「クリエイティブ職」としてのキャリアの未来
~リアルな事例で見る、新たなキャリアの可能性~
2023年10月20日開催
dodaキャリアアドバイザーの松井貴史と宮本剛志が講師を務めるオンラインセミナー「『クリエイティブ職』としてのキャリアの未来〜リアルな事例で見る、新たなキャリアの可能性~」が開催されました。
現在クリエイティブ職の方や、これからチャレンジしてみたいと思っている方に向けて、キャリアアップした事例なども交えながら、クリエイティブ職のキャリアの可能性についてお伝えする内容です。
今回は、セミナーのハイライトを少しだけお伝えします!
登壇者紹介
- 松井 貴史(まつい・たかし)
- 司会
2007年に株式会社インテリジェンス(現・パーソルキャリア株式会社)へ入社。
IT・ネット業界を主として、メーカー・商社・金融・無形サービス・販売接客の各領域でキャリアアドバイザーおよびリクルーティングアドバイザーを経験。
現在は、キャリアアドバイザー領域のマネジメントを担当しながら、新規事業企画推進・人材育成企画運営・小中高生向けCSRなどに取り組む。
「絶対的な答えのない時代に、自身の納得感を持って生きていく人を増やしたい」がモットー。
- 宮本 剛志(みやもと・たけし)
- dodaキャリアアドバイザー(クリエイティブ職担当)
2015年に株式会社インテリジェンス(現・パーソルキャリア株式会社)へ入社。
前職では営業職、企画職、管理部門全般の経験を経て、いちばん重要な経営資源は「ヒト」だと気づき、個人の可能性を広げ、雇用を拡大していきたい気持ちが強くなり、パーソルキャリア株式会社に入社。
入社後は、企画・マーケティング職の専任キャリアアドバイザーとして従事しており、現在は、クリエイティブ領域のマネジメントを担当、Web・出版・広告・映像・ゲームまで幅広い業界で転職支援を創出。
「人生が豊かになるためにキャリアを考えてもらえるようなサービスを提供すること」がモットー。
当日のプログラム
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1. 開始~概要説明
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2. セミナー内容
クリエイティブ職とは
クリエイティブ職の可能性について -
3. 質問タイム
クリエイティブ職とは
セミナーの第1部では「クリエイティブ職とはどのような仕事か」について、それぞれの職種の仕事内容を踏まえながら詳しく解説しました。
クリエイティブ職の概要
松井 クリエイティブ職とは、新聞・テレビ・Web・ゲームなど、あらゆる媒体の制作物に携わる仕事です。クリエイティブ職の仕事には、プロデューサーやディレクター、プランナーなどの企画・管理系から、デザイナーや編集、ライターなどの制作系まで幅広い職種があり、担当分野は多岐にわたります。
クリエイティブ職と一言でいっても、媒体や立場の違いによって仕事内容も大きく変わってくるのが特徴です。
具体的な仕事紹介
松井 例えば、Webディレクター、Webプランナー、UIデザイナー、UXデザイナー、グラフィックデザイナーの具体的な仕事内容は次のとおりです。
職種 | 仕事内容 |
---|---|
Webディレクター | Webコンテンツ構築における全体的な監督として、クライアントとの方向性のすり合わせから企画、コンテンツの品質管理までを行う |
Webプランナー | クライアントの要望をヒアリングしながら、Webコンテンツの方向性や具体的な施策を考える |
UIデザイナー | ユーザーと製品・サービスとの接触がスムーズにいく「使いやすい」デザインを考える |
UXデザイナー | ユーザー体験に焦点を当て「使って楽しい、心地いい」と思われる体験を考える |
グラフィックデザイナー | 取り扱う商品やサービスについて、コンセプトやターゲット層、販売戦略などを理解した上で、商業用のデザインの企画から制作までを行う |
クリエイティブ職の変革期
松井 デジタル化が加速する現代社会では、クリエイティブ職の需要と役割が大きく変わってきています。Webが「ものづくり」の主な場となり、ユーザーの視覚や感覚に訴えることが重要視されているのです。
そのため、クリエイティブ職には、新しいスキルやアウトプットが求められており、これは、転職市場におけるクリエイティブ職の変革期であると言えます。
クリエイティブ職に求められる変化(役割・スキル)
松井 クリエイティブ職自体は従来から存在する職種ですが、時代の変化に伴い、クリエイティブ職に求められる役割やスキルが大きく変化しています。
具体的に、これからの時代のクリエイティブ職に求められているのは次の3つの役割です。
- 顧客体験を考える
- 周囲の人を動かす
- 課題解決+課題発見
これらを実現するためには次のスキルを身に付ける必要があります。
- 周囲と協力し、ものづくりを推進する「プロジェクトマネジメントスキル」
- 顧客の反応をどう設計するのかを考える「想像力」
- 専門的なクリエイティブスキルに加え「他領域の知識・スキル」
セミナーでは、「これまで」と「これから」の違いに着目し、クリエイティブ職に求められる役割・スキルの変化を詳しく解説しました。詳細を知りたい方はぜひアーカイブ動画を視聴してみてください!
「クリエイティブ職」としてのキャリアの未来 アーカイブ動画
現在クリエイティブ職の方や、これからチャレンジしてみたいと思っている方へ。本動画では、デジタル化が加速する世の中で変化しつつあるクリエイティブ職に求められる役割、キャリアアップの事例を紹介しています。
アーカイブ動画を見るクリエイティブ職の求人数の推移
松井 クリエイティブ職は、多様なスキルが必要とされる時代にあります。プロジェクトの規模が拡大し、一人では完結できない業務が増えているため、新しいポジションが次々と生まれています。
このような状況の中で、クリエイティブ職の求人数は右肩上がりに伸長。2019年と比較して2.4倍にまで増加しています。
現在のクリエイティブ市場の市況感
宮本 近年のクリエイティブ職におけるUI/UXのポジションは増加傾向にあります。これは、自社製品の販売拡大と他社との差別化を図りたいと考える企業が増えており、UI/UXが優れた製品の開発ニーズが高まっているためです。
また、インボイス制度が始まったことで、業務委託や個人事業主として活動している方々が企業に転職したいという相談が増えています。
セミナーでは、現場からみた現在のクリエイティブ職の転職市場について、より具体的に解説しました。
キャリアチェンジの事例
セミナーの第2部では、「クリエイティブ職の可能性について」というテーマで、キャリアチェンジのリアルな事例を紹介しました。
クリエイティブ未経験からのキャリアアップの事例
宮本 ご紹介するのは、社会人歴13年目の35歳の女性です。これまでに転職経験もあり、1社目はアパレル業界の販売職(3年)、2社目は人材派遣業界の営業職(10年)に就いていました。その後、エンタメ業界のデザイナー職への転職を勝ち取り、クリエイティブ未経験からのキャリアアップを実現しました。
宮本 転職において、評価されたポイントは次のとおりです。
- 営業職での経験から、やり遂げられそうな印象が伝わったこと
- 転職先企業向けのバナーを自主的に制作して面接で披露し、熱意が伝わったこと
未経験であってもポータブルスキルが評価された事例です。
クリエイティブ職からのキャリアアップの事例
宮本 次の事例は、社会人歴5年目の26歳の男性です。もともとはハウスエージェンシー(特定企業専属の広告代理店)でグラフィックデザイナーとして働いていましたが、総合制作会社のデザイナー職への転職を勝ち取り、キャリアアップを実現しました。
宮本 転職において、評価されたポイントは次のとおりです。
- さまざまなサービスに触れていきたいという気持ち
- 事業会社と制作会社のメリット/デメリットをしっかりと把握した上で決断していること
この方は制作の幅を広げられる環境を求めて転職に臨んだとのことでした。
異業種へのキャリアチェンジの事例
宮本 三人目は、社会人歴4年目の27歳の女性です。広告制作会社のWebデザイナー職から、食品メーカーのマーケティング・広報への転職を勝ち取り、異業種へのキャリアチェンジを実現しました。
宮本 転職において、評価されたポイントは次のとおりです。
- デザインだけでなく、企画や効果測定にも関わりたい気持ち
- 転職先企業の商品に愛着があり、後世にも商品を伝えていきたい気持ち
セミナーでは、ほかにも「クリエイティブ職未経験からの事例」「クリエイティブ職から異業種へキャリアアップした事例」の2つを紹介しました。ほかの転職事例を知りたい方はぜひアーカイブ動画を視聴してみてください!
「クリエイティブ職」としてのキャリアの未来 アーカイブ動画
現在クリエイティブ職の方や、これからチャレンジしてみたいと思っている方へ。本動画では、デジタル化が加速する世の中で変化しつつあるクリエイティブ職に求められる役割、キャリアアップの事例を紹介しています。
アーカイブ動画を見る質疑応答
ここからは、本セミナー内でお寄せいただいた質問と、松井・宮本による回答の一部を紹介します。
未経験からチャレンジする場合、独学よりもスクール、もしくは研修がある会社を選んだほうがよいでしょうか?
宮本 学ぶ手段に関しては、独学でもスクールでも問題ありません。いろいろな学び方がある中で、自分に合った手段を選んでもらえればと思います。ただし、転職において大事なのは、どのような成果を挙げてきたかを示す「実績」です。実績がないと、勝負できる材料が少なくなってしまうので、必ずポートフォリオを作成しておきましょう。
ポートフォリオは次の3つのポイントを意識して作成するのがおすすめです。
- 過去に携わった成果物の中で特に印象的なものを選び、そのキャプチャを添付する
- 作品に用いたツールや、制作の成果を具体的に示す
- 制作に際し、意識・工夫した点を明記する
クリエイティブ職に向いている人はどのような人ですか?
宮本
ものづくりやサービスを作っていくことに興味がある人はクリエイティブ職に向いていると思います。
ただ、自分が好きなものを作ることだけに興味があると、なかなか仕事として長く続けていくことは難しいかもしれません。ユーザーにとって価値のあるものはなにか、試行錯誤ができる方は向いていると思います。
セミナーでは、ほかにも次のようなご質問をいただきました。
- クリエイティブ職からのキャリアアップを考えているのですが、これまでの雇用形態が不利にはたらくことはありますか?
- 1つの職種に絞るのと他職種に広げていくのとではどちらが良いでしょうか?
これらのご質問の回答を知りたい方は、ぜひアーカイブ動画をご覧ください!
「クリエイティブ職」としてのキャリアの未来 アーカイブ動画
現在クリエイティブ職の方や、これからチャレンジしてみたいと思っている方へ。本動画では、デジタル化が加速する世の中で変化しつつあるクリエイティブ職に求められる役割、キャリアアップの事例を紹介しています。
アーカイブ動画を見る参加者の声
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40代前半 医療系専門職
クリエイティブな仕事につきたい思いはありながらも,具体的にどう取り組んだら良いのかイメージのつきにくいところをだいぶクリアにしてくれるセミナーでした。とても参考になりました。
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30代前半 事務・アシスタント
異なる職業への転職で不安がありますが、転職を経験した方の実情、年齢や経験などを知ることができて前向きに挑戦するきっかけになった。
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30代後半 クリエイター・クリエイティブ職
異業界へ転職かフリーランスか迷っており、年齢やアピール・営業方法など未知すぎて進めていなかったが、事例を紹介いただき、気負わずやってみようと思いました。テクニカルな部分でなく自分が本当に熱意を持てることを大事にしたいです。