人ひとりが自分の好きなステージを柔軟に選び、自由にステージを切り替えられるようになったことは大きな変化だと思います。

ほかにもセミナーでは、コロナ前後の転職市場における、ワーク・ライフ・バランスに対する採用担当者の考えの変化なども議論されました。

テーマ③「はたらく」にあたり個人が重要視すべきポイントとは

金内 慶太/写真
司会
はたらくにあたり個人が重要視すべきポイントについて、皆さん自身が大事にしていることも踏まえながらご回答ください。
山口 義之/写真
山口
転職希望者の調査を行っていますが、その中で「転職を希望しているがまだ転職活動はしていない」という方にヒアリングすると、「次の昇格試験で落ちたら考える」という声が多く聞かれました。

「いつか来る変化を待って動く」のか、あるいは「自分なりに変化をつくり出すのか」、この受動的か主体的かが重要なポイントだと感じています。

今はあらゆる情報にアクセスしやすい時代ですから、自分が興味のあることについてはなるべく早めに説明会に参加するなどして、情報を積極的に取りに行くことが大事です。このように主体的に動き、自ら機会をつくることは「はたらく」にあたって大切なポイントだと思います。
岡村 直樹/写真
岡村氏
「昨日より今日、今日よりも明日が少しずつ良くなること」を実感できるかどうかが大切だと思います。

せっかく自分のやりたいことに時間を使うのであれば、「少しでも昨日とは違う自分が見える、そして明日はもう少し違う自分になれる」といった感覚を持つことが大事です。そうすることで自然と道は開けていくでしょう。
鏑木 陽二朗/写真
鏑木
これまでの人生の中でいくつかあった場面の共通項を見つけ出して「自分はこういう人間なんだ」「こういうタイプだからこういう仕事が合っている」と決めつけてしまうのは良くないと感じています。これから先、どれだけの人と出会って、どんな経験をしていくか分からないにもかかわらず、今のとても小さな体験だけで無理やり決めるキャリアビジョンは意味がありません。

まずは今の自分を自分自身で認め、「これでいいんだ」と自覚することが大切です。周りのうまくいっている人と比べて「自分はだめだ」と思うのではなく、自分が本当にやりたいことが見つかるまでは、目の前のことを頑張るという考え方が必要です。

セミナーでは、ほかにも部下が柔軟で多様な働き方ができるように、3名が取り組んでいることについてもお話をいただきました。

テーマ④キャリアオーナーシップとは

金内 慶太/写真
司会
キャリアオーナーシップとは、個人が自分の「キャリア」に対して主体性を持って取り組む意識と行動(=オーナーシップ)のことをいいます。皆さんにとって「キャリアオーナーシップ」とはどのようなものですか?
山口 義之/写真
山口
自己認知を深めることやネットワーキングが重要だと思いますが、特に「弱い繋がりの強さ」が大切だと感じています。人脈づくりを目的とした堅苦しい接点ではなく、共通項を見つけて緩くつながることが、今後のキャリアにおいては大切だと感じています。

このような緩い接点がビジネスパートナーやメンターとの出会いにつながり、副業などの機会を生むことがあります。キャリアオーナーシップを持つためには、広い視野で多くの弱いつながりをつくることから始めるとよいでしょう。
鏑木 陽二朗/写真
鏑木
キャリアオーナーシップで一番重要なのは「自分で決めること」だと思います。いろいろな選択肢がある中で、人それぞれ状況も違うと思いますが、自分がどうなりたいかをもとに意思決定をすることが大切です。

しんどい状況から抜け出したいという欲求も、自分で決めていいのです。キャリアオーナーシップと聞くと難しく考えてしまいますが、その言葉にあまりとらわれる必要はありません。

自分で自分のキャリアを決めていく上で、それが右肩上がりの成長ではなく、現状維持という選択肢であっても立派な意思決定だと私は思います。
岡村 直樹/写真
岡村氏
自分の道を自分で決め、その責任を自分で取ることがキャリアオーナーシップの本質だと思います。キャリアに限らず、意思決定の基準として、自分がこれをやりたいと思うことを選びなさい、といつも言っています。人の意見も参考にすべきですが、最終的には自分の意思で決めることが重要です。

セミナーでは、ほかにもキャリアオーナーシップを一歩踏み出すのにちゅうちょしている方に向けたアドバイスもいただきました。

質疑応答

ここからは、本セミナー内でお寄せいただいた質問と登壇者3名による回答の一部を紹介します。

Q

人生の中でのキャリアブレイク(休職期間)に対してどう思うか

鏑木 陽二朗/写真
鏑木
キャリアブレイクは素晴らしいものだと思います。もし、その期間がご自身にとって不安を感じるのであれば、その気持ちも自分で認めてあげることが大事です。
岡村 直樹/写真
岡村氏
「今、自分がやりたいことをする」ことに尽きると思います。将来、いろいろな偶然の出会いがあり、その時にキャリアブレイクの意味が見えてくるのではないでしょうか。先々のことを考えすぎると合理的な判断ができなくなったり、自分らしさを失ったりします。まずは現実を受け止め、認めることが大切です。点と点をつなげられると信じて進むといいと思います。
山口 義之/写真
山口
「自分の思った通りに行動する」のが最適解だと思います。そして、それを受け入れられる社会になっていくことが重要だと考えています。
Q

転職の成功・失敗とは

山口 義之/写真
山口
「ライフ(生活)とワーク(仕事)のバランスを考える中で、ライフの要素が転職のきっかけとなることもあるでしょう。しかし、目の前の課題にとらわれすぎると、ライフに引っ張られすぎる傾向があります。

働く条件や環境は日々変化していますし、企業の考え方も変わってきているので、ライフとワークを対立的に考えないほうがよいでしょう。大切なのは、自分のスキルを最も発揮できる仕事を選び、その中で自由を獲得していくことです。そうした自由を認めてくれる環境を選ぶことが大切です。

また、「正解」を見つけようと考え始めると、いつまでも決断できないこともあります。自分がピンとくるものを選び、今後の変化も楽しみながら自分の未来を考えてみてはいかがでしょうか。

参加者の声

  • 20代後半 事務アシスタント

    キャリアオーナーシップや、キャリアブレイクなど、転職に関する新しい考え方に刺激を受けることができ、転職への不安が少し軽くなりました。

  • 30代後半 販売・サービス

    キャリアのお話にとどまらず生き方として大事なお話まで聞けてとても励みになりました!

  • 40代後半 医療系専門職

    今回のセミナーに参加して、転職活動を前向きに行いたいと考えることができました。また、充実した時間を過ごすことができ満足できるセミナーでした。

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