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注目のIT技術トレンドキーワード【2022年版】

社会全体でIT活用が年々進む中、新しい技術をビジネスに取り入れたいと考える企業は少なくありません。そうしたトレンドやニーズを理解しておくことは、エンジニアとして次に何を意識して学習すべきかにも役立つことでしょう。ここでは、注目を集めているIT技術トレンドワードをピックアップしてご紹介します。

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5G

2020年の春から商用化がスタートした第5世代の移動通信システム、5G。登場前まで主流だった4Gに比べ通信速度が速く、安定したデータ送信ができるようになりました。5Gの登場により、さまざまな業界で新たなビジネスチャンスが生まれています。5Gの特徴を詳しく見ていきましょう。

5Gとは

5Gの特徴は、「超高速」「超低遅延」「多数同時接続」の3つです。

超高速

5Gの最大通信速度は20Gbps。4Gの最大通信速度は1Gbpsのため、単純計算でも20倍速くなります。例えば2時間の映画をダウンロードする場合、4Gで5分程度かかっていたものが、5Gではわずか3秒。データ容量が大きい4Kや8Kの高画質動画も、スムーズに見ることができます。

超低遅延

操作するときに感じていたタイムラグが劇的に減少します。5Gによる遅延は1/1,000秒以下。人間が遅いと感じることがほとんどなく、オンライン会議やオンラインゲームでスムーズなやり取りが可能です。ほかにも、遠隔治療による医師不足解消や自動運転など、タイムラグが致命的になる分野の発展に大きく貢献できるのではないかと期待が高まっています。

多数同時接続

5Gは4Gに比べ、デバイスの同時接続数が10倍にアップします。そのため、大人数が集まる野外フェスやライブ会場でも快適に通信できるようになります。また、パソコンやスマホのほか、エアコンや照明など、さまざまな家電がインターネットに同時に接続できるようになるため、IoT(Inernet of Things)はさらに拡大していくと考えられるでしょう。

IoTは一般的な家電製品や自宅で使用される商品だけではなく、多くの産業にも広がっています。インターネットに接続することにより、機器の遠隔操作が可能になるため、ドローンを使っての農薬散布や、遠方にある建機の管理なども可能になり、今後はさらに医療や教育の分野でも活用が進むでしょう。

また5Gの普及に伴い、エッジコンピューティングにも注目が集まっています。エッジコンピューティングとは、使用している端末に近いエリアにサーバーを分散配置したり、IoT機器側で情報処理を行う方法です。従来の方法は、集積したデータをクラウドに送り集中管理するものでしたが、エッジコンピューティングの場合、クラウドに送るのは必要なデータのみ。データの蓄積と処理をクラウドとエッジコンピューティングで使い分けることができます。

エッジコンピューティングを採用することにより、IoT機器の課題であるネットワークへの負荷軽減や処理速度の改善が実現するといわれています。例えば、工場などの生産ラインでは、機器から送られる大量のデータを即時処理することにより、効率アップが期待できます。また、リアルタイム性が重要視される自動運転や遠隔医療などの分野でも応用が進むでしょう。

5Gの普及によるエンジニアへの影響

5Gの普及に伴い、エンジニア需要の急増が見込まれています。特に需要が高いのはネットワークエンジニア、セキュリティエンジニアなどのインフラエンジニア。端末の切り替え、ネットワークの仕様変更・運用・保守、IoT利用に伴うシステムの複雑化など、5Gに関連するエンジニアの業務は大幅に増えていくでしょう。

5Gに対応するエンジニアとなるためには、5Gに関する知識はもちろん、課題となっているセキュリティやIoT機器のインターネット接続など幅広い知識が必要です。常に情報収集を怠らず、新しい技術やサービスをチェックする姿勢を心がけましょう。

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NFT

デジタルアート、ミュージック、ゲームなど、デジタルの世界で簡単にコピーできるものに対し、オリジナルであると証明ができるNFT(Non-fungible token)。近年、急速な広がりを見せているNFTの背景や、NFT開発についてご紹介します。

NFTとは

NFTは暗号資産と同じ、ブロックチェーン技術を活用して発行・取引されるデジタルデータの証明書です。暗号資産は「代替性トークン」といわれ、データそのものを個別のものとして識別せず、同じ価値のほかの暗号資産や現金と交換できるのに対し、NFTは「非代替性トークン」といい、ほかのデジタルデータと識別された唯一無二の存在として扱われます。つまり、デジタルデータに対してオリジナルであることを証明することができます。

簡単にコピーや改ざんができるデジタルデータであっても、これが資産としての所有証明・鑑定書となります。ブロックチェーン技術により時系列順にデータを保存でき、利用者はデータを保存した人であっても、内容や履歴の変更・消去ができないようになっています。

NFTが注目を集めている背景

2015年に登場したNFTは、当初オンラインゲームで使用するアイテムやキャラクターなどの取引で利用されてきました。近年高まりを見せた背景には、NFT作品がオークションで高額で取引されたことがあり、特にアートの分野で注目を集めています。

また、NFTが注目を集める要因には、以下のような特徴が関係あると考えられます。

データの所有権を証明できる

NFTにおける最大のメリットは、「代替不可能」であること。アート、音楽、小説、ゲームなどのデジタルコンテンツにおいて、データの所有権を証明できる上、さまざまな情報を記録できるので、真贋判定面でも大きな役割を果たしています。汎用性が高く、不動産業界やスポーツ業界など、さまざまな分野での利用が見込まれています。

誰でも作成できる

NFTを利用する際、難しい設定や登録は不要。デジタルデータを作成したら、ブロックチェーン上にアップロードするだけです。プロのアーティストだけでなく、アマチュアユーザーの作品も同じようにNFTデータとして取り扱われます。

あらゆる設定や条件をプログラムできる

NFTは、データをアップロードすることで売買ができるようになります。販売方法は、定額販売やオークションなど、NFT取引ができるプラットフォームによって異なります。また販売の際、独自の販売条件を設定することも可能です。

NFT開発におけるエンジニアの役割

NFTのマーケットは今後拡大していくことが予想されるため、新たな取引所が乱立することも考えられます。NFTのマーケットプレイス開発にはブロックチェーンに携わるエンジニアの存在は欠かせません。ブロックチェーンの開発、ブロックチェーンを使用するシステムやアプリの開発、NFT販売で利用されるペイメントサービスの開発など、エンジニアに求められる業務はさまざまです。

そのため、すべての業務の基本となるプログラミング技術のほか、ブロックチェーンの知識や共通言語、ハッシュ関数、公開鍵暗号や電子署名などの暗号化スキル等、幅広い知識が求められます。

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IoB

IoBには「Internet of Bodies」または「Internet of Behavior」の2つの意味があり、人の動きをデジタルで追跡するテクノロジーを指す言葉です。目的としているのは、収集したデータを利用し、人々の行動・暮らしを快適に変えること。IoTほど社会に浸透していませんが、IoBによる製品開発は着々と進んでいます。

IoBとは

「Internet of Bodies」と「Internet of Behavior」とは何か、詳しく見ていきましょう。

「Internet of Bodies」は、直接身につけるウェアラブルデバイスや心臓のペースメーカーなどを介し、人間の身体とインターネットがつながることを指しています。心拍数や血圧などの身体データを管理できるスマートウォッチやスマートグラスなどが分かりやすいでしょう。

IoB(Internet of Bodies)デバイスには第1から第3までの3つのフェーズが存在します。第1フェーズ「定量化」は体につけたデバイスから情報を集めるタイプで、前述のスマートウォッチやスマートグラスがこれに該当します。第2フェーズ「体内化」は、デバイスを体に埋め込むタイプ。ペースメーカーはこのタイプです。第3フェーズ「ウエットウエア」は、脳にデバイスを埋め込むものです。脳の中=液体の中にあるという意味で、「ウエット」と名づけられました。

IoBは現在、第2フェーズ「体内化」まで実現しています。第2フェーズの段階で体調管理・健康維持に役立っていますが、第3フェーズまで実現すると、体の状態だけでなく生活習慣や行動もインターネットにつながるため、ヘルスケア分野でさらなる効果が望めると期待されています。

IoB(Internet of Behavior)は「行動のインターネット」とも呼ばれ、位置情報や運動履歴、Webの閲覧履歴や購買情報などのデータを活用して、快適な生活の実現に役立てるテクノロジーを指します。個人の行動データを蓄積し、分析・解析することで、健康管理から食べものの好みまで、その人に合ったサービスや情報の提供ができるようになります。

IoBの活用事例

IoB(Internet of Bodies)第1フェーズのウェアラブルデバイスはすでに多くの人が利用しています。心拍数や脈拍、睡眠時間や血圧などのデータから、健康を管理するヘルスケア分野でのさらなる活用が期待されています。

IoB(Internet of Behavior)は、新型コロナウイルス感染症の対策において非常に身近な存在になりました。スマートフォンの位置情報を利用した人流データ収集、カメラを使用した熱感知システム、マスク着用を確認する顔認証システムなどで活用されています。

IoBの懸念されているリスク

IoBの懸案事項は「情報漏洩」と「故障」です。体内にデバイスを埋め込まれるようになると、さまざまな情報の管理・活用ができるため大変便利になりますが、サイバーテロによって情報が悪用される可能性があります。デバイスは機械なので、長年使い続けていれば故障や不具合などが出てくることは避けられませんし、体内に埋め込まれている場合、簡単にデバイスの交換はできません。また故障や不具合の原因はどこにあるのか、責任の所在が不明確になる可能性があります。

また、個人の行動履歴がデータとして蓄積される時点で、プライバシー侵害のリスクを負っています。IT技術によって生活が便利になるのはよいことですが、倫理的な観点からも近い将来標準化された基準や法整備が必要になるでしょう。

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この記事を監修したキャリアアドバイザー

小田部 大輝(こたべ・ひろき)

新卒でウェディングプランナーを4年経験した後、パーソルキャリア株式会社に入社。現在はキャリアアドバイザーとしてIT領域の方々を中心に支援を行う。一人ひとりの状況や感情に寄り添ったサポートを得意とする。また、自分自身の転職経験も踏まえ、転職活動のリアルなアドバイスや転職を希望する方々と同じ目線に立ってのフィードバックなどを通じて伴走することを心がけている。

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