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森
一方で、多くの企業から、採用時に「エグゼクティブの要件」を見抜くことの難しさを伺いますが、宮本社長はどのように見極めていらっしゃるのでしょうか?
宮本
そうですね、面接は誤解なく相互に理解しあうことですが、時には言葉の駆け引きのようなところもありますね。これには奇策はなく、過去の経験、判断の方法などを面接で徹底的に問うことに尽きます。とにかく具体的に掘り下げる。「部下が何人いまして」なんて語っていても、実際に採用して仕事ぶりを見るとギャップのあるケースもありますから。
例えば、あるプロジェクト経験を聞くなら、「どんな顧客、規模、期間、メンバー構成、制約条件だったのか?」とまず状況を詳しく聞いた上で、「問題が起こったことは?どう対応した?それでお客さまには納得していただけた?その説明だけで本当に?」という具合に、かなり深く掘り下げます。
永井
なるほど。しかしこれは、相当時間をかけないと捉えきれない難しさがありますよね。答えている中身だけでなく、受け答えの仕方や雰囲気なども確認されるのでしょうか?
宮本
それはもちろん見ますね。確かに、1時間程度では到底掘り下げきれません。ただ、少なくとも机上の知識だけを語っているのか、本当に経験から体得できているのかは、ある程度は見極められます。
森
「ある程度」とおっしゃるのは、採用した全員が離職せずに活躍するわけではなく、やはり採用としては不成功だったケースもあるということですよね。どんな場合でしょう?
宮本
そうですね。案件ベースでどうしても「こんなスキルのある人がすぐにでも必要」という状況だと、テクニカルスキルを優先してヒューマンスキルやマネジメントスキルにやや目をつむる形で採用してしまうことがありますが、これは絶対にダメですね。やはり上級コンサルタントやエグゼクティブクラスでは、先ほどお話ししたSincerityやリーダーシップが不可欠です。これは私も、自身の経験から身をもって学んだことです。
永井
あとは業界特性を考慮する必要もありますよね。例えば、急激な成長を遂げている立ち上げフェーズの企業などは、マネジメント体制が整う前に大量採用していることもありますから、部下の人数からだけでは、ご本人のマネジメント能力を読みきれないこともあります。
宮本
その通りです。私も採用時には、そういった前職の業界、職種の特性は確認の上で惑わされないように判断しています。
※2017年7月1日、インテリジェンス エグゼクティブサーチはパーソルキャリア エグゼクティブ エージェントに名称変更いたしました。