ITエンジニアに向いている人ってどんな人？ 特徴や転職で活かせる経験について解説

業界知識・業務知識

特定の業界や業務に関するITシステムに携わる場合、その業界、業務について理解している必要があります。そのため、担当する業界に関する知識をあらかじめ持っているのは強みといえるでしょう。たとえば、経理の仕事をしていた人が会計管理システムの開発に携わるITエンジニアに転職するというようなパターンがあります。ユーザーならではの知見や情報を持って、自分がよく知っている業種、業界に関わりがあるITの仕事を探すのはよいでしょう。

文章・ドキュメント作成スキル

ITエンジニアの仕事の成果物として、仕様書や報告書、マニュアルなどのドキュメントはプログラムやデータと同じくらい重要です。IT文書特有の専門用語などを覚える必要はありますが、一般的な文章力やドキュメント作成の経験、スキルがあれば、書類作成の仕事に大いに役立つでしょう。

営業・コンサルタント経験がある場合：顧客折衝スキル

ITエンジニアの仕事では、まず担当するシステムでどのようなことができ、ユーザーのどのような問題を解決し、便利にするかということを理解すること求められます。そして、その内容をプロジェクトメンバーやユーザーに適切に伝える必要があります。さらに一歩踏み込んで、ユーザーの要望を聞き、実現の可能性とすり合わせるような交渉を行うこともあります。そんなときに役に立つのが、営業、コンサルティング業務で鍛えられた折衝のスキルです。顧客とのやりとりの中から問題点を見つけたり、あいまいな要望から真のニーズを見極めるといった力はITエンジニアとしての強みになるでしょう。

デザイナー経験がある場合：デザインスキル

ソフトウェア開発の現場では、デザイン能力やデザインセンスが求められる場面があります。ソフトウェアの画面やWebの画面でボタン配置を決めるような場合、専門のデザイナーに依頼することもありますが、簡単なデザイン修正などは、多くの現場ではITエンジニアが担当します。このほか、データやITシステムが導き出した結果を文字で見せるだけではなく、視覚的に捉えやすくなるようにビジュアライズを行うこともあり、ビジュアルを構成する能力を発揮できる場面は多いといえます。

論理的に物事を考えられる

ITエンジニアが扱うコンピュータ、プログラムは、きちんとした手順を踏まないと正しく動作しません。そのためには論理的な思考が必要になります。物事の手順や因果関係を考えるのが得意な人は向いているといえます。

好奇心が旺盛で新しいことを学ぶのが好き

ITエンジニアの仕事を始める際には、覚えることがたくさんあります。また、ITエンジニアとして働き始めてからも、IT技術の進化や移り変わりは早いため、新しい技術や情報をキャッチアップしなければなりません。学び続けるモチベーションは、好奇心から得られるところが大きいでしょう。新しいことに興味をそそられる人はITエンジニアに向いているといえます。また、何か分からないことがあったときにそのままにせず、分かるまで調べたくなるような人も向いているでしょう。

想像力がある

ITエンジニアは、データやプログラムといった一見つかみどころがないものを相手に仕事をします。工業製品のように仕事の完成形や成果が容易にイメージできたり、一目で分かったりするケースはあまりありません。また、大規模なシステムに関わる場合、自分の仕事として見えるのは全体のごく一部のプログラミングで、必要最低限の情報しか与えられないことも少なくありません。そんな中、目標を定めモチベーションを持って仕事を進めるためには、想像力を働かせることが求められます。仕事の全体像や目標をつねにイメージし、それに向かって努力することで、思わぬ成果が上がることもあります。

目標を想像して努力するのは、個々の仕事だけでなくITエンジニアとしてのキャリア形成にも重要です。ITエンジニアのキャリアパスも具体的にイメージしにくいものです。自分が目指すITエンジニアを具体的に想像し、努力を続けることができれば、成功の可能性は高まります。

コミュニケーション能力がある

先に挙げた折衝スキルに通じるところもありますが、ITエンジニアの仕事は一人だけで完結することはほとんどなく、顧客（ユーザー）や一緒に仕事をするチームの人たちとコミュニケーションを取りながら進めることになります。スムーズに仕事を進めるためには、コミュニケーション能力が必要になります。

コミュニケーション能力といっても、面と向かって対話するのが苦にならないとか、社交的であるというだけではありません。最近はリモートワークの普及といった影響もあり、メールやテキストメッセージなどでやりとりするケースも増えています。文章でのコミュニケーションなど、自分の得意なコミュニケーション法を活用するのもひとつの方法です。

行動力がある

先にも述べましたが、ITエンジニアとして成長するために学ぶべきことはたくさんあります。中には職場では習得できず、プライベートの時間を使うケースもあるかもしれません。また、職場でも与えられたことをこなすだけでなく、自ら行動し、学んだり経験したりしないと先に進めないことが出てきます。そんなときに決断して行動できるかどうかで将来は変わってきます。仕事とプライベートの切り分けは難しい面もありますが、ケース・バイ・ケースで判断、行動することも必要です。