地方で「はたらく」キャリアの可能性を
探るセミナー【おてつたび×doda】
2024年9月19日開催
![](/event/yobikou_report/img/mv_sp_2309.png)
探るセミナー【おてつたび×doda】
地方で「はたらく」を推進する株式会社おてつたびの園田稚彩氏を迎え、オンラインセミナー「地方で『はたらく』キャリアの可能性を探るセミナー【おてつたび×doda】」を開催しました。都市圏から地方に移住してはたらくことに漠然と興味はあるけど、具体的にはイメージできない。そんな方に向けて、地方で「はたらく」魅力や後悔しない地方転職の進め方をお伝えする内容です。今回はセミナーのハイライトを少しだけお伝えします!
登壇者紹介
![園田 稚彩(そのだ・ちさ)氏/写真](/cmn_web/img/event/uiturn002/profile_chisa_sonoda.webp)
- 園田 稚彩(そのだ・ちさ)氏
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株式会社おてつたび
広報【略歴】
1995年、千葉県松戸市生まれ。昭和女子大学を卒業後、テレビ番組制作会社に入社し、バラエティー番組の制作に携わる。2021年に株式会社おてつたびに転職し、広報PRを担当。
『おてつたび』とは
「お手伝い(短期就業)」と「旅」を組み合わせた人材マッチングサービス。2024年現在、登録者数は5.5万人を超えており、参加者は学生のみならず、社会人や転職活動中の方、フリーランス、主婦・主夫、さらには定年退職後のセカンドキャリアを探す方まで多岐にわたる。
参加者の91%が「キャリアや人生に影響があった」と回答しており、『おてつたび』での経験を通じて、多くの人の人生に新たな可能性をもたらしている。
![野中 豪(のなか・たけし)/写真](/cmn_web/img/event/uiturn002/profile_takeshi_nonaka.webp)
- 野中 豪(のなか・たけし)
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パーソルキャリア株式会社
【略歴】
dodaプラス事業部 エリア部(北海道/東北/中四国/九州地域)ゼネラルマネジャー
2005年に株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア株式会社)に入社。キャリアアドバイザーとして転職希望者のキャリア支援に携わり、2011年からリクルーティングアドバイザーとして法人営業に従事し、2016年にマネジャーに就任。2017年からは企業と転職希望者の双方を担当する人材紹介営業組織(dodaプラス事業部)で、首都圏の幅広い領域の転職支援を担当。2024年に同事業部のエリア部でゼネラルマネジャーに着任し、北海道、東北、中四国、九州地域の転職支援(UIターン含む)を行う組織を管掌している。
![鈴木 健一(すずき・けんいち)/写真](/cmn_web/img/event/uiturn002/profile_kenichi_suzuki.webp)
- 鈴木 健一(すずき・けんいち)
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パーソルキャリア株式会社
【略歴】
タレントシェアリング事業部 HiPro_Direct部(HiPro Direct for Local)ゼネラルマネジャー
2008年に株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア株式会社)に入社。doda人材紹介サービスでキャリアアドバイザーを経験後、2011年7月から東日本大震災の復興支援業務に従事。2017年にパーソルテンプスタッフ株式会社に出向。2020年にパーソルキャリアに帰任後はタレントシェアリング事業部で、地方での副業・プロ人材活用の普及推進に従事。現在は副業マッチングプラットフォームHiPro Direct の営業責任者およびHiPro副編集長を務める。
![溝畑 輝美(みぞはた・てるみ)/写真](/cmn_web/img/event/uiturn002/profil_terumi_mizohata.webp)
- ファシリテーター
溝畑 輝美(みぞはた・てるみ) -
パーソルキャリア株式会社
dodaキャリアアドバイザー【略歴】
ブライダル業界の営業経験を経て、2006年に株式会社インテリジェンス(現・パーソルキャリア株式会社)に入社。九州支社で20~50代のほぼ全職種の転職希望者のキャリアカウンセリングから転職サポートまでを担当。出身は兵庫、育ちは広島、仕事では縁もゆかりもなかった福岡に拠点を移している。2022年4月から1年間、dodaの「UIターン転職セミナー」講師を務める。現在はdodaハイキャリア領域のスカウト型転職支援サービスに従事。
当日のプログラム
- 開始~概要説明・講師自己紹介
- データで見る地方移住のリアル
- トークセッション
- 実際に地方転職をかなえた事例紹介
- 質問タイム
- まとめ~終了
移住相談件数
![溝畑/顔写真](/cmn_web/img/event/uiturn002/profil_terumi_mizohata.webp)
コロナ禍を機に、自分の生き方やはたらき方を見直す方が増えています。その中で「地方で『はたらく』」という選択肢が注目を集めていますが、実際のところはどうなのでしょうか。まずはデータをもとに見ていきましょう。
認定NPO法人ふるさと回帰支援センターが発表した「2023年ふるさと回帰支援センター窓口相談者が選んだ移住希望地ランキング(2023)」によると、2008年以降、地方への移住相談件数は右肩上がりに上昇。2020年にはコロナ禍の影響で一時的に減少しましたが、2021年から2023年の3年連続で過去最多を記録しました。
![イベント資料](/event/archive/uiturn002/img/img01.png)
![溝畑/顔写真](/cmn_web/img/event/uiturn002/profil_terumi_mizohata.webp)
では、地方での求人状況はどうなのでしょうか。
転職サイトdodaに掲載されている東京、大阪、愛知、神奈川を除く地方エリアの求人件数は2021年以降、順調に増加しています。2024年7月時点では、2018年4月時点と比べて約6.08倍にまで増えており、地方でのはたらき口が大きく広がっていることが分かります。
![イベント資料](/event/archive/uiturn002/img/img02.png)
地方で「はたらく」が活発になっている背景
![野中/顔写真](/cmn_web/img/event/uiturn002/profile_takeshi_nonaka.webp)
近年、地方で「はたらく」が活発になっている背景として、大きく3つの要因が挙げられます。
- 1.リモートワークの普及による、はたらき方の変化
- 2.はたらき方の多様化による、地方求人への関心の高まり
- 3.地方の金融機関が地場の企業に人材を紹介する動きの加速
![野中/顔写真](/cmn_web/img/event/uiturn002/profile_takeshi_nonaka.webp)
実際、地方企業の担当者と話をすると、リモートワークを導入することで求人の差別化を図っているという事例も多く聞かれます。
また、地方の中小企業では「後継者不足」や「人材採用」が大きな課題となっていますが、こうした状況を受け、地方銀行は人材紹介の免許を取得したり、人材会社と連携したりすることで、地場企業の人材支援を行う動きも加速しています。
地方で「はたらく」トレンド
セミナーでは、地方で「はたらく」にあたって近年注目されている「地方副業」「短期アルバイト(移住体験)」「ワーケーション」の3つのトレンドを紹介しました。
①地方副業
![鈴木/顔写真](/cmn_web/img/event/uiturn002/profile_kenichi_suzuki.webp)
コロナ禍を境に「副業」という言葉が広く知られるようになりました。その中でも「地方副業」は、都市部ではたらく人材が地方の企業と副業という形で関わり、経営課題を解決したり、ノウハウを提供したりするはたらき方を指します。これを私たちは「プロ副業」と呼んでいます。
ここでいう「副業」は、単なる小遣い稼ぎや単発作業ではありません。自分が本業で培ったスキルや経験を活かし、地方企業に伴走していくスタイルが特徴です。例えば、ITツールの導入の調整役として、地方企業を週1回のリモートワークで支援するといったケースも増えています。
地方副業は、特に次のような人におすすめです。
- 本業の経験を活かして、ほかの会社で腕試ししたい人
- 地方創生に関わりたい人
- 地元や好きな地域に貢献したい人
②短期アルバイト(移住体験)
![園田氏/顔写真](/cmn_web/img/event/uiturn002/profile_chisa_sonoda.webp)
次にご紹介するのは、短期アルバイトを通じて地方に触れ、その経験から移住・定住を目指すはたらき方です。私たち「おてつたび」では、地方に1~2週間ほど短期滞在し、その地域でアルバイトをしながら旅をする、いわゆる「移住体験型」のはたらき方を提供しています。社会人の方では、副業の一環で週末や長期休暇を使って参加される方もいます。
短期アルバイトの最大のメリットは、「はたらく」を通じてその地域に住む人たちとのつながりを築けること。また、一定期間その地域で生活することで、地域の雰囲気や居心地、住みやすさを深く知ることができます。観光では味わえない、一歩踏み込んだ体験ができるのは大きな魅力といえるでしょう。
特に次のような方には短期アルバイトがおすすめです。
- 地方移住には興味があるが、どの地域が自分に合っているか分からない人
- いきなりの移住には不安があるため、短期滞在でまずは地域を見極めたい人
- 地域住民と関係性を構築してから移住したい人
③ワーケーション
![溝畑/顔写真](/cmn_web/img/event/uiturn002/profil_terumi_mizohata.webp)
地方で「はたらく」のトレンドとして、ワーケーションも注目されています。ワーケーションとは、テレワークなどを活用して、普段の環境とは異なる場所で仕事をしながら自分の時間を過ごすこと。近年では、ワーケーションを推進する協議会が設立され、200以上の自治体が参加しています。
例えば、宿泊費を1日5,000円まで補助する自治体や、Wi-Fi環境を整備したり、ワーキングスペースを提供したりしている地域もあります。こうした環境の中でリフレッシュしつつ、普段とは違う場所ではたらくことで新たな発見や刺激を得られるのがワーケーションの魅力です。興味のあるエリアがあれば、ぜひ調べてみるとよいでしょう。
セミナーでは、地方で「はたらく」を考えている方に向けて、移住に関するお金の制度や支援内容についても詳しく紹介しました。
トークセッション
ここからは、地方で「はたらく」を推進しているパネリスト3人が、都市圏から地方に移って“はたらく”魅力や、後悔しない情報収集の仕方をトークセッション形式でお話ししました。
地方で「はたらく」ためにどんな準備が必要?
![野中/顔写真](/cmn_web/img/event/uiturn002/profile_takeshi_nonaka.webp)
地方で正社員としてはたらく場合、まず大切なのは、その地域での生活をリアルにイメージすることです。どんなスキルを活かすか、どの会社ではたらくかを考えるのも重要ですが、それ以前に、「その地域で実際に暮らしていけるのか」という視点を持つことが欠かせません。
例えば、通勤手段が車なのか、電車やバスなのか、近隣に病院はあるのか、また季節ごとの過ごし方など、細かな部分まで調べておくことが重要です。事前に情報を集めておくことで、「こんなはずじゃなかった」というギャップを防ぐことができます。
![園田氏/顔写真](/cmn_web/img/event/uiturn002/profile_chisa_sonoda.webp)
地方に定住してはたらくとなると、仕事だけでなくライフスタイル全般が変わります。そのため、いきなり移住するよりも、短期間の「お試し移住」を挟むのがおすすめです。実際に当社が支援した方々からは、「お試し移住の体験を通じて地方生活のリアルを知ることができた」という声を多くいただいています。
![鈴木/顔写真](/cmn_web/img/event/uiturn002/profile_kenichi_suzuki.webp)
地方副業の場合、約8割のケースで社長の右腕的なポジションを担うことが求められます。そのため、その地域独自の文化や、企業のマーケット動向をしっかりと理解しておく必要があります。
ただスキルをアピールするだけではなく、「その土地特有の性質をどう活かすか」「どのように社長の考えや目標に寄り添えるか」を考えながら準備を進めることが大切ですね。
地方で「はたらく」にあたっての仕事の選び方は?
![園田氏/顔写真](/cmn_web/img/event/uiturn002/profile_chisa_sonoda.webp)
当社が提供するサービスでは、基本的に「自分が行きたい地域」や「興味がある仕事」から求人を選ぶケースがほとんどです。中には自治体と連携して「移住に興味がある方歓迎!」といった募集もありますので、移住を視野に入れている方はこういった求人を優先的に探してみるのもよいでしょう。
また、短期間の滞在を通じて地域の人々とつながりを持ち、その縁をきっかけに仕事を紹介してもらうというのも一つの選択肢かもしれません。
![鈴木/顔写真](/cmn_web/img/event/uiturn002/profile_kenichi_suzuki.webp)
地方副業では、求人案件の絶対数がまだ少ないため、地域を絞り込みすぎると選択肢が非常に限られてしまいます。そのため、基本的には「自分が挑戦したいこと」や「活かしたいスキル」を基準にして仕事を選ぶことになります。
もちろん、特定の地域への移住を目指している場合、その地域に絞って副業案件を探すことも可能ですが、選択肢を広げて進めるほうがより多くの可能性に触れられると思います。
地方で「はたらく」にあたって覚悟したほうがよいことは?
![鈴木/顔写真](/cmn_web/img/event/uiturn002/profile_kenichi_suzuki.webp)
地方では、都市圏に比べて企業の規模が圧倒的に小さいため、「職種」という概念があいまいなことが多いです。例えば、社長自ら営業と総務を兼任しているケースも珍しくありません。そのため「この職種ならできます!」というアピールではなく、社長が担っている業務範囲を理解した上で、自分が貢献できる範囲を最大限広げていく姿勢が求められます。
![野中/顔写真](/cmn_web/img/event/uiturn002/profile_takeshi_nonaka.webp)
正社員として地方ではたらく場合、給与水準はどうしても都市圏より低くなる傾向があります。ただし、地方と都市圏では物価が異なるため、単純に目先の数字だけで判断しないことが大切です。その地域の相場をしっかり確認することで、転職後のミスマッチを防げると思います。
セミナーではほかにも、地方で「はたらく」際に注意したいポイントや失敗談、地方転職をかなえた人の事例なども紹介しました。
質疑応答
ここからは、本セミナー内でお寄せいただいた質問と登壇者による回答の一部を紹介します。
Q.地方の企業にとって、実際に出社して就業してほしいのか。リモートワークでもいいのか。
![野中/顔写真](/cmn_web/img/event/uiturn002/profile_takeshi_nonaka.webp)
やはり多くの地方企業では、実際に出社してはたらくことを希望されるケースが多いのが現状です。ただし、ITエンジニアやミドルバックオフィス業務のように、出社しなくても仕事が成立するような職種の場合は、週に1~2回の出社でOKというケースもあります。それでも、完全フルリモートを採用している会社はまだまだ多くありません。
Q. 地方で「はたらく」にあたって、需要のあるスキルは?
![鈴木/顔写真](/cmn_web/img/event/uiturn002/profile_kenichi_suzuki.webp)
地方求人で特に需要が高いのは、マーケティング、営業企画、DX(デジタルトランスフォーメーション)関連のスキルです。ただし、これらに限らず、地方の企業には多様なニーズがあります。
まずは自身の職務経歴書を活用して、自分のスキルを棚卸しするところから始めるとよいでしょう。
Q.地方の企業が、都市部ではたらく人に期待することは?
![鈴木/顔写真](/cmn_web/img/event/uiturn002/profile_kenichi_suzuki.webp)
地方企業が都市部ではたらく人材に求めるのは、先進的なスキルというよりも、「失敗体験を含めた実務経験に基づくアドバイス」です。
多くの地方企業では、新しい取り組みや改善案を実施しようとする際、他社の成功・失敗事例が参考になります。そのため、過去に同様の課題にチャレンジした経験があり、そこから得た知見をもとに企業に伴走できる人材は特に重宝されるでしょう。
参加者の声
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40代前半 事務・アシスタント
副業はいまや賃金収入のみではなく、経験を活かして貢献し、また短期アルバイトで自分に向き合い、試すことができるようになっている、などさまざまな情報を得ることができてとても有意義でした。
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40代後半 技術職(IT)
親の介護で一時的にでも故郷で転職するかもしれない可能性を考え、地方での転職の現状を知りたく参加しました。地方企業が求める人材の話や事例などをお聞きできて、大変参考になりました。故郷に限らず知らない土地で働き暮らすことも前向きに考えてみたくなりました。
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40代後半 専門職(コンサルティングファーム・専門事務所・監査法人)
地方で働く選択肢の多さに驚いたと同時に、私でもいろんな生き方が選べるかもしれないという希望が持てました。
また、職種にこだわりすぎず、経験値のマッチングという、人と人をつなぐような働き方にワクワクして、いま一度自分を棚卸ししてみようと前向きに思えました。
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