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仕事、娘、恋人とともに。島田珠代が過去を乗り越えつかんだ幸せ|ラジオアーカイブ

仕事、娘、恋人とともに。島田珠代が過去を乗り越えつかんだ幸せ|ラジオアーカイブ

後編:2023.10.29(日)放送回
島田 珠代さん
タレント、お笑い芸人

ラジオ音源はこちらから

「空想メディア」ロゴ04

放送作家の高須光聖さんがゲストの方と空想し、勝手に企画を提案する『空想メディア』。
社会の第一線で活躍されている多種多様なゲストの「生き方や働き方」「今興味があること」を掘り下げながら「キャリアの転機」にも迫ります。

今回のゲストも前回に続き、お笑い芸人の島田珠代さんです。前回つらい過去について語ってくださった島田さんですが、今回は幸せいっぱいの現在について語ってくださいました。芸歴35周年を迎えた仕事の状況や、娘さんとの生活。そして気になる新恋人・ヒロシとは? 笑いと幸せたっぷりのお話をご覧ください。

  • 島田 珠代さん

    島田 珠代(しまだ・たまよ) ハイテンションなキャラクターが人気の、『よしもと新喜劇』を中心に活動するお笑い芸人。
    数々のバラエティー番組やYouTubeでも活躍。

  • 高須 光聖さん

    高須 光聖(たかす・みつよし) 放送作家、脚本家、ラジオパーソナリティーなど多岐にわたって活動。
    中学時代からの友人だったダウンタウン松本人志に誘われ24歳で放送作家デビュー。

有名人からも支持される存在に。ブームが来ても地道にゆっくり

高須:いろんな有名人からも、もう最近やたら言われるやろ? 「珠ちゃん」とか「島田珠代さん、ファンなんです」とかって。最近どんな人がおった?

島田:最近はキスマイ(Kis-My-Ft2)の玉森(裕太)くんとか、あと仲里依紗ちゃんが。

高須:うお! すごっ!

島田:「大好きなんです」って。それで『行列』(※1)に呼んでもらったり。

(※1)『行列のできる相談所』。2002年4月から日本テレビ系列で放送されているバラエティー番組

高須:すごいなぁ。

島田:あと北村匠海くんですかね。

高須:すごいなぁ。みんな新喜劇を見て珠のこと知ってるのかな? なんで知ってんねやろ?

島田:これは分からないですね。YouTubeっていう説も。

高須:ああー! ほんまやわ、YouTubeやわ。

島田:はい。キム兄(木村祐一)が「豊川悦司が番組に来て、パンティーテックスを何十回も踊ってた」とか言っていて。

高須:(笑)。えー! 豊川悦司さんが?

島田:はい。もうもったいない、もったいない。

高須:すごいなぁ! 来たなぁ。

島田:いやいや。

高須:来たなぁ、時代が。

島田:そこで来たと思ったら終わりですよ。高須さん。

高須:いやいや、来てる来てる。乗ったらいいんちゃう? ちょっとぐらいは。こんだけ頑張ってきたんやから。

島田:乗らない。そこで乗るともうえらいことになるんですよ。

高須:ほんま?

島田:もう地道にね。はい、ゆっくり。

芸人は悲惨な話ほど宝になる。つらい過去を糧に娘が誇れる母を目指す

高須:今は楽しい? やっぱ仕事やってもだいぶ気持ちが整理できて、いろんな悩むことも消えて。

島田:そうですね。今はもう本当に娘が誇れるお母さんって思ってもらえるように。

高須:今幾つになったの? 娘さん。

島田:今、中3。

高須:またこれも大変な時期やろ?

島田:そうです、そうです。

高須:でもいい子?

島田:いい子ですねぇ。

高須:だから苦労した分だけ、やっぱりね。

島田:でも娘がちょっと『(よしもと)漫才劇場』にはまってしまって。

高須:じゃあお笑い大好きなんや。

島田:好きやから、お笑いのロケでいくら遅くなっても「ご飯の支度は私がするから大丈夫よ」とか「洗濯物入れとくわ」とか。助かりました。

高須:なんてええ子に育ってんのよ。

島田:だからお笑いってすごいんやなって思いました。

高須:お笑いもすごいし、やっぱりお父さんやお母さんの苦労を見ているから。その背中は結構感じてるんじゃない? お笑いだけの力じゃないような気がするけどね。その背景がある中でこんなおもろいこと言うてるお母さんっていうのに、「すごいかっこええねや」と思ってきてくれたんやな。

島田:思ってきてくれたからこその『徹子の部屋』(※2)でのあのお手紙やったと思うんですけど。

(※2)1976年2月テレビ朝日系列で放送されているトーク番組。2023年9月26日放送回に出演

高須:あれなぁ。泣くよな、あんなの。

島田:あれはちょっとびっくりしました。

高須:こんなきれいな話するつもりないけど、芸人って昔の嫌な話をおもろい話に変えるやん。だから最悪な話って、後になってみればこんなプレミアムな話ないやんか。

島田:はい。

高須:売れへんかったころとか悲惨な話ほど、何年か経てばこんな宝話はないから。そういう意味じゃやっぱり珠もなんかそんな。

島田:プロフィール的なものがね。いっぱい。

高須:あるんやろな。面白いね。回収できるようになってるんやろな。嫌なことが面白く、いいように。芸人の体ってね。

島田:だとしたらすごくいい商売ですね。

高須:いい商売ですよ。今回はたまたま泣いたけど。この泣いてしまったこともまた話になるやん。芸人ってね。

島田:そうですね。

高須:これ話せるやん。『徹子の部屋』ぐらい泣くような芝居を新喜劇に入れてもウケるかもしれへんし。なんかフリになっていくやん。過度なものはすべて。

島田:ただ、もうすでに徹子さんが番組終わった直後に、「あの方、あれだけギャグしてたのに、どうしてすぐ泣けるのかしら?」って、ちゃんとツッコミを入れてたみたいです。

高須:そらそうやな(笑)。

仕事のマイルール|仕事やメンバーの話はしない。大所帯の新喜劇だからこその配慮

高須:仕事のマイルールって何かある?

島田:今、新喜劇のメンバーが総勢109人で。GMの(間)寛平兄さんを合わせて110人いるので、全員と仲良くすることはできない。

高須:難しいよな。

島田:うん。だからなるべくいい意味で…メンバーの話はしないようにして。

高須:そうなんや。

島田:なるべく後輩と飲みに行くときは、後輩が女の子だったら恋バナ?

高須:(笑)。恋バナしますか?

島田:恋バナをして、ウザがられるっていう。

高須:ああ、いいなぁ。まあそれぐらいがちょうどいいのか。へぇー。

島田:彼女らはやっぱ「もっと姉さん、仕事の話バキッとしてくださいよ」って言うんですけど。したところでね、やっぱり。

高須:一人ひとり個性も違えばやることも違うし。たぶん向いているものも違うからな。そりゃそうやわ。

島田:だから私がいちばん後輩に対して優しくないのかもしれない。「自分のことは自分で責任取りなはれ」っていう。

高須:そうやな。でも本当はそうやからね。「人に相談しながらも、自分のイメージするものは頭の中にあるでしょ?」っていうね。結局、自分の言ったことを納得させるために聞いているだけやもんな。

島田:そう。言ったって言い返してくるやろう? みたいな。

高須:そうそう。どうせ「いやいや」って言うやん。そっか、恋バナするんや。

島田:そう。仕事の話はしない。

島田珠代さんのキャリアの転機|長年やってきたギャグが大バズり。過酷なロケで本来の自分を出せる喜び

高須:あなたのキャリアの転機を教えてください。あえて言うならば、自分の転機というのはどういうところにあったと思いますか?

島田:深く深くいくのであれば、コロナ禍で。私がもう新喜劇ではちょっと中堅より上になってきて。若手が行くようなロケっていうのはやっぱり若い子に回っていくし、新喜劇のメンバーにはちょっとポップなロケって大阪でも回ってこなかったんですけど、コロナ禍で『マルコポロリ!』(※3)っていう番組に。

(※3)2006年4月から関西テレビで放送されているバラエティー番組

高須:知ってる、知ってる。

島田:リモートでなんかやってくださいみたいな企画があって、そこでやった踊りがバズって。劇場では前からやっていたんですけど、なかなか。

高須:そうね。世に広まることが、なかなかなかったから。

島田:10年ぐらいやっていたのに劇場止まりだったんです。やっとそれが映像でお見せできることになって、バズって。そこから“くらやん”っていう作家さんが面白がってくれて、『相席食堂』(※4)とか、大阪でいろんな過酷なロケを。

(※4)朝日放送テレビ(ABCテレビ)制作の2018年4月からレギュラー放送されているバラエティー番組

高須:誘ってくれて。

島田:『かまいたちの机上の空論城』(※5)とかで「豆腐を25階から落としてぶつかれるのか」とか、いろんな企画を私に回してくれて。オンの珠代がやっと出せるみたいな。2丁目劇場のときの珠代をやっとできる!

(※5)2020年4月から関西テレビで放送されているバラエティー番組

高須:(笑)。なるほどね。新喜劇はやっぱり流れの中でやるけど、番組って流れを考えないでバーンってやるから、より際立つよね。その面白みが。

島田:そうそう。やっとできたって思いましたね。

高須:来たわって思うわな。

島田:そこから『相席食堂』でトレンドとかに入ったのが、やっぱりきっかけになるのかもしれないです。

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バーでの運命の出会い。個性的な恋人・ヒロシとは?

高須:どうなん? 新しい恋は。

島田:それはね高須さん、あるんですよ。

高須:出た! めっちゃ幸せやな。

島田:次回のゲストに、どうぞ彼氏のヒロシをっていうぐらい。

高須:誰ですかヒロシって?

島田:私の今の彼氏です。

高須:知らんもん(笑)!

島田:(笑)

高須:えー! いいなぁ! それ娘さんも理解してんの?

島田:ヒロシとのほうが仲いいですもん。

高須:うわー、すごい! それ最高やん!

島田:うん。ヒロシ、面白いです。

高須:ヒロシって芸人さん?

島田:いえいえ。ヒロシは医者なんです。

高須:ええ! お医者さん?

島田:ヒロシは、33歳まで作家さんを目指すんです。

高須:小説家?

島田:小説のほう。ところが、やっぱり賞を取らないとダメなんじゃないかっていうことに気づき。34歳から予備校に通って、35歳で熊本の大学に入って、41歳から医者になるっていう。

高須:ヒロシすげぇなぁ。どこで知り合ったの?

島田:とある心斎橋のバーで。

高須:そこにたまたま来てはったん?

島田:仕事が終わって、一杯飲むっていうので。そのバーは結構有名人が来るところで、カウンターに8人ぐらいしか座れないんですけど。

高須:珠も、ようそこに行ってたな。一人で行ったの?

島田:いや、友達の女子ボートレーサーの方と。いちげんさんお断りなんで。

高須:ああ、なるほど。あまり普通の人は来られないところね。ヒロシはなんでそんなとこ行ったの?

島田:ヒロシはもうゴリ押しで。

高須:ゴリ押しで?

島田:「ちょっと、うわさを聞いて来ました」って。

高須:「いやいや、いちげんさんお断りなんですけど」って言われながら?

島田:「ヒロシです」って。

高須:「ヒロシです」って(笑)。

島田:何回も通って常連になれたっていう。

高須:うわ、すげぇ!

島田:で、そこのママに「どう? ヒロシ」って紹介されて。56歳なんですけど。

高須:すげぇ! すごい出会いやな! 珠モテるなぁ。

島田:そうですね。ひとつかみすると離さないって感じですね。

高須:すごいよな、そこ。再婚はまだしてないの?

島田:してないです。娘が今中3なんで、高校に上がって名字を変わるようにするのか…。

高須:え、初婚ですか? ヒロシは。

島田:初婚なんです。

高須:すげぇ。いい人見つけたなぁ、また。

――島田さんの幸せあふれるお話、いかがでしたか? 次回のゲストはお笑い芸人のカンニング竹山さんです。お楽しみに!

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