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掲載日:2014.2.24
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三年予測ートップリーダーと考えるエンジニアの未来ー

己のプログラマ魂に従いプログラミング言語の設計と実装を続けるRuby言語開発者がソフトウェア開発者に伝えたいこと

Ruby言語開発者 まつもとゆきひろ

1965年生まれ。筑波大学第三学群情報学類卒業。プログラミング言語Rubyの生みの親。株式会社ネットワーク応用通信研究所フェロー、一般財団法人Rubyアソシエーション理事長、Heroku Chief Architectなど、肩書多数。三女一男犬一匹の父でもある。温泉好き。鳥取県出身、島根在住。牡牛座。O型。


自分の言語を作りたい!

Rubyは「一生もの」の趣味

Ruby言語は、プログラミング言語の人気投票では必ず上位に顔を出す言語だ。Ruby言語開発者まつもとゆきひろ(ニックネームはMatz)は、世界で最も有名な日本在住のソフトウェア開発者といっても過言ではないだろう。
そんなRuby開発者に対して、Ruby開発への思い、ソフトウェア開発者を取りまく状況への思いを聞いた。私たちが今後どのような進路を取るべきか、ヒントが得られると考えたからだ。
まつもとゆきひろがRubyを作った動機はシンプルだ。「プログラミング言語を作りたい」という思いだけで、損得は考えていなかった。1993年に誕生した時点では、Rubyは同じ社内の3人だけしか利用者がいない小さな存在だった。それ以来20年以上に渡ってRuby言語は成長を続け、Rubyのコミュニティも大きくなった。Web開発の分野でRubyは主要な開発言語の一つだ。
Rubyの開発を20年以上続けることができた理由は「趣味だから」だ。「釣りを20年続ける人は珍しくないが、それと同じ。言語は『一生もの』の趣味」だと言うのだ。では、いかにしてプログラミング言語の開発を趣味にするに至ったのか。今回は、そこから話を聞くことにした。

プログラミング言語が高嶺の花だった時代

まつもとゆきひろは、プログラミングの「楽しさ」について語るとき、本当に楽しそうに語る。「ペットの犬が『お手』をすると可愛いと思える。それと似た感覚。自分がプログラミングした通りに数字を表示するのが可愛い。自分がプログラミングを間違えると、やはり間違えた通りに動く。それも可愛い」。
最初にプログラミング言語に興味を持ったのは、1980年代のことだ。当時はまだ高校生だった。簡易型のBASIC言語が動くポケットコンピュータで、初めてプログラミング環境を手にした。
やがて書店で見た雑誌や書籍で、Pascal言語など、ポケットコンピュータ搭載のBASICに比べてより本格的なプログラミング言語の存在を知った。だが、それらの言語を実際に試すことはできなかった。1980年代当時のパソコンはまだ高価で、プログラミング言語処理系も高価な商用製品ばかりだった。一式を揃えると何十万円もの出費が必要で、しかも現在のパソコンと違って用途はごく限られている。この時代、本格的なプログラミング言語は普通の高校生が気軽に試せるものではなかった。
それでも、あきらめなかった。Pascalのプログラムを紙に書いて楽しんだ。プログラミング関連の書籍や雑誌を読みあさり、さまざまなプログラミング言語が存在することも知った。

「自分でプログラミング言語を作ってもいいんだ!」

やがて、こう思うようになった。多くの種類のプログラミング言語があり、どれも誰かが設計して作ったものだ。それぞれ独自の部分があり、良い点もあれば悪い点もある。「それなら、僕が言語をデザインして何がいけないんだと思った」。プログラミング言語は与えられるものだ、という発想から脱却した瞬間に「それなら自分で作りたい」と思ったのだ。
そこで、オリジナルの言語で書いたプログラムをノートに書き出していった。なるほど、紙の上でのプログラミングなら、どんな言語でも自由に書ける。
「当時はまだプログラミング言語処理系の作り方を知っていた訳ではないけれども、プログラミング言語を自分で決めて、自分で作りたかった」
Ruby言語の開発に至る重要なステップが、こうして踏み出された。

卒論で新言語をデザイン

Ruby言語は、まつもとゆきひろが最初にデザインした言語ではない。前述したように、高校時代から「自作言語」を何種類も試みてきた。その中には、「言語の名前を決めたけど、2週間で放棄した」ものも含まれている。
筑波大学での卒業論文のテーマも、自分で設計したプログラミング言語だった。ただし、この時の言語はRuby言語とは見た目も設計思想も違う。
Rubyは、何もない所から登場した訳ではない。数多くのプログラミング言語を学び、なおかつ何種類もの自作プログラミング言語を作っては捨てる、そうした試行錯誤の末にRubyが生まれたのだ。
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