エグゼクティブ転職トップ > エグゼクティブ成功ガイド > 渡辺宏聡氏インタビュー(VOL.3)アマゾンのエグゼクティブ像
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アマゾン ジャパン株式会社 ACES事業部 統括本部長 渡辺宏聡氏 interview/アマゾンが「地球上でもっともお客さまを大切にする企業である」という責任/売上やコストよりも、お客さまとのお約束を守ることが最優先
アマゾンが日本で最も利用されているインターネットサービスの一つであることは言うまでもない。
eコマース、ビッグデータ、電子書籍などのキーワードで語られることが多いため、“ITの雄” という企業イメージが強いが、アマゾンが競合他社を退けているコア・コンピタンスは、そのロジスティクスだ。
アマゾンのフルフィルメントセンターは受注後の物流を一手に担う、サービスの中枢部と言えるだろう。
そのFCの拠点拡大および業務改善の司令塔を務めてきたのが渡辺宏聡氏だ。
渡辺氏本人や、国内10カ所それぞれのFCを司るFC長の“あるべき姿”を通じて、アマゾンにおけるエグゼクティブ像を聞いた。
(聞き手は、パーソルキャリア エグゼクティブエージェント 事業責任者 木村浩明)

  • VOL.1 アマゾンへのキャリア
  • VOL.2 売上より優先すること
  • VOL.3 アマゾンのエグゼクティブ像

VOL.3 アマゾンのエグゼクティブ像

FCを司るエグゼクティブ像は、自らが変化をリードし、お客さまとチームのために仕事ができる人

渡辺 宏聡氏

― サイトリードはアマゾンの要所であるFCを指揮するポジションで、正にエグゼクティブ層と言えると思いますが、渡辺さんは採用にも携わっていらっしゃいますか?

はい。サイトリードクラスの候補者の方々には必ずお会いして、「メンバーを率いて結果を出せる人材」 かどうかを見ています。こう言うと普通じゃないかと思うかもしれませんが、その通り普通です。物流業界の知見があるに越したことはありませんが、マストではありません。異業界でも、製造のオペレーションをマネジメントされて来た方や、営業や小売業のオペレーションリーダーなど多くの人を巻き込んで、チームで成果を出してきた人がサイトリードに適任だと考えています。

あとは、変化と改善をしつづけるマインドと行動力を持たれているか。先ほど言ったように、昨日成功した方法では到達できないゴールが設定されますので、絶えず今までと違う何かを作り続けなければならないのです。FCを司るサイトリード自身が大きな変化を志向しなければチームは動かない。現場の最前線に立って目標を掲げてチームに語りかける力が期待されています。基本的に出身業界にも年齢にもこだわりませんが、過去のやり方に凝り固まった人には難しいと感じる仕事かもしれません。

― 変化を恐れず自ら飛び込める人、でしょうか?

そうです。サイトリードのポジションに限りませんが、キャリアも実績もあるのに入社後に壁にぶつかってしまう人は、その「自ら」ができていないことが多いですね。あと「変化」をためらう人もそうです。メンバーといっても、アマゾンで1年、2年と働いていれば、一人ひとりが現場を動かし改善を積み重ねてきた現場のプロです。メンバーは数日一緒に働けばどんな上司か見抜きます。自分が動かずに「やれ」と言うだけの人、自分たちを正しく導いてくれない人が信頼を得ることは難しいでしょうね。

反対に、「お客さまのために何を改善すべきか」 「そのために、どこをどう変化させるか」を考え抜き、分からないことがあれば素直にメンバーに聞き、他部門にも働きかけて、スピード感をもって実務に落とし込んでいく、そういう人材がアマゾンのサイトリード、エグゼクティブ層であってほしいですね。

アマゾンのサービスを実現しているのは現場の第一線で働いている現場のメンバーです。彼ら彼女らは会社内部のお客さまであり、そのメンバー達が安全で働きやすい職場を作ることがエグゼクティブの本質的な仕事です。FCオペレーションは現場の安全が第一です。メンバーに怪我をさせるような環境は徹底的に排除しなければなりません。そして朝起きた時に今日もアマゾンで頑張ろう!と思える職場作りです。それらがなければ、商品を購入されるお客さまに対して高いサービスは提供できません。お客さまの声と現場のメンバーの声に耳を傾けて、正しい意思決定をすること、それがアマゾンのエグゼクティブに期待されるリーダーシップだと考えています。


バックナンバー

レバレッジコンサルティング株式会社 代表取締役CEO 本田直之 氏

ビジネス界のカリスマが語る「これからのビジネスパーソンに求められること」

アマゾンジャパン株式会社 ACES事業部 統括本部長 渡辺宏聡 氏

売上やコストよりも、お客さまとのお約束を守ることが最優先

株式会社一休 代表取締役 森正文 氏

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