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在宅プログラマーになるには?仕事内容や必要スキル、未経験から目指す方法

新型コロナウイルスの感染拡大にともない、テレワークやリモートワーク(以下、まとめて「リモートワーク」と記載します)のニーズが急速に高まった結果、在宅プログラマーの需要も大幅に増加しました。感染がある程度落ち着き、平常に戻りつつある今でも、リモートワークを推奨するIT企業は少なくありません。

この記事では、これから在宅プログラマーを目指す人に向けて、在宅プログラマーの仕事内容や就き方、そしてどのようなスキルや心構えが必要となるのかを解説します。

また、プログラマーについて詳しく知りたい方は、以下の記事で詳しく解説していますので、チェックしてみてください。

プログラマー(PG)とは?仕事内容や年収、資格、将来性など、未経験者向けのポイントを解説

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在宅プログラマーとは

在宅プログラマーとは、自宅やコワーキングスペースなど、会社のオフィス以外の場所を拠点として仕事を行うプログラマーのことを指します。

在宅プログラマーの魅力

在宅プログラマーの主な魅力としては、以下のような点が挙げられます。

  • 場所や時間に縛られず、自分のペースで仕事ができる。
  • 通勤のストレスがなく、時間や交通費も節約できる。
  • デスクやネットワークなどの作業環境を自分でコントロールできる。
  • 周囲の雑音や会話を避けて作業に集中できる。

もちろん、よい点ばかりでなくデメリットもあります。例えば、他人との交流が少なくなるため孤立感が増すことや、家庭環境によっては仕事に集中しにくい可能性があること、自分自身で責任を持ってスケジュールや進捗の管理を行う必要があることなどが挙げられます。

在宅プログラマーの仕事内容

プログラマーのおもな仕事は、ソフトウェアやアプリケーションがどのように動作するのかを見定めて、目的を実現するためのプログラムを作成すること、といえます。

この基本的な仕事の内容は、勤務先に出社するか否かにかかわらずほとんど変わりません。昨今ではプログラマーが作った成果物は、社内サーバーやデータセンターで管理する方式が一般的なため、会議や進捗確認を行う必要はありますが、リモートワークでもオフィスワークでもやるべき仕事に大きな違いはないと考えてよいでしょう。

ただし担当する案件の種類という面から考えた場合、リモートワークを業務に取り入れやすいのはWebアプリケーション系の案件が多く、逆に業務アプリケーション系の案件では少ないという傾向を意識しておく必要があります。

後者はセキュリティ要件などが厳しく、指定された場所以外での業務が許可されないケースが多いからです。(※Webアプリケーション系と業務アプリケーション系の具体的な仕事内容は、後述の「①リモートワーク向きのプログラミング言語の知識と実装能力」で紹介します)

特に、個人情報や機密情報を扱うような案件では、リモートワークが許可されないか、あるいは極めて厳しい制限の下で実施されています。

なお、ここではソフトウェアやアプリケーション開発を担う職種としてプログラマーの仕事内容を説明していますが、開発に携わるITエンジニアをより細分化した職種と仕事内容で区別することもあります。職種名や定義などは企業や求人によってもさまざまですが、より詳しく知りたい方は以下の記事もご参照ください。

ITエンジニアとは?種類や仕事内容、スキル、キャリア検討のポイントについても解説

在宅プログラマーになる方法

在宅プログラマーになる方法としては、大きく分けて以下の3つがあります。

  • リモートワークが可能な企業に就職して、会社員として在宅プログラマーになる
  • フリーランスとして個人で準委任契約や請負契約で案件を受注する
  • クラウドソーシングサイトで案件を探す

各方法について、詳しく説明します。

リモートワークが可能な企業に就職して、会社員として在宅プログラマーになる

例えばdodaの求人検索ページでは「在宅勤務」「リモートワーク」「フルリモート」「テレワーク」などといったキーワードを条件に指定して検索結果を絞り込むことで、リモートワークが可能な求人を探すことができます。ただし、各会社がどのような形でのリモートワークを実施しているのかは、会社ごとに事情が大きく異なります。求人情報に実際にリモートワークを行っているエンジニアの割合などを掲載している会社もあるので、それらも参考にするとよいでしょう。

フリーランスとして個人で準委任契約や請負契約で案件を受注する

フリーランスのプログラマーとして働く場合、会社員に比べれば、より積極的にリモートワーク可能なプロジェクトを選択することができるでしょう。ただし、後述するように在宅プログラマーにはトラブルが発生した際にも自分の力で解決する力が求められます。したがって、プログラマーとしての経験が浅いうちは、フリーランスやリモートワークにあまりこだわり過ぎないことをおすすめします。

クラウドソーシングサイトで案件を探す

フリーランスでの仕事の探し方のひとつとして、クラウドワークスランサーズといったクラウドソーシングサイトを利用する方法もあります。

クラウドソーシングで募集されている仕事の多くは単発の請負契約であり、働く場所や時間を指定されないことがほとんどなので、リモートワークしやすい選択肢といえます。ただし、クラウドソーシングで仕事を探す場合は、作業の量や難易度を正しく見積もる力が必要になるという点にも注意しましょう。

上記の3つのうち、この記事では特に会社員としてリモートワークをするケースについて取り上げます。リモートワークができる会社は、どのようなスキルを持つ人を求めているのでしょうか。

在宅プログラマーに必要なスキル

一般的に、在宅プログラマーとして働くためには次のようなスキルが求められます。

  • ①リモートワーク向きのプログラミング言語の知識と実装能力
  • ②開発環境構築能力やトラブルシューティングスキル
  • ③遠隔でのコミュニケーションスキル
  • ④自己管理能力

①~④それぞれについて、具体的なツールやサービスも挙げながら、身につけるべき知識や能力の必要性を解説していきます。

①リモートワーク向きのプログラミング言語の知識と実装能力

リモートワークの案件や求人が多いプログラミング言語としては、PHPやPython、Ruby、JavaScriptなどが挙げられます。

前述したように、リモートワークが取り入れられているのはWebアプリケーション系の案件が多いため、必然的にWeb系でよく使用されるプログラミング言語のスキルが求められます。

PHPやPython、Rubyなどの軽量プログラミング言語はWeb系の開発で人気があり、JavaScriptはフロントエンドの開発で幅広く利用されています。

業務アプリケーション系の案件では、Javaのスキルが要求されるケースが多いでしょう。業務系の案件は、Web系に比べるとリモートワークが取り入れられている割合は少なめではありますが、案件の数や求人数そのものが多いため、案件によっては、在宅プログラマーとして働けるチャンスもあるでしょう。

②開発環境構築能力やトラブルシューティングスキル

リモートワークでは、開発に使用する環境の構築は自分で行わなければならないことがほとんどで、業務中に発生するトラブルも基本的には自力で解決しないといけない、という覚悟を持ちましょう。

開発環境構築の作業には、さまざまな要素が含まれます。例として、次のようなことがあります。

  • 開発に使用するツールやライブラリなどの準備
  • 開発したアプリケーションを動作させる環境やテスト環境のセットアップ
  • 会社にあるシステムや外部のサーバーへ安全にアクセスするためのネットワーク環境の設定

そのため、作業に慣れていないと、少し戸惑うかもしれません。

また、リモートワークを実施している企業では、プログラマーが開発した成果物は共有サーバーやバージョン管理システムなどによってリモートで管理されているケースがほとんどです。

成果物の管理について、最近では「GitHub」や「GitLab」のような外部のサービスを利用する会社も増えています。これらのツールを使いこなすことも、在宅プログラマーに必要な能力のひとつといえるでしょう。

そして、万が一使用しているPCやツールで何らかのトラブルが発生した場合に、それを自力で解決する力も求められます。オフィスで働いている場合と違い、すぐにほかの人に助けを求めることができないからです。したがって、プログラミング以外にもITシステムに関する基本的なトラブルシューティング能力も身につけておく必要があります。

③遠隔でのコミュニケーションスキル

リモートワークでは、オフィスワークに比べてチームのメンバーや上司とのコミュニケーションが取りづらいという問題があります。そのため、在宅プログラマーが所属する会社の多くは、スタッフ間のコミュニケーションが活発になるようにさまざまな工夫を行っています。その手段として広く利用されているのが、「Slack」や「Microsoft Teams」などのチャットツールです。

コミュニケーションロスを回避する手段として、頻繁にオンラインミーティングの機会を設けるようにしている会社もあります。もっと踏み込んで、業務時間内は常にウェブカメラとマイクをオンにして、オフィスにいるときと同様にお互いの姿を確認し、いつでも話しかけられるようにしているというケースもあります。

在宅プログラマーには、これらのオンラインのコミュニケーションツールを使いこなす能力が求められます。単にツールを導入すればよいというわけではなく、シーンによってどの連絡方法が効果的なのかを考えて適切に使い分けることが重要です。

④自己管理能力

在宅プログラマーにとっては自己管理能力も非常に重要です。リモートワークを実施している会社では、「裁量労働制」や「みなし労働時間制」を導入しているケースが少なくありません。その場合、プログラマーは自分の都合に合わせてある程度自由に働く時間を決めることができる半面、スケジュール管理、タスク管理、優先順位の設定などといった作業の進め方の管理は、すべて自分自身で責任を持ってやる必要があります。

このように、自己管理能力を向上させることで、作業の生産性を高め、優れた成果を上げられるようになります。

みなし労働時間制とは?メリットとデメリットを教えてください

裁量労働制とは?メリットとデメリットを教えてください

在宅プログラマーの仕事を探す際の注意点

冒頭でも触れたように、近年はリモートワークに対するニーズが高まっており、求人票に「フルリモート歓迎」のように記載されているケースも増えています。したがって、以前に比べれば在宅プログラマーとしての仕事は探しやすくなっているといえるでしょう。

ただし、フルリモート歓迎としている会社でも、実際には部署やチーム、担当する案件によってリモートワークを選択できるかどうかが異なる場合もあります。未経験者に対してのみ、研修を兼ねて一定期間の出社を義務付けていることも少なくありません。

逆に、リモートワークを取り入れていたとしても、その旨を求人票に記載していない会社もあります。これには、リモートワークの実施状況が部署やチームによって異なったり、リモートワークを希望する人からの応募が集中するのを避けたい意図があったりと、さまざまな事情が考えられます。

いずれにしても注意しなければならないのは、リモートワークに関する条件は求人票に書かれている内容がすべてではないケースが多いということです。より正確な情報を知りたいのであれば、キャリアアドバイザーに相談したり、面接の際によく条件を確認したりするのがよいでしょう。

未経験から在宅プログラマーを目指す方法

続いて、未経験者が在宅プログラマーを目指す上でどのようなことを心掛ければよいのかを解説します。

  • 専門性の高い職種で、自ら学ぶ姿勢が必須であることを理解する
  • 事前にプログラミングを学び、アウトプットする
  • 最初からリモートワークにこだわり過ぎない

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

専門性の高い職種で、自ら学ぶ姿勢が必須であることを理解する

勤務形態にかかわらず、プログラマーには専門性が高い職種のため、高度な知識やスキルが求められます。例えば、複雑なアルゴリズムを理解して実装する能力だけでなく、アーキテクチャの設計やデータ解析、セキュリティ対策などに関する幅広い知識が要求されることもあります。さらに、IT技術の進化はほかの分野に比べて極めて速いため、常に新しい技術に対して興味を持ち、自分の技術やスキルを磨き続けることが必要です。

在宅プログラマーの場合、そのような学習形態をサポートしてくれる環境が必ずしも十分であるとはいえません。スキルアップを目指して自己研鑽を続けられる人でなければ、在宅プログラマーとして結果を残すのは難しいかもしれません。

事前にプログラミングを学び、アウトプットする

実際に案件に携わる前に、在宅プログラマーという働き方が自分に向いているかどうか確認することが大切です。方法としては、実際に何らかのアプリケーションを作ってインターネットで公開してみることが有効です。

最近では、GitHubのようなソースコード共有サービスを利用すれば、自分の作った成果物を手軽に世界に向けて公開できます。プログラムを書いて成果物として完成させるという一連の作業を経験することは、一人でも問題なく開発作業が進められるかどうかを確認することにつながります。

そうして作った成果物は転職活動にも活用することができるので一石二鳥といえるでしょう。

最初からリモートワークにこだわり過ぎない

将来的に在宅プログラマーを目指すとしても、未経験の状態で最初からフルリモートにこだわり過ぎるのはあまりよい戦略とはいえません。

経験の有無にかかわらず、新しいチームに参加して開発の仕事を始める際には、ほかのメンバーと密にコミュニケーションを取ってチームの雰囲気をつかむことが重要です。そのために、一定期間お互いに直接顔を合わせて仕事をしたほうがうまくいくケースが多いです。

特に未経験者は、開発の進め方やコミュニケーションの取り方などが分からない段階でフルリモートになってしまうと、孤立感を感じてしまい、思うように成果が上げられないという結果になりかねません。

実際の転職市場を見ても、未経験者を対象としたフルリモートの求人は限られており、選考基準も高めに設定されているという現実があります。そのため、最初のうちはリモートワークにこだわらず経験を積むことを重視し、慣れたら徐々にリモートワークにシフトしていけるような計画を立てるのがよいでしょう。

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キャリアに悩むようであれば相談を

場所や時間に縛られずに仕事をしたい人や、ワーク・ライフ・バランスを大切にしたい人にとっては、在宅プログラマーという働き方は魅力的に映るかもしれません。

しかし、働き方の自由度が高いということは、その分だけ自身で負うべき責任が大きいということでもあります。

在宅プログラマーを目指すにあたり、その特性や働き方などについて把握した上で、ある程度長期的なプランを持ってキャリアを構築していくことが望ましいといえます。

もしキャリアプランの形成について悩みや疑問点があるのであれば、プロのキャリアアドバイザーにも相談してみましょう。

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この記事の監修者

dodaキャリアアドバイザー・飯塚 正隆(いいづか・まさたか)

基本情報技術者試験

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前職では、システムエンジニアとして要件定義からテストまでの一連の開発工程を経験。その後、エンジニアの方への転職支援を行いたいという思いから、パーソルキャリア株式会社に入社。アプリエンジニア、インフラエンジニア、社内SE、ITコンサルタントの方を中心に、年間300人以上の転職支援を行う。前職のシステムエンジニア経験を活かした、スキル把握力と業界理解力をもとに、エンジニアの方の転職サポートに強みを持つ。

技術評論社 デジタルコンテンツ編集チーム

理工書やコンピュータ関連書籍を中心に刊行している技術評論社のデジタルコンテンツ編集チームでは、同社のWebメディア「gihyo.jp」をはじめ、クライアント企業のコンテンツ制作などを幅広く手掛ける。

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