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「問題点のほとんどは組織、人にある」
伊藤直也が語る、マネジメントノウハウ
株式会社一休 CTO・伊藤直也
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「問題点のほとんどは組織、人にある」伊藤直也が語る、マネジメントノウハウ(2016.9.26)
ヒューマンマネジメントが大切な理由と具体的実践方法
問題点のほとんどは組織・人にある
技術顧問をしていた時、私に相談来るケースにはパターンがあると気づきました。それは、開発組織に問題が起こると、技術に課題があると思い込みやすい、ということです。しかし実際にその組織に入って話を聞いてみると、9割方は組織や人の方に問題があります。人がうまく力を発揮できる状態になっていない、あるいは、大きな意思決定をできる状況になっていない、といった具合です。ヒューマンマネジメントが重要な理由はそこにあります。今日はヒューマンマネジメントの中でも特に重要な2つ、「フレーミング」と「1on1」を紹介します。
フレーミングで相手との期待値を調整する
フレームとは、対象をどう捉えるかという「枠」のこと。同じ物事を見ていても、思い込みや信念などを含め、人それぞれに使っているフレームは異なります。フレームは対話によって変えさせることが可能で、これがリフレーミングです。同じ仕事でも、「作業を行う場」としてフレーミングした場合と、「学習する場」としてフレーミングした場合では、出てくる結果は異なります。
フレーミングは一般的に「期待値調整」とも呼ばれます。「期待値」と聞くと、会社側やマネジメント側が求めるものだと思いがちですが、一方的なものではありません。本人がやりたいことも「期待値」です。最初に互いの期待値を対話ですり合わせておくことが大切で、特に新しいプロジェクトに人をアサインする時などは、フレーミングをきちんと行っておかないと後で問題が起こりがちです。逆に、最初にしっかりとフレーミングに時間を割いておけば、全体のマネジメントコストを下げることができるのです。
フレーミングの力は大きく、それにより、本人のモチベーションはまったく変わってきます。「この仕事をやっておいて」と言うのではなく、「この仕事は、全体の中でこの部分に当たり、こういう理由であなたにやってほしい」と説明すると、モチベーションは上がります。また、フレーミングは最初に行うだけでなく、途中で互いの期待値にずれが生じてきたと感じたら、再度調整することも大切です。
1on1で組織の課題を見つける
1on1(ワン オン ワン)とは、30分から1時間ほどで行う1対1での面談のこと。仕事のことから雑談まで、ざっくばらんに「対話」をする場です。1on1が大切な理由は、これによって組織の課題が手に取るように見えてくるからです。むしろ、面談以外の方法で組織の課題を見つけ出すことは難しいでしょう。
1on1にはコツがあります。1つ目は、期待値調整やお願いごとをする前に、まずは相手の言いたいことに耳を傾けること。相手のバケツが空になってからこちらの話を切り出すことで、受け入れてもらいやすくなります。
2つ目のコツとして、「何を話せばいいか分からない」という人には事前アンケートの活用をおすすめします。事前に「話したいこと」のアンケートをとり、それを題材に進めていきます。これは「バウンダリーオブジェクト」と呼ばれ、間にモノを一つ置くことで会話の対象がそこに向かい、話しやすくなります。
ヒューマンマネジメントは重要ですが、一方で、「人」の話題に意識をとられ過ぎないようにすることも大切です。例えば「誰々さんが辞めたがっている」といった「人」の話題が出ると、みんなの意識や関心がすべてそちらに持って行かれてしまい、肝心のプロダクトや組織、事業の話題がおろそかになることも。優先順位を判断しながら、冷静に話題を切り替えることも必要です。
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