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SIer(エスアイヤー)とは?SESとの違いから仕事内容、種類までを分かりやすく解説

IT業界での仕事について調べていれば、「SIer(エスアイヤー)」という用語を目にする機会も多いでしょう。

SIerは特定の職種を指す用語ではなく、顧客のITシステムの開発や運用などについて総合的なサポートを提供する企業の総称です。日本におけるITシステム開発のプロジェクトでは、このSIerが重要な役割を果たしています。

この記事では、SIer企業の種類や、仕事内容、SESとの違いなどについて解説します。また、エンジニアとしてSIerで働く上で、そのメリットやどのような人が向いているのかなども取り上げます。

SIerってどんなところだろうと思っている人や、SIerでエンジニアとして働きたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

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SIer(エスアイヤー、システムインテグレーター)とはどういう企業?

SIer(エスアイヤー)は「システムインテグレーター」の略称で、顧客のITシステムの開発や導入、運用について、総合的なサポートの提供を主な事業としている企業を指します。

ITシステムの導入には、要件定義から始まって、使用するハードウェアやソフトウェアの選定と調達、システムの開発、テスト、保守や運用管理など、多くの専門的な知識と技術が必要です。

SIerは、顧客の代わりにこれらの仕事を担当し、要件に合わせ最適なITソリューションを提供します。

SIerとSESの違い

SIerと混同されがちな企業形態に「SES(システム エンジニアリング サービス)」があります。

SESは、顧客との契約に従ってエンジニアの技術力や専門スキルを提供するサービス、およびそのようなサービスの提供を主な事業としている企業を指す用語です。

SIerは、主にクライアントから発注されたシステムを開発し、それを納品物として報酬を受け取ります。それに対してSESは、エンジニアによる開発支援という形で技術力を提供し、その業務への対価として報酬を受け取るという点が大きな違いになります。

SIerとSESでは、契約形態やプロジェクトへの参加の仕方について、次のような違いがあります。

SIerとSESの違いを示した図。SIerは成果物の納品により報酬を得るが、SESはエンジニアの業務遂行(開発支援)の対価として報酬を得る。
SIerとSESの違いを示した図。SIerは成果物の納品により報酬を得るが、SESはエンジニアの業務遂行(開発支援)の対価として報酬を得る。
 契約形態プロジェクトへの参加の仕方
SIerシステムを開発し、その成果物を納品することで報酬を受け取る。請負契約の場合が多い。クライアントと直接契約を結び、システムの開発や運用・保守などを一括で請け負うケースが多い。ほかのSIerの下請けとしてプロジェクトに参加するケースもある。
SESエンジニアの業務遂行(開発支援)の対価として報酬を受け取る。準委任契約の場合が多い。SIerと契約を交わして、SIerが請け負ったプロジェクトにエンジニアの技術力を提供するケースが一般的。

SESに関する詳細は次の記事で詳しく解説しているので、本記事とあわせて参考にしてください。

SESとは?SES企業で働くエンジニアの仕事内容やメリット・デメリットを解説

SIerはなぜ重要か?

日本におけるITシステムの開発プロジェクトでは、なぜSIerが重要視されているのでしょうか。その理由のひとつとして、多くの企業が専任のIT部門を持っていない、もしくは自社のIT部門だけではシステムの開発から導入、運用・保守まで十分に対応できないという事情が挙げられます。

各社が自前で必要なITスキルを備えた人材を雇用して開発チームを組織するのは容易ではありません。そこで、システムの開発から導入、運用・保守までを任せられるSIerの存在が重要になるわけです。

特に日本企業の場合、多くが独自の業務フローを持っており、汎用的なパッケージソフトやサービスでは対応しきれない傾向にあります。そのため、ITシステムの導入では、それぞれの要件に応じたカスタマイズや独自の設計が必要になります。

SIerは、顧客の要件を把握して最適なソリューションを提供する専門家であり、各企業が抱える課題に柔軟に対応できる点が大きな強みです。

大規模なシステム開発の実績があることも、SIerが必要とされる理由です。SIerは、複雑なシステムの設計や構築に必要となる、プロジェクト管理や品質管理、リスク管理などのノウハウを豊富に持ちます。

プロジェクトを無事に完了させるためには、SIerの持つノウハウが不可欠なことも少なくありません。IT技術の進歩に伴って、今後もSIerの役割はますます重要になっていくと考えられます。

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SIerの仕事内容

SIerでは、ITシステムの開発に関わる上流工程(要求分析と要件定義、システム設計などといった開発プロジェクトの前半の工程)から下流工程(システム開発とテスト、導入、運用・保守といった開発プロジェクトの後半の工程)までの業務を網羅的に担当します。

一般的には、次のような業務が含まれています。

  • 要求分析と要件定義
  • システム設計
  • システム開発とテスト
  • 導入
  • 運用・保守

それぞれ個別に見ていきましょう。

要求分析と要件定義

要求分析と要件定義は、SIerが顧客の抱える課題に取り組むための重要な第一歩です。

要求分析では、顧客からのヒアリングなどを通じて現状でどのような課題を抱えているのかを把握し、その解決策としてどのようなシステムが求められているのかを分析・文書化します。

要件定義では、そうして明らかになった要求に対して、システム全体の要件を明確にし、具体的な仕様を作成します。

システム設計

システムの要件が決まったら、その要件を満たせるように詳細な設計を行っていきます。

この工程では、システム全体のアーキテクチャを策定し、内部で使われる各コンポーネント(ソフトウェアやシステムにおける部品)の相互関係やデータの流れ、ユーザインターフェース、データベースなどを決めていきます。

システム設計には、要件定義をもとにしてシステム全体の基本的な構成を決める基本設計と、基本設計をもとに具体的な実装の内容を決める詳細設計があります。

システム開発とテスト

詳細設計に基づいた実際の開発作業もSIerが請け負います。この仕事には、プログラミングだけでなく、システムが稼働するサーバー環境の構築や、ネットワークの設定、データベースの構築なども含まれます。

開発されたシステムの品質を保証するにはテストも重要です。テスト計画を策定して、定められた要件が満たされているか、ミスや不備がないか、パフォーマンスやセキュリティが基準をクリアできているかなどを確認します。

問題が発覚した場合には修正して、顧客に納品できる状態になるまで品質を上げていきます。

導入

開発したシステムを顧客が使用する本番環境に導入し、稼働を開始します。

必要に応じて、既存システムからのデータ移行や、新システムを使用するユーザーに向けたトレーニングなども実施します。ユーザーマニュアルの作成や、運用・保守に向けた手順書の作成なども重要な仕事です。

運用・保守

SIerの仕事は、顧客にシステムを納品したら終わりというものではありません。システムが正常に稼働し続けられるように、問題が発生していないかを常に監視し、バックアップの管理やセキュリティ更新などといった保守作業を行います。

トラブルが発生した場合には、原因を調査し、問題の解決に取り組みます。そのほか、問い合わせ対応などのユーザーサポートもSIerの仕事になります。

SIer企業は大きく4種類に分かれる

SIerの企業は、その成り立ちや事業戦略によって次の4種類に分類できます。

  • メーカー系SIer
  • ユーザー系SIer
  • 外資系SIer
  • 独立系SIer

ここでは、それぞれの特徴と代表的な企業を紹介します。

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メーカー系SIer

メーカー系SIerは、IT関連のハードウェアメーカーやソフトウェアメーカーを親会社として持つSIer企業を指します。

親会社が提供する製品や技術を最大限に活用できるという強みを持ち、自社製品の周辺システムや、製造現場向けのシステム開発を主な業務としています。

親会社が受注したプロジェクトについて、下請けとして開発を担うケースも多く、経営基盤が比較的安定しているという強みもあります。

メーカー系SIerは、親会社の知名度や企業基盤を背景として、大規模システムの設計や開発を着実に遂行できる体制が整っているケースが多いです。

そのため、メーカー系SIerのエンジニアは大規模なプロジェクトに参加する機会が豊富で、幅広い業務の経験を積むことができるというメリットがあります。また、企業内の研修や資格取得のためのサポートが充実しているという特徴もあります。

日本における代表的なメーカー系SIerとしては次のような企業があります。

ユーザー系SIer

ユーザー系SIerは、金融機関や通信事業者、流通会社など、IT業界以外の一般企業を親会社に持つSIer企業を指します。

もともと自社向けのシステム開発を行っていた開発部門が独立して、SIerとして事業展開したというケースが一般的です。そのため、親会社の業務に関する知見が豊富であり、その分野のシステム開発に強みを発揮します。

例えば親会社が金融機関であれば、勘定系システムや証券システム、決済システムといった金融関連のシステム開発を得意としているケースが多いです。

ユーザー系SIerでは親会社から受注したシステムの開発を担う機会が多いので、エンジニアは親会社の業種に関する専門的な知識やノウハウを深められるという特徴があります。

特定の分野に関する深い知識は、IT業界でキャリアを積み上げる上では強力な武器になります。

日本における代表的なユーザー系SIerとしては次のような企業があります。

外資系SIer

海外のIT企業が日本に進出してシステム開発事業を展開している場合、その企業は外資系SIerと呼ばれます。

本国の製品やサービスを日本に導入する役割を担っており、そのためのシステム開発やコンサルティングなどが主な業務となっています。そのため、クラウドコンピューティングのようなグローバル展開されているITサービスの導入に強い企業が多いです。

また、AI(人工知能)のような最先端技術の活用にも積極的な傾向もあります。

外資系SIerのエンジニアには、グローバルなソリューションや開発プロセスに触れ、先進的な技術を習得できるというメリットがあります。また、成果型の評価システムによって、実力次第で高い報酬が得られるという強みもあります。

その一方で、日本とは企業文化や雇用契約に関する考え方などが大きく異なるという点に注意する必要があります。

日本における代表的な外資系SIerとしては次のような企業があります。

独立系SIer

独立系SIerは、親会社を持たず、独立してシステム開発事業を展開している企業を指します。

特定のメーカーに依存することなく、中立的な立場から顧客のニーズに合わせた製品や技術を選択できる点が大きな強みです。

一般的に、独立系SIerはひとつの企業で多様な業界のシステム開発に対応できますが、企業ごとに得意とする分野を持っているケースも少なくありません。

例えば流通系システムに強いSIerや、中小企業向けのシステム開発に強いSIerなど、各企業がそれぞれの強みを活かして差別化を図っています。

独立系SIerで働く場合、多様な業種や分野の開発プロジェクトに関わる機会があるため、幅広い技術や知識を身につけられるというメリットがあります。

また、メーカー系SIerやユーザー系SIerと比べると、システム開発の下流工程を担当する機会が多い傾向にあり、プログラミングをはじめとした開発技術のスキルを高めやすいという特徴もあります。

日本における代表的な独立系SIerとしては次のような企業があります。

SIer企業でエンジニアとして働くメリット

エンジニアにとって、SIer企業で働くメリットは何でしょうか。主なメリットとしては次のようなものを挙げることができます。

  • 多様なプロジェクトに携わり、幅広い技術を身につけられる
  • プロジェクト管理など、技術面以外のスキルも身につけられる
  • 経営が安定した企業が多い

多様なプロジェクトに携わり、幅広い技術を身につけられる

自社システムの開発と違い、SIerでは特定の分野に限定されないさまざまな業界向けのシステム開発を担当することになります。

そのため、ひとつの会社に所属しながら、金融業や製造業、医療、公共事業、流通業など、多様なシステムの開発プロジェクトに携わる機会があります。特に独立系SIerはこの傾向が顕著です。

メーカー系SIer、ユーザー系SIer、外資系SIerも、親会社の業種や分野に一定程度絞られる傾向はありますが、開発対象が自社システムに限定されないため、多様なプロジェクトに携わることができます。

そのためエンジニアは、特定の技術やシステムに限定されずに、さまざまなプログラミング言語やフレームワーク、開発ツール、インフラ技術などの経験を積むことが可能です。

プロジェクトによって、いろいろな規模のシステムアーキテクチャの開発・運用・保守などを経験することもできます。各業界における業務知識も身につけられます。

多様なプロジェクトを経験し、幅広い技術やスキルを身につけることは、エンジニアとしてキャリアアップする上で大きな武器になります。

プロジェクト管理など、技術面以外のスキルも身につけられる

SIerの仕事では、プロジェクト管理や顧客対応、プレゼンテーション、ドキュメント作成など、エンジニアリング以外の業務も経験することになります。これによって技術面以外のビジネススキルを総合的に習得できます。

例えば顧客対応では、顧客の要望を聞いて正確にニーズを理解するコミュニケーションスキルが求められます。開発したシステムを顧客に説明したり、社内で進捗や成果を報告したりする機会も多く、プレゼンテーションスキルやドキュメント作成スキルも重要です。

実務経験を積めば、スケジュール管理やコスト管理といった、プロジェクト管理のスキルが求められるようにもなります。

これらのスキルを身につければ、プロジェクトマネージャーやITコンサルタントといった職種へのキャリアパスも広がることになります。

経営が安定した企業が多い

多くのSIer企業は、大企業グループの一員であることに加えて、公共機関や金融機関からの大型案件の受注も多いため、安定した経営基盤を持っています。そのため、エンジニアとして長期間にわたって安心して働くことができます。

また、大企業ならではの安定した給与体系や、充実した福利厚生、教育制度などにも期待ができます。長期的なキャリアプランを描いてステップアップしていきたいと考えるエンジニアにとっては、このような安定した環境で働くことには大きなメリットがあります。

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SIerのエンジニアの平均年収

ITシステム開発に関する専門知識が要求されるSIerでは、ほかの職種に比べると平均的に高い年収を期待できます。

dodaの「平均年収ランキング(業種別の平均年収/生涯賃金)【2024年版】」では、システムインテグレーターの平均年収は475万円となっています。全職種の平均年収は426万円なので、それを大きく上回る金額です。

年代別では、20代が404万円、30代が533万円、40代が671万円、50代以上が755万円で、経験を積むことで着実に年収が上がっていくことが分かります。

年代平均年収
全体475万円
20代404万円
30代533万円
40代671万円
50代755万円

別のデータとしては、厚生労働省が公開している「賃金構造基本統計調査」の調査結果が参考になります。

SIerの産業分類は「G39 情報サービス業」に含まれます。この調査結果では、2023年度の全年齢での月当たり の「所定内給与額」は約37万円で、年間に直すと444万円(賞与除く)です。

SIerのエンジニアに向いている人の特徴3つ

ここでは、どのようなタイプの人がSIerでエンジニアとして働くのに向いているのかを紹介します。

ただしここで挙げるのはあくまでも一般的な傾向であり、これに当てはまらなくても、適切なトレーニングと実践を経ることで、SIerでキャリアを築くことができます。

  • コミュニケーションスキルが高い人
  • マネジメント志向を持っている人
  • 柔軟性がある人

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

コミュニケーションスキルが高い人

SIer企業のエンジニアは、単なる技術者としての役割にとどまらず、顧客との打ち合わせや要件定義、チーム開発、外部のパートナーとの協力など、さまざまな場面で他者とのコミュニケーションが求められます。

特に、顧客との信頼関係を構築する上では、日々の情報交換を通じて顧客のニーズを正確に理解したり、技術的な専門用語を分かりやすく説明したりするなどの能力が重要です。

また、さまざまなバックグラウンドを持つチームメンバー、パートナー企業のエンジニアと協力してプロジェクトを進めることになるため、意見交換や情報共有、進捗報告などを的確に行うことが求められます。

コミュニケーションスキルが高いエンジニアは、SIerの中での信頼を築き、開発プロジェクトで重要な役割を果たせるようになるでしょう。

マネジメント志向を持っている人

SIerでは大規模なプロジェクトを扱うことも多いため、エンジニアでもプロジェクト管理の業務に関わる機会があります。

特に開発プロジェクトの上流工程に関わることが多い大手SIerでは、エンジニアとして技術のスペシャリストを目指すよりも、マネジメント力を身につけてプロジェクトマネージャーなどへのキャリアアップを視野に入れている人のほうが活躍の場が広がる傾向にあります。

プロジェクト全体の状況を把握し、タスクの割り振りやスケジュール調整、コスト管理やリスク管理などができる人は、プロジェクトを成功に導くために極めて重要な存在です。

そのようなスキルを身につけたいと考える人にとって、SIerはキャリアを築く上で理想的な環境といえるでしょう。

柔軟性がある人

SIerでは、さまざまな業界における顧客の要求に対応することが求められるため、柔軟な考え方と適応力が必要になります。

特に、市場の変化が早い業界では、顧客の要求も常に変化するので、それに柔軟に対応して最適なソリューションを提案しなければなりません。

システム開発では仕様変更や予期せぬトラブルが発生することも多いので、計画どおりに物事が進まない状況でも、冷静に問題を解決できる能力が求められます。

また、IT業界では常に新しい技術やツールが登場するため、その進化にも対応する必要があります。顧客に対して最適なソリューションを提案できるように、常に最新技術に注目し、学習意欲を持ち続ける姿勢が重要です。

未経験でもSIerのエンジニアとして働ける?

未経験からでもSIerのエンジニアとして働くことは可能です。多くのSIerは、新卒者や未経験者向けの研修制度を整備しているため、入社後に必要なスキルを学ぶことができます。

特に大手SIerでは、研修や資格取得支援制度を通じて、ITリテラシーがない状態からでもエンジニアとしての基礎力を身につけられる環境を整えています。

ただし中途採用ではどうしても経験者と比べて不利になるため、独学でベンダー資格を取得するなどの準備が必要になります。また、求められるスキルや知識の習得にも時間がかかるため、計画的なキャリアプランを考えることが重要です。

SIerと比べると、SESのほうが未経験者向けの門戸が広く開かれている傾向になります。最初はSESでシステム開発の経験を積み、その上で経験者としてSIerを目指すというプランも考えられます。

また、ヘルプデスクや社内SEなどでITシステムに関する基礎知識を身につけた上でSIerを目指す道もあります。

SIerで活躍する職種

SIerに転職できた場合、どのような職種に就くことになるのでしょうか。SIerでは、ひとつの企業の中でもプロジェクトのフェーズごとにさまざまな職種のメンバーが活躍しています。

代表的な職種としては次のものがあります。

  • システムエンジニア(SE)
  • プログラマー
  • インフラエンジニア
  • 運用エンジニア
  • プロジェクトマネージャー(PM)

システムエンジニア(SE)

SEは、システム開発の要件定義や設計、開発、テスト、導入、運用・保守までを総合的に担当します。その中でも、SIerでは特に要件定義や設計といった上流工程を担当することが多くなります

顧客に対して要望のヒアリングを行い、ITシステムとして成立できる形に落とし込んで設計を行います。プロジェクトマネージャーの補佐として進捗管理や全体の調整なども担当します。

プログラマー

設計書に基づき、プログラミングを駆使してシステムを開発するのがプログラマーです。作成したプログラムに対して、単体テストや結合テスト、総合テストといった工程から成るテストを実施し、不具合の検出や解析、修正を行うのもプログラマーの仕事です。

プログラマー(PG)とは?仕事内容や年収、資格、将来性など、未経験者向けのポイントを解説

インフラエンジニア

インフラエンジニアは、システムを稼働させるためのサーバーやネットワーク、データベースなどのユーザーが直接目にすることのないインフラ環境の設計や構築、運用を行います。

サーバーの設計や設定、ネットワークの構築、クラウド環境の設定など、システムの安定した稼働を支える役割を担います。

インフラエンジニアとは?仕事内容や年収、未経験からの転職のポイントなどを解説

運用エンジニア

システムが正常に稼働するように、監視や保守、セキュリティ更新、ユーザーサポートなどを行うこともSIerの仕事のうちです。それを担当するのが運用エンジニアになります。

障害発生時のトラブルシューティングでも、運用エンジニアが最初に対応することになるため、落ち着いて対処できる問題解決能力が求められます。

プロジェクトマネージャー(PM)

PMは、システムの開発プロジェクトについて、その計画や実施を管理し、計画どおりにプロジェクトを進行させる役割を担います。

外部向けには顧客やパートナー企業との調整を行い、内部向けには開発チームのリーダーとしてスケジュール管理やコスト管理を行うなど、PMの仕事は多岐にわたります。

プロジェクトの成功に対してすべての責任を負う重要な役割であり、高度なマネジメントスキルと強いリーダーシップが必要です。

プロジェクトマネージャー(PM)とは?仕事内容やスキル、年収についても解説

持っていると役に立つ資格一覧

SIerで働くのに必須の資格というものはありませんが、ITシステムに関する体系的な知識を効率的に身につけるためには、資格試験や検定の合格を目指して学習するのが効果的です。

エンジニアとして必要な基礎的な知識を身につけるのに最もおすすめなのが、情報処理推進機構(IPA)が実施している情報処理技術者試験です。

情報処理技術者試験にはさまざまな試験区分がありますが、ここではITシステム開発の基礎を学ぶのに適した次の3つの試験を紹介します。

  • ITパスポート試験
  • 基本情報技術者試験
  • 応用情報技術者試験

ITパスポート試験

ITパスポート試験は、エンジニアに限らない事務職や営業職といった一般のIT利用者に向けた試験です。ITパスポートを取得することで、ITシステムを利用する上で必要となる基本的な知識を身につけていることが証明できます。

システム開発のような専門的な内容は扱いませんが、もしIT関連の仕事の経験がまったくないのであれば、まずはITパスポートの取得を目指すことをおすすめします。上位資格である基本情報技術者試験への足がかりにもなります。

【ITパスポート試験】情報処理推進機構

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は、ITを活用したサービスや製品、ソフトウェアを開発するエンジニア向けの試験になります。

試験範囲には情報技術の基礎知識や用語、プログラミングの基本、ネットワークの基本などが含まれます。難度はそれほど高くありませんが、非常に幅広い分野の知識が求められるのが特徴です。

基本情報技術者試験|試験情報|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

応用情報技術者試験

応用情報技術者試験は、基本情報技術者試験の上位試験に位置づけられており、より実践的な情報技術の応用能力やシステムの設計、開発、運用などに関する知識が求められます。

また、プロジェクトマネジメントやシステム監査、経営戦略など、技術以外の分野の問題も出題されます。難度は高めで、実務経験があったとしても、合格を目指すにはしっかりとした試験対策が必要です。

応用情報技術者試験|試験情報|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

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SIerに将来性はある?

「SIerはなぜ重要か?」でも説明したように、日本におけるITシステムの開発プロジェクトではSIerが非常に重要な役割を果たしています。特に、大規模なシステムや、複雑なシステムの開発を円滑に進めるためには、SIerは不可欠な存在です。

IT技術が進歩し、世の中の仕組みが複雑化している現代において、SIerの役割はますます重要になっていくと考えられます。

エンジニアにとって、SIerは幅広く専門的なスキルを磨くチャンスが得られる職場です。また、プロジェクト管理のスキルを身につけてPMやITコンサルタントとしてのキャリアを積むこともできます。

新しい技術を積極的に学ぶ意欲があるエンジニアにとっては、安定と成長の両方を期待できる環境といえるでしょう。

それにもかかわらず、インターネット上では、エンジニアとしてSIerで働くことに対するネガティブな意見も見られます。

例えば、SIerの仕事は納期が厳しく、残業や休日出勤が発生しやすいという問題を指摘する声は少なくありません。確かに納期間近に忙しくなる傾向はありますが、各社が働き方改革などに取り組んだ結果、近年ではSIerの労働環境は大幅に改善されています。

特定の案件にしか関わることができず、新しい技術を使ったり、異なる専門領域に挑戦したりする機会が少ないという声もあります。その背景として、小規模なSIerでは請け負っている案件の数が少なく、業種も偏りがちになっているという問題があります。

幅広い技術領域にチャレンジしたい場合には、企業の規模や開発実績などをよく確認して転職活動をするのが重要です。

多くの場合、SIerに対するこれらのネガティブなイメージは、企業選びの基準を正しく持つことで回避することが可能です。もし不安がある場合には、転職エージェントにも相談してみましょう。

まとめ

この記事では、SIerの仕事内容や、企業の種類、エンジニアとしてSIerで働くメリット、どのような人がSIerに向いているのかなどについて解説しました。

企業におけるITシステムの導入が進む中で、SIerの存在感はますます大きくなっています。エンジニアにとっても、SIerは成長の機会をつかむ重要な選択肢のひとつだといえます。

もしSIerの仕事に興味がある場合には、ぜひdodaエージェントサービスに相談してみてください。キャリアアドバイザーが、市場動向の調査や、具体的な求人探し、面接対策、キャリアプランの形成などについてお手伝いをいたします。

この記事の監修者

技術評論社 デジタルコンテンツ編集チーム

理工書やコンピュータ関連書籍を中心に刊行している技術評論社のデジタルコンテンツ編集チームでは、同社のWebメディア「gihyo.jp」をはじめ、クライアント企業のコンテンツ制作などを幅広く手掛ける。

樋口 和弥

dodaキャリアアドバイザー・樋口 和弥(ひぐち・かずや)

新卒で総合型人材エージェント企業に入社し、求人広告営業として企業の採用支援を担当。その後、IT業界専門のキャリアアドバイザーに従事。2023年にパーソルキャリア株式会社へ入社後は、インフラエンジニア専任のキャリアアドバイザー業務に従事。キャリアカウンセリングや面接対策を通じて転職活動をサポートしています。

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