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永井
ただし経営者の大きな意識転換は、半年や1年間コーチングしたくらいでは生まれません。またフリュー様にはエグゼクティブ・コーチングだけのお付き合いだけでなく、出会ってから現在に至るまで約8年間、役員同士の対話や全社合宿のファシリテーションをさせていただきましたし、そのほかにも組織的にさまざまな施策を打ってこられました。それらが統合されて“動的ビジョン経営”が実現されているのだと思います。
田坂
そうですね。私自身もエグゼクティブ・コーチングのセッションで「あの時この質問をされたのが一番の転換点でした」というような、何かものすごい変化点があったわけではないです。ただしエグゼクティブ・コーチングの特徴である「内省を促す」という点は、一貫して経営者の私にとってプラスになっています。内省を行い、自分の考えを再確認した後は必ず「じゃあ、これからどうするんだ?」という思考の流れになり、後は挑戦するしか選択肢はありません。定期的な内省が、新たな気づきを生み、次の生産的な挑戦を促してくれました。動的ビジョン経営のコンセプトもエグゼクティブ・コーチングのプロセスがなかったら出てきませんでした。新会社や新規事業の戦略をロジカルに立案してもそれはほとんど正しい答えになりません。新会社や新規事業で本当に重要なことは「これから先、どうなるか分からないけれど、それでも、自分たちなら何となるんじゃないか」と社員が互いに思えるかどうかなんです。そのある種のポジティブさを生み出すのが、動的ビジョン経営における対話であり、それがフリューの競争力の根幹です。このコンセプトを生み出すサポートをしてくれたエグゼクティブ・コーチングのプロセスには本当に感謝しています。
森
最後に、エグゼクティブ・コーチは田坂さんにとってどんな存在ですか。
田坂
いつも新しい気づきを引き出してくれる存在ですね。永井さんを見ていると、経営の勉強も相当されていることが分かります。一般的なエグゼクティブ・コーチングの要素に加えて、経営コンサルティングの要素も入っている点が、経営者にとって価値あるエグゼクティブ・コーチングになっているのだと思います。
森
田坂さん、本日はありがとうございました。
次回はこれまでの「エグゼクティブの育て方」から視点を変えて、「エグゼクティブの迎え方」について話し合います。エグゼクティブエージェントの実態について掘り下げていければと思っています。
※2017年7月1日、インテリジェンス エグゼクティブサーチはパーソルキャリア エグゼクティブ エージェントに名称変更いたしました。