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- アクセンチュアは、経営コンサルティング、テクノロジー・サービス、アウトソーシング・サービスを提供する世界最大級のグローバル企業。現在世界54カ所に拠点を持ち、120カ国以上にサービスを提供している。日本法人は1995年設立だが、日本での業務開始は1962年からで、50周年を迎えた。従業員数は日本法人約4,800人、グローバル全体では約257,000人。
武井氏は2012年4月に入社。新卒で大手自動車メーカーに13年勤めた後、ハードウェアメーカー、製造・小売り、金融業界を経験、いずれも人事領域のエキスパートとしてキャリアを積んできた。現在は人事部責任者として、課題解決に向け改革の旗手を務めている。
意外に思われるでしょうが、アクセンチュアの課題はグローバル化です。といっても、一般的にイメージされるグローバル化とは少し事情が異なります。当社はすでに、世界120カ国以上のお客さまにサービスを提供するグローバル企業です。グローバル企業における日本拠点として、いかにさらなるグローバル化を進めていくかが課題なのです。課題の背景には、国境の垣根を越えた経済活動が加速する中、私たちのお客さまである各企業が、次々に海外市場に進出・展開していることがあります。そうした中で、私たちはどのように存在価値を打ち出していくかが、これからの課題なのです。
「日本企業の海外進出の支援」というビジネスの枠組みが複雑化している事実も見逃せません。これまで海外進出の支援といえば、日本の業務プロセスを海外拠点に展開するためのサポート、具体的には日本で行っている業務オペレーションをそのまま海外の拠点に横展開するものでした。しかし今は違います。日本の業務をそのまま展開して海外で通用する企業はごく一部です。業務内容をグローバルで標準化しつつローカライズしなければ真のグローバル化とは言えず、競争に打ち勝つことはできません。また、日本企業が、新規参入や立て直しを検討している海外市場の状況を日本から把握し、正確な情報に基づいて事業戦略を打ち出すには、グローバル・ネットワークが必要です。アクセンチュアは、より正確な現地の事情や状況をお客さまに提供し、お客さまとともに海外事業展開を推進していきたいと考えています。私たちの提供しているサービスは多岐に渡り、これまでのようにオフショア化(海外への業務委託)のサポートだけには留まりません。また、グローバル化の道を探ることは、業務内容を見直すだけでなく、経営陣も含めた全社員の意識改革も必要なのです。
アクセンチュアには、全体を一元的に管理するヘッドクォーター(マネジメント機能を1カ所に集中した本社機能)を持つという概念がありません。つまり、本社がありません。世界50数カ国にいる社員が国境を越えて各プロジェクトに参画し、多様性を尊重し、それぞれの専門性、知見を活かしながらチームプレイでプロジェクトを推進していきます。日本発のグローバルプロジェクトもあれば、海外を本拠地とするプロジェクトに日本から参加することもあります。海外に業務の一部をアウトソーシングするサービスもあれば、ジャパンデスクといって海外進出する日本企業を現地でダイレクトに支援するサービスも拡充しつつあります。加速するグローバル化の中で、コンサルティングサービスのニーズもますます多様化してきています。
この課題を解決に導くのは、「人材」以外にはありません。そのために、アクセンチュアではグローバル人材の採用に相当の力を入れています。例えば、グローバルプロジェクトや海外で活躍した経験のある方、各分野の経験・スキルとある程度の英語力を持ち合わせた方、また、各領域においてグローバル水準をカバーする、あるいはそれを超える知見・経験をお持ちの方などを積極的に募集しています。また、既存社員のグローバルタレント育成にも力を注いでいます。
働く場としてのアクセンチュアの強みと面白さに少し触れておきます。アクセンチュアの強みは、世界50数カ国に及ぶ強力なネットワークによって支えられた、真のグローバルネットワーキング企業だということです。つまり、グローバルレベルで各ビジネス領域の方法論やベストプラクティスを共有し、お客さまに提供するサービスの価値を向上させ、サービスのスピードを加速させています。また、世界中で情報を共有するシステムが整っているだけでなく、誰かが質問したら国境を越えて誰かが応え共有するといったマインドも組織文化の中に根付いています。
また、アクセンチュアのもう一つの面白さとして、社員の成長を後押しする、ユニークなカルチャーがあります。その象徴として社内でよく耳にするのが「Super Local, Super Global」です。グローバルな視野・ネットワークを最大活用し、ローカルに貢献する。さらには日本発のアセットを海外の仲間に提供するといった考え方です。また「多様性を力に変える」として、異なる文化的バックグラウンド、特性、専門性を受容・尊重して、チームとしての価値を最大化させようという考え方もあります。こうした働き方を通じて、社員がグローバル人材へと育っていくのです。
最後になりますが、グローバル化に限らず多様な変化の中で成長できる人材を採用・育成するには、受け皿となる組織風土が重要です。アクセンチュアには非常にユニークな風土があります。それは、「考えながら走れ!」、「出る杭を伸ばせ!」、「Talk Straight! (正しい判断のためには上司との衝突も辞さない)」といった、成長を促す風土です。一方、お客さまからは、経営コンサルティング、テクノロジー、アウトソーシングの幅広いサービス分野に加え、「既成概念にとらわれない」変化を求められます。そんな期待を受けるのも、アクセンチュアの組織風土ならではといったところではないでしょうか。伸びている会社は課題も多面的です。課題があるということは、そこに私たちがサポートできる領域も広がり続けているということです。ビジネスの伸びしろはまだまだ大きいと信じて、これからも課題に取り組んでいきます。
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