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1100万円への転職成功事例

転職成功事例 最高の舞台を手に入れたポイントとは?
Case3 900万円⇒1100万円
業種:外資系製薬メーカー⇒外資系製薬メーカー
職種:一般職⇒マネージャー

ハイクラス人材のキャリアチェンジの形を探る「転職成功事例」。今回は「業界で引っ張りだこ」な男性。新しい環境への希望と思いが強い彼の転職成功のポイントとは――。

医薬業界で光る、異質なキャリア

丸山孝氏(仮名)は大手外資系医薬品メーカーから同業他社へと転職し、マネージャーのポジションと年収の増加、そして自分がこれまでに培った経験と能力を十分に活かせる職場を得た。
「私は以前の会社にそのまま残っても、転職しても、どちらでもよかったんです。ただ、自分の能力をより発揮できて、かつ相手にそれを求められるところで働きたい。常にそういう考え方でいます」
丸山氏は理工系の大学院を卒業して臨床開発業務に従事した後、自ら希望して市販後の調査業務、そして市販後の薬事業務へと異動しキャリアを重ねた。市販後の調査業務とは、厚労省の承認を受けて販売を開始した医薬品の安全性を確認する仕事。医薬品の承認前には当然、さまざまな試験を行っているが、それでも広く世の中で使用されると思わぬ副作用が発生する可能性がある。そこでこうした調査業務が必要になるわけだ。市販後の薬事業務とは、医薬品の使用上の注意を記した添付文書の作成や改訂、副作用情報の伝達など、薬に関する安全情報を管理する役割を担う。つまり、丸山氏は医薬品の開発から市販後まで全般の業務を経験したのである。開発なら開発、と同じ部門を続ける人が多い中、丸山氏のキャリアは非常に珍しく、貴重である。
そんなキャリアを歩むきっかけになったのは、ある医師から言われた一言だった。「外資系メーカーの医薬品は外国人の被験者データはあっても日本人のデータが少ないから、安心して使えないよ。」
そんな問題意識を出発点に、丸山氏は現在のキャリアを築いたのだ。
一方、組織横断的にキャリアを重ねていく中で、丸山氏は大組織の欠陥を感じていた。
「いわゆる縦割り組織の壁があって、部門間で伝わるべき情報が伝わっていないのです。紙での情報共有はなされているのですが、情報量が多すぎて誰もすべてを読めない状態。そんな状況もあって、信頼していた当時の上司には『しばらくはここで一生懸命頑張りますが、いずれこれまでのキャリアを活かせるところに移ります』と伝えていました」

「お断り」から始まった関係

(株)パーソルキャリア エグゼクティブエージェントの担当コンサルタントが丸山氏と接触したのは、ちょうどそんな時期であった。担当コンサルタントは丸山氏のキャリアを次のように評価する。
「丸山さんのご経歴は非常に珍しいものであると同時に、今後の医薬品業界においてとても貴重な経験です。自分の考え方もしっかりお持ちですし、とくに市販後の副作用情報やドクターとのコミュニケーションの重要度が増している昨今は、引っ張りだこになっておかしくない人物でしょう」
当初、担当コンサルタントはある企業からのスカウト依頼を受けて丸山氏に接触した。丸山氏に他社からスカウトのオファーがあったのはこれが初めてではなく、以前にも求めに応じて何人かと話したことがあったという。
「依頼が来れば、特に気負わずお会いしていました。本当にお見合いみたいなもので、話が通じれば、という感じですね」
丸山氏はオファーへの対応をそう語る。結果として最初の提案は成立しなかったのだが、そこでのやり取りを通じて丸山氏は担当コンサルタントに対して信頼感を持った。
「最初にお会いしたときに『自分の思いや考え、それを欲しがっている人のところなら転職を考える』とお伝えしたところ『今回の案件はとてもいい話なんですが、今おうかがいした内容だと丸山さんとは方向性が合いませんね』と判断されていました。『もちろん最終的な判断はお任せしますが、無理に押したりはしません』と。商売ですから、なんとかマッチングを成功させようとするヘッドハンターも多いのですが、常に一歩引いた状態でコンタクトしてもらえたので、大変やりやすかったですね」

組織を「変えられる」人材として転職

4社の中から最終的に丸山氏が選び取ったのが現在の大手医薬品メーカーである。その決断の根拠はどこにあったのだろうか。
「開発業務と市販後の調査業務の連携に課題があるというお話だったこと。そして入社から現在まで自分がどのような意図で異動してきたかを説明したところ、とても興味を持ってもらえたことです。『市販後の調査業務はこれまであまり重要視されていませんでしたが、それでは寂しいですね』と言ったところ、面接官の心に引っ掛かるものがあったようで、そこから話が弾んだことも大きかったですね」
つまり自分の思いが強く求められ、かつ自分の考え、そして能力を発揮できる環境であるという、丸山氏の希望がかなう可能性の高さが決断の決め手になったわけだ。待遇面では、前職は残業代を含めて約1000万円だったのに対し、現在は基本給だけで1000万円を超えるようになった。ポジションもマネージャー職が与えられた。
転職してまだ日が浅いため結果を評価するにはまだ早いが、新しい会社の良さとして丸山氏がすぐに感じたのが自由度の高さである。前職より組織階層が少ないため自分の声が通りやすく、やりたいと思っていることが社内に伝わりやすいという。
「今は新しい職場での人脈を再構築している最中で、自分の考えを伝えて、それに反応してくれる人をウォッチしています。同時に、会社もちょうど全社的に変革しようとしている時期なので、まず何から変わらなければいけないのか、それを特定しているところです」
長期的には、軽視されがちだった市販後の調査という業務を医薬品業界の中できちんと確立すること、そして個人の経験が伝承されず業務の非効率化を招いている業界の仕事のやり方を改善し、皆がワークライフバランスを取れるようにすることが目標だという。
そんな丸山氏の転職を担当コンサルタントは次のように総括している。
「ひとことで言えば、新しい会社では一暴れできるだろうと見ています。丸山さんのような経験はほかに誰もお持ちではなく、誰も知らないことをきっちり教えてあげられる位置にいますから。その役割を果たした先には、また新しいキャリアの可能性が広がっていくと思います」

A:入社。
B:札幌転勤。病院を回り、開発医薬品のモンター業務に従事。ユーザー(医者と患者)の声に数多く触れる。
C:ある医師から「日本人被験者データの少なさ」を指摘され大きな問題意識を持つ。
D:東京に戻る。本社で臨床開発業務に従事しつつ、GCPから新GCPへの移行(医薬品開発の臨床試験内容の変更)を経験する。
E:社内公募に自ら手を挙げ部署異動、市販後の調査業務に携わる。異動後、情報の部署間流動性の悪さを認識。危機感と問題意識を持つ。
F:自ら希望し、市販後の薬事業務に携わる。厚生労働省との調整なども担当。
上司にも恵まれ、結果的に、臨床開発から市販後の薬事業務まで業界でも例の少ないキャリアの持ち主となる。

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