IT業界といってもシステムエンジニア（SE）やITコンサルタント、あるいは社内SEなど多くの職種があり、それぞれで数字や水準も異なりますので一概には言えませんが、ひとつの目安として挙げさせていただくならば、離職率が10パーセントを切っていたら、IT業界全体の水準から見た場合には低めだと考えてよいでしょう。

一般的にIT業界の離職率は高めだと言われますが、その理由として業界のピラミッド構造が挙げられます。ひとつの会社のなかで上流から下流までの工程をカバーしていないケースも多いため、「上流に行きたい」という場合にはどうしても転職せざるを得ないからです。ただし、ここ数年でワンストップ型のサービスを提供する企業が増えてきているなど業界構造の変化もあり、中長期には業界としての離職率が低下していく可能性はあるでしょう。