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サービスロボットに関わる業界・企業の最新動向は?

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2017年11月更新

実用化されたロボットは最近まで、工場で組み立てや溶接作業に使われる腕型(多関節型)が主流でした。一般消費者やサービス分野向けのロボットであるサービスロボットは、例えばホンダの二足歩行ロボット「ASIMO(アシモ)」は能力や技術が進歩して、ホンダ本社での動作実演や訪日要人の接遇に活躍しているものの、広く一般販売されてきたわけではありません。
ところが近年、サービスロボットが、SF作品のように私たちの身近で実際に活躍するようになってきました。ソフトバンクグループの「ペッパー」、富士ソフトの「パルロ」といった人型ロボットは、金融機関を含む各種の店頭や駅・空港、福祉施設などで、人間のスタッフを補佐して利用者に応対しています。HISグループのハウステンボスが長崎県佐世保市に開業した「変なホテル」では人型や恐竜型のロボットが接客して人気となり、首都圏や愛知県にも展開しています。
日立製作所も「エミュー3」を実証実験中です。人工知能(AI)や発声機能により、人間とのコミュニケーション能力が急速に進歩しています。政府の未来投資会議も、ロボットを日本が力を入れるべき成長産業の一つに挙げています。
歩き回る能力はありませんが、東京・お台場の実物大ガンダムや、福井県立恐竜博物館の巨大なティラノサウルスは、ロボット技術を活かして一部が動きます。
逆にトヨタ自動車の「KIROBO mini(キロボミニ)」、シャープの「ロボホン」のように、小型サイズで個人が買えるロボットも現れました。小学館の雑誌『小学8年生』は2017年末発売の特別号で、ロボットを付録につけると発表しました。
人間が装着して動作を補う義手や義足、パワードスーツの開発にもロボット技術が取り入れられています。見た目は人間とは程遠いですが、「ルンバ」などロボット掃除機が床を綺麗にしている家庭も多いでしょう。
日本は少子化により労働力不足時代を迎えつつあります。AIがさらに進歩すれば、物珍しさで導入する段階を超えて、働き手として活躍する場が広がるとみられます。(協力:日経TEST)

サービスロボットを“製造する”のはどんな企業?

ロボットを開発・製造できる企業の裾野は、国内外で着実に広がっています。電機・機械メーカーやIT(情報技術)企業がロボットを自社製品として生産する場合でも、用途を柔軟に広げられるようにするオープン・イノベーション的な戦略が目立ちます。NECプラットフォームズ(東京)の「PaPeRo i(パペロアイ)」は改良・改造を前提として、あえて機能を絞ったロボットです。
自社ブランドで販売するのでなく、ロボットの完成品や部品の製造を請け負う企業も増えています。ソフトバンクグループは「ペッパー」の製造を台湾の鴻海精密工業に外注して、ロボットビジネスに参入しました。今後は米グーグルから買収したロボット企業の技術を活かし、歩行などの動作能力を高めていくとみられます。
産業用ロボットと、サービスロボットやヒューマノイドの間に決定的な壁があるわけではありません。川崎重工業は東京・お台場に、来場者がVR(バーチャル・リアリティ)などと組み合わせてロボットの動きを体感できるショールームを開設しました。ロボット技術を幅広い用途に応用していくためのキッカケづくりやヒントを得ることが狙いです。

(協力:日経TEST)

関連する企業(一部の・順不同)
ソフトバンクロボティクス(「ペッパー」)/富士ソフト(「パルロ」)/シャープ(「ロボホン」)/ホンダ(「アシモ」)/日立製作所(「エミュー3」)/川崎重工業/サンリオ/ココロ(「アクトロイド」)/ヤマハ発動機(「モトボット」)/村田製作所/ヴイストン・NTT・NTTデータ(「Sota(ソータ)」)/カワダロボティクス/はじめ研究所/トヨタ自動車(「キロボミニ」)/東芝(「地平アイこ」) など

サービスロボットを“活用する”のはどんな企業?

ロボットが接客する「変なホテル」を展開するHISグループは2016年、新会社「hapi-robo st(ハピロボ)」を設立しました。国内外で約100社のロボット関連企業と連携。「変なホテル」で蓄積したノウハウを背景に、ロボットの提供・販売や、幅広い業種の生産性向上支援ビジネスを手掛ける計画です。澤田秀雄HIS会長兼社長は「変なホテルは世界で展開し、国内ではロボット・カフェを出店したい」と語っています(『日経ヴェリタス』2017年8月6日)。
金融機関や小売店、福祉施設などで利用者に応対するロボットと言えば、「ペッパー」「パルロ」あるいは百貨店の受付嬢代わりをしたことがある人間そっくりの「地平アイこ」が有名です。新顔も増えています。IoTデバイス開発などを手掛けるベンチャー企業のハタプロの、フクロウに似た外見のロボット「ZUKKU(ズック)」。小型ですが、搭載カメラで読み取った来店者などの属性から、人工知能(AI)が好みなどを推理する能力があります。2017年には浦和パルコのレストランや、伊勢丹新宿本店で開かれたデジタルホビーフェスで接客実験を行いました。

(協力:日経TEST)

関連する企業(一部の例・順不同)
HIS・ハウステンボス(「変なホテル」)/パルコ/日産自動車/オレンジアーチ/イオンモール/みずほ銀行/三菱東京UFJ銀行/山口銀行・ロボサポート山口/岩手銀行・福井銀行・京都銀行(「Sota(ソータ)」)/JR東日本/日本ユニシス/ヤマダ電機/小田急電鉄/日本航空・野村総合研究所(NRI)/三越伊勢丹ホールディングス(「地平アイこ」) など

サービスロボットの普及を“支える”のはどんな企業?

ロボットビジネスは「作れるかどうか」だけでなく、「どう使うか」の企画・提案力がカギとなる段階に入りつつあります。「ペッパー」がアンドロイドOS(基本ソフト)に対応するなど、ロボット本体でなくアプリを開発してビジネスに活用する動きが加速しています。進歩するロボット技術は、パワードスーツなどにも応用可能です。
低価格で小型のロボット製品が増えるにつれて、「ロボットを買いたい」という個人消費者が増えています。高島屋は2017年10月に新宿店で常設ロボット売り場を開設し、大阪店でも展開を予定しています。こうした動きは家電量販・ホビー店やネット通販にも広がりそうです。今後は家庭での安全な使用やメンテナンス、中古品の流通や廃棄なども課題になりそうです。

(協力:日経TEST)

関連する企業(一部の例・順不同)
ソニー/サイバーダイン/富士通マーケティング/日本精工/エヌ・デーソフトウェア/アドヴァンスト・インフォーメイション・デザイン(AID)  など
dodaキャリアアドバイザー 井上 和真
dodaキャリアアドバイザー
井上 和真

サービスロボットは今後市場が拡大するため求人数は増加見込み

製造業分野や物流分野でのロボット活用がさらに進んでいく中で、サービス分野(医療、介護、物流、家庭内など)を始めとした新たな分野へのロボット普及により市場拡大が見込まれます。
一種のサービスロボットともいえるAIアシスタントが搭載された音声認識スピーカーをインターネットサービス企業が発売したことや、イヌ型の家庭用ロボットの発売を電機メーカーが予定していることなど、コンシューマー領域において新規製品の導入が進んでおり今後盛り上がりが期待されます。
こうしたロボットの核となるのは、コミュニケーションを司るAIや音声認識、画像処理におけるアルゴリズム開発、アクチュエーター等のモーター制御、センサー開発などです。サービスロボットをつくるメーカーは、電機メーカーやベンチャーなど数としては限られていますが、開発求人も少しずつ出てきています。
ハードウェアの性能が上がり、価格も下がってきており、2035年までにロボット産業市場が約10兆円になると言われていることから今後ロボット産業に参入してくる企業はさらに増えていくことが予想されます。量産化して普及させていく段階へ進めば、エンジニアのみならず営業やマーケティングといった職種の求人が出てくる可能性があります。

キャリアアドバイザーが注目した転職事例

事例1

前職
電機メーカー
転職先企業
ロボットベンチャー

PC、スマホ等の電子デバイスにおける回路設計の経験が、ロボット開発に活かせることが評価された。

事例2

前職
電機メーカー
転職先企業
ロボットベンチャー

白物家電開発における画像認識、機械学習の要素技術の開発経験がロボット開発において活かせることが評価された。

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サービスロボットに関わる業界・企業の最新動向は?

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2017年11月更新

実用化されたロボットは最近まで、工場で組み立てや溶接作業に使われる腕型(多関節型)が主流でした。一般消費者やサービス分野向けのロボットであるサービスロボットは、例えばホンダの二足歩行ロボット「ASIMO(アシモ)」は能力や技術が進歩して、ホンダ本社での動作実演や訪日要人の接遇に活躍しているものの、広く一般販売されてきたわけではありません。
ところが近年、サービスロボットが、SF作品のように私たちの身近で実際に活躍するようになってきました。ソフトバンクグループの「ペッパー」、富士ソフトの「パルロ」といった人型ロボットは、金融機関を含む各種の店頭や駅・空港、福祉施設などで、人間のスタッフを補佐して利用者に応対しています。HISグループのハウステンボスが長崎県佐世保市に開業した「変なホテル」では人型や恐竜型のロボットが接客して人気となり、首都圏や愛知県にも展開しています。
日立製作所も「エミュー3」を実証実験中です。人工知能(AI)や発声機能により、人間とのコミュニケーション能力が急速に進歩しています。政府の未来投資会議も、ロボットを日本が力を入れるべき成長産業の一つに挙げています。
歩き回る能力はありませんが、東京・お台場の実物大ガンダムや、福井県立恐竜博物館の巨大なティラノサウルスは、ロボット技術を活かして一部が動きます。
逆にトヨタ自動車の「KIROBO mini(キロボミニ)」、シャープの「ロボホン」のように、小型サイズで個人が買えるロボットも現れました。小学館の雑誌『小学8年生』は2017年末発売の特別号で、ロボットを付録につけると発表しました。
人間が装着して動作を補う義手や義足、パワードスーツの開発にもロボット技術が取り入れられています。見た目は人間とは程遠いですが、「ルンバ」などロボット掃除機が床を綺麗にしている家庭も多いでしょう。
日本は少子化により労働力不足時代を迎えつつあります。AIがさらに進歩すれば、物珍しさで導入する段階を超えて、働き手として活躍する場が広がるとみられます。

(協力:日経TEST)

サービスロボットを“製造する”のはどんな企業?

ロボットを開発・製造できる企業の裾野は、国内外で着実に広がっています。電機・機械メーカーやIT(情報技術)企業がロボットを自社製品として生産する場合でも、用途を柔軟に広げられるようにするオープン・イノベーション的な戦略が目立ちます。NECプラットフォームズ(東京)の「PaPeRo i(パペロアイ)」は改良・改造を前提として、あえて機能を絞ったロボットです。
自社ブランドで販売するのでなく、ロボットの完成品や部品の製造を請け負う企業も増えています。ソフトバンクグループは「ペッパー」の製造を台湾の鴻海精密工業に外注して、ロボットビジネスに参入しました。今後は米グーグルから買収したロボット企業の技術を活かし、歩行などの動作能力を高めていくとみられます。
産業用ロボットと、サービスロボットやヒューマノイドの間に決定的な壁があるわけではありません。川崎重工業は東京・お台場に、来場者がVR(バーチャル・リアリティ)などと組み合わせてロボットの動きを体感できるショールームを開設しました。ロボット技術を幅広い用途に応用していくためのキッカケづくりやヒントを得ることが狙いです。

(協力:日経TEST)

関連する企業(一部の・順不同)
ソフトバンクロボティクス(「ペッパー」)/富士ソフト(「パルロ」)/シャープ(「ロボホン」)/ホンダ(「アシモ」)/日立製作所(「エミュー3」)/川崎重工業/サンリオ/ココロ(「アクトロイド」)/ヤマハ発動機(「モトボット」)/村田製作所/ヴイストン・NTT・NTTデータ(「Sota(ソータ)」)/カワダロボティクス/はじめ研究所/トヨタ自動車(「キロボミニ」)/東芝(「地平アイこ」) など

サービスロボットを“活用する”のはどんな企業?

ロボットが接客する「変なホテル」を展開するHISグループは2016年、新会社「hapi-robo st(ハピロボ)」を設立しました。国内外で約100社のロボット関連企業と連携。「変なホテル」で蓄積したノウハウを背景に、ロボットの提供・販売や、幅広い業種の生産性向上支援ビジネスを手掛ける計画です。澤田秀雄HIS会長兼社長は「変なホテルは世界で展開し、国内ではロボット・カフェを出店したい」と語っています(『日経ヴェリタス』2017年8月6日)。
金融機関や小売店、福祉施設などで利用者に応対するロボットと言えば、「ペッパー」「パルロ」あるいは百貨店の受付嬢代わりをしたことがある人間そっくりの「地平アイこ」が有名です。新顔も増えています。IoTデバイス開発などを手掛けるベンチャー企業のハタプロの、フクロウに似た外見のロボット「ZUKKU(ズック)」。小型ですが、搭載カメラで読み取った来店者などの属性から、人工知能(AI)が好みなどを推理する能力があります。2017年には浦和パルコのレストランや、伊勢丹新宿本店で開かれたデジタルホビーフェスで接客実験を行いました。

(協力:日経TEST)

関連する企業(一部の例・順不同)
HIS・ハウステンボス(「変なホテル」)/パルコ/日産自動車/オレンジアーチ/イオンモール/みずほ銀行/三菱東京UFJ銀行/山口銀行・ロボサポート山口/岩手銀行・福井銀行・京都銀行(「Sota(ソータ)」)/JR東日本/日本ユニシス/ヤマダ電機/小田急電鉄/日本航空・野村総合研究所(NRI)/三越伊勢丹ホールディングス(「地平アイこ」) など

サービスロボットの普及を“支える”のはどんな企業?

ロボットビジネスは「作れるかどうか」だけでなく、「どう使うか」の企画・提案力がカギとなる段階に入りつつあります。「ペッパー」がアンドロイドOS(基本ソフト)に対応するなど、ロボット本体でなくアプリを開発してビジネスに活用する動きが加速しています。進歩するロボット技術は、パワードスーツなどにも応用可能です。
低価格で小型のロボット製品が増えるにつれて、「ロボットを買いたい」という個人消費者が増えています。高島屋は2017年10月に新宿店で常設ロボット売り場を開設し、大阪店でも展開を予定しています。こうした動きは家電量販・ホビー店やネット通販にも広がりそうです。今後は家庭での安全な使用やメンテナンス、中古品の流通や廃棄なども課題になりそうです。

(協力:日経TEST)

関連する企業(一部の例・順不同)
ソニー/サイバーダイン/富士通マーケティング/日本精工/エヌ・デーソフトウェア/アドヴァンスト・インフォーメイション・デザイン(AID)  など
dodaキャリアアドバイザー 井上 和真
dodaキャリアアドバイザー
井上 和真

サービスロボットは今後市場が拡大し、求人数は増加見込み

製造業分野や物流分野でのロボット活用がさらに進んでいく中で、サービス分野(医療、介護、物流、家庭内など)を始めとした新たな分野へのロボット普及により市場拡大が見込まれます。
一種のサービスロボットともいえるAIアシスタントが搭載された音声認識スピーカーをインターネットサービス企業が発売したことや、イヌ型の家庭用ロボットの発売を電機メーカーが予定していることなど、コンシューマー領域において新規製品の導入が進んでおり今後盛り上がりが期待されます。
こうしたロボットの核となるのは、コミュニケーションを司るAIや音声認識、画像処理におけるアルゴリズム開発、アクチュエーター等のモーター制御、センサー開発などです。サービスロボットをつくるメーカーは、電機メーカーやベンチャーなど数としては限られていますが、開発求人も少しずつ出てきています。
ハードウェアの性能が上がり、価格も下がってきており、2035年までにロボット産業市場が約10兆円になると言われていることから今後ロボット産業に参入してくる企業はさらに増えていくことが予想されます。量産化して普及させていく段階へ進めば、エンジニアのみならず営業やマーケティングといった職種の求人が出てくる可能性があります。

キャリアアドバイザーが
注目した転職事例

事例1

前職
電機メーカー
転職先企業
ロボットベンチャー

PC、スマホ等の電子デバイスにおける回路設計の経験が、ロボット開発に活かせることが評価された。

事例2

前職
電機メーカー
転職先企業
ロボットベンチャー

白物家電開発における画像認識、機械学習の要素技術の開発経験がロボット開発において活かせることが評価された。

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