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IT 強みのイメージ

IT転職で強みを整理する際に意識したいパーソナルスキル、ポータブルスキル、テクニカルスキル

転職活動では、ご自身の強みを応募企業にアピールすることは必須です。強みの探し方にはいろいろなアプローチがありますが、ここでは自らのスキルを「パーソナルスキル」「ポータブルスキル」「テクニカルスキル」の3つに分類して整理する考え方を、ITエンジニアの転職に沿ってご紹介します。

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パーソナルスキル

自己PRや面接での自己紹介の際に自分らしさをアピールできる「パーソナルスキル」。具体的にどんなスキルを指すのか、詳しく見ていきましょう。

パーソナルスキルとは

パーソナルスキルとは、これまでの人生やキャリアで身につけた自分自身の人間的側面のスキルのことです。例えば、「協調性があって仲間と協業することが得意である」「独創性があり柔軟な発想ができる」など、自分自身の性格から仕事に活かせているスキルがこれに当たります。

独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)では、ITスキル標準の中でパーソナルスキルを「コミュニケーション」「ネゴシエーション」「リーダーシップ」の3つに大別しています。

コミュニケーションは、パーソナルスキルの根幹でもあり対人関係を円滑に構築して維持できる能力のことを指します。会話をうまく進めることだけではなく、相手の話を聞いて理解する力も、重要なコミュニケーション能力のひとつです。

ネゴシエーションは、企業間や組織内でそれぞれの立場の間に立って、意見交換や意思疎通を円滑に進める能力のこと。つまり相手の意図をくんでどのように合意形成を図るかといった落としどころを交渉して調整する能力です。

リーダーシップは、決断力や責任感の強さも含め組織やプロジェクトを動かす能力です。コミュニケーションやネゴシエーションスキルも併せ持ち、相手の意欲ややる気を引き出して人を動かし、マネジメントする重要なスキルとされます。

パーソナルスキルが評価される理由

ITエンジニアの中でも、プロジェクトマネージャー(PM)など上流工程の職種では、とりわけパーソナルスキルが評価される傾向にあります。技術的に高いスキルだけでなく、パーソナルスキルも重視される背景には、その業務がさまざまな立場や考えの異なる人との関わりによって成り立っているという理由があるからです。

受託開発を例に挙げると、クライアントの要望や会話の意図を的確に把握し、信頼関係を構築したり、要望に沿った提案をプレゼンしたり、クライアントと自社の両者の納得を得られる納期や予算の交渉ができたりする人材を企業側が求めています。また、プロジェクトのメンバーと適切なコミュニケーションをとり、チームを率いて目標を達成するリーダーシップスキルは、プロジェクトの円滑な運営に欠かせません。

多くの人が関わるプロジェクトを成功に導くためには、技術的側面のスキルに加えてこれらのパーソナルスキルが重要になるため、特に上流工程の職種を目指す方にとってパーソナルスキルは強みとして評価されるでしょう。

パーソナルスキルの磨き方

パーソナルスキルは短期間ですぐに身につくものではありません。パーソナルスキルを磨く方法のひとつは、日々の業務や生活の中で日常的に意識をすることです。

例えば、人と会話をするときに相手の声やトーン、表情から「自分が意図していることが伝わっているか」「どのように感じているか」を読み取るようチェックをしてみてください。職場の先輩や上司でお手本になる人がいる場合は、仕事の進め方や対応方法をまねてみるのもパーソナルスキルを身につける練習になります。自分ができているかどうか、直接聞いてアドバイスをもらうのもよいでしょう。

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ポータブルスキル

キャリアを扱った文脈でしばしば登場する「ポータブルスキル」とはどんなスキルなのか、その意味と自分のポータブルスキルの発見方法などを確認しましょう。

ポータブルスキルとは

ポータブルスキルとは、環境が変わっても活かすことができる「持ち運び可能な」スキルのことです。具体的には、物事を論理的に組み立てられるロジカルシンキング(論理的思考)や、企画や提案を的確に伝えることができるプレゼン能力、問題の本質を見極めて解決に導く課題解決能力などが挙げられます。ポータブルスキルは、特定の業種や職種に限定されるものではなく汎用性が高いことが特徴です。

ポータブルスキルが必要な理由

終身雇用や年功序列が一般的だった時代には、所属する会社でのみ通用するスキルを少しずつ積み上げていくことで、経験や知識をストックすれば十分でした。会社を移動することが一般的でなかった時代では、ポータブルスキルという概念はなじみにくい面がありました。

しかし、現代では働き方の多様化が進み、転職してキャリアアップする人も増えてきました。そこで、キャリアチェンジしても応用可能なポータブルスキルが重要視されるようになってきたのです。

また、IT技術の急速な進化やビジネスモデルの転換などが次々と起こる現代社会においては、自分が所属する会社の業態転換や新規事業立ち上げにより、職種や働き方を変えなければならない状況に遭遇するかもしれません。たとえ転職しなかったとしても、今後は異なる業界や業種、新しいビジネスモデルでも通用するようなポータブルスキルが重宝されるでしょう。

自身のポータブルスキルを知るには

自分にどのようなポータブルスキルがあるかを知るためには、これまでの仕事を振り返ってみるとよいでしょう。業務の中で何を根拠に計画を立案し、実行にあたってどんな工夫をしたか、プロジェクトにおける自身の役割や仕事への取り組み方などを整理することで、自分が身につけたポータブルスキルを可視化できます。

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テクニカルスキル

パーソナルスキルやポータブルスキルに比べて、テクニカルスキルは勉強や経験を積み重ねることで身につけることができる、基準が明確なスキルです。

ITエンジニアとして活躍するために必須とされるスキルがいくつかあり、業種や職種によって求められるスキルは異なります。自分が目指したい分野で必要とされるテクニカルスキルを把握して、転職での強みとしてアピールできるよう整理しましょう。

テクニカルスキルとは

テクニカルスキルとは、特定の業種や業界において業務遂行上必要とされる専門的な知識や技術のことを指します。ITエンジニア向けには、独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)がITサービスの提供に必要なスキルをITスキル標準として体系化しています。職種ごとにレベル1~7までの明確な基準を設け、レベルによっては資格試験を通過すれば認定されるスキルもあります。

IT職種別のテクニカルスキル例

代表的なIT職種で必要とされるテクニカルスキルの一例をご紹介します。

アプリケーションエンジニアにおけるテクニカルスキル

アプリケーションエンジニアが開発するアプリケーションには「スマホ系」「Web系」「業務系」などがあり、開発するアプリケーションのプラットフォームによって、必要となるテクニカルスキルは異なります。

プログラミング言語を例に挙げると、スマートフォン向けのアプリケーションであれば、iOSの場合はSwiftやObjective-C、AndroidではKotlinやJavaなど。また、多くの場合、スマホアプリはOSごとにアプリを開発する必要があるため、iOSとAndroid両方に対応できるスキル、クロスプラットフォーム開発向けのフレームワークのスキルなどが重宝されることもあります。

Webブラウザ上で使用するアプリケーションの場合、フロントエンドではHTMLやCSS、JavaScript、バックエンドではPHP、Rubyなどのスキルが必要となります。開発を効率的に進めるために、RubyならRuby on Rails、PHPならばLaravelといったフレームワークを活用しているケースも多く、言語だけでなく主要なフレームワークのスキルもセットで求められることも多いです。

業務系アプリケーションの開発では、COBOLやJava、C++といった言語スキルが必要になります。金融機関や官公庁のシステムのように、安定した稼働やセキュリティなどを重視したシステム開発のための知見が求められるケースが多いのも、業務系アプリケーション開発の特徴といえます。

インフラエンジニアにおけるテクニカルスキル

定義にもよりますが、インフラエンジニアの役割は大きくいえばプログラムを動かすために必要なITインフラの設計・構築・運用をすることです。ITインフラの中でもサーバーやネットワーク、ストレージ、データベースなどさらに細分化された領域があり、インフラエンジニアがITインフラ全般を担当するケースもあれば、サーバーエンジニアやネットワークエンジニアといった特化した職種が特定の領域で専任するケースもあります。

インフラエンジニアの仕事内容としてサーバー周りの例を挙げると、どのようなサーバーを何台調達し、どのような構成にするかといったサーバー選定・構築が仕事のひとつであり、かかってくる負荷に対して必要なスペックを見積もることができる知見が求められます。また単に物理サーバーを設置するだけでなく、サーバーの仮想化やクラウド環境への移行が行えるスキルが必要となることもあります。

そのほか、安定した稼働が求められるITインフラの性質上、障害検知や障害対応、セキュリティ対策やパフォーマンス改善などの知見やそのための仕組みづくりの力も要求されます。

ITコンサルタントにおけるテクニカルスキル

ITコンサルタントは、クライアントの課題を分析して最適なITシステムを提案するため、特定分野の技術だけでなく幅広いIT知識が求められます。

仕事は課題のヒアリングからシステム提案が中心で、設計以降のフェーズにおいてはプロジェクトのマネジメントや開発支援をするケースが多く、プログラミングの実務に関わることはあまりありません。しかし、プロジェクトを円滑に推進させるためには、プログラミングを含めたIT関連のスキルは必要です。

そのほか、経営課題の分析にあたっては財務や会計に関するテクニカルスキルを求められる場合もあり、IT関連のテクニカルスキル以外にクライアントの業務に精通した知識が必要になるでしょう。

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この記事を監修したキャリアアドバイザー

小田部 大輝(こたべ・ひろき)

新卒でウェディングプランナーを4年経験した後、パーソルキャリア株式会社に入社。現在はキャリアアドバイザーとしてIT領域の方々を中心に支援を行う。一人ひとりの状況や感情に寄り添ったサポートを得意とする。また、自分自身の転職経験も踏まえ、転職活動のリアルなアドバイスや転職を希望する方々と同じ目線に立ってのフィードバックなどを通じて伴走することを心がけている。

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