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コラム・事例・インタビュー

連載【弁護士監修】知らなきゃ損する!転職と仕事の法律のQ&A

みなし労働時間制とは?メリットとデメリットとは?

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Q みなし労働時間制とは?みなし労働時間制の会社で働くときのメリットとデメリットとは?

営業職希望で転職活動をしています。勤務時間の欄に「みなし労働時間制」とありました。みなし労働時間制って何ですか?どんなメリットとデメリットがありますか?転職活動の選考のときに確認しておいたほうがよいことを教えてください。(30歳/女性)

A みなし労働時間制とは、実労働時間の把握が難しい業務に適用される労働時間制度のことです。

ご相談のケースにあるみなし労働時間制とは、「事業場外労働によるみなし労働時間制」を意味します。

外回りの営業職や在宅勤務などのように、会社(事業場)の外で業務を行う場合、実際の労働時間を会社が把握するのが難しいケースがあります。そのような業務に対して、実際に働いた時間とは関係なく、所定労働時間や当該業務を行うために通常要する時間を働いたものとみなして賃金が支払われる制度です。

例えば、ある1日の実際の外回りに6時間しかかからなかったとしても、所定労働時間の8時間働いたものとみなして8時間分の賃金が支払われますので、そのような場合はメリットと捉えられるでしょう。逆に、普段は所定労働時間の8時間以内で終えられる仕事であるにもかかわらず、ある1日は10時間かかってしまったとしても、労働時間は8時間とみなされるので、2時間分の残業代は支払われません。そのような場合はデメリットと考えられます。

転職活動の際には面接などで、所定労働時間でみなされるのか、みなし労働時間はそれよりも多いのか、課される業務量がどの程度かを確認しておいたほうがよいでしょう。

※みなし労働時間制、事業場外労働のみなし労働時間制と裁量労働制の違い

総称法律上の名称対象になる業務
みなし労働時間制1.事業場外労働のみなし労働時間制会社(事業場)の外で行う業務
2.裁量労働制専門業務型裁量労働制厚生労働省令等で定める、19の業務
企画業務型裁量労働制労働基準法で定める、企画、立案、調査および分析の業務
イラスト

詳しく知りたい

みなし労働時間は8時間とは限らない

事業場外での業務を遂行するために、所定労働時間を超えて働くのが通常である場合は、その「通常必要とされる時間」を「みなし労働時間」として設定しなければならないことになっています。

例えば、その業務を遂行するために、「通常10時間かかる」と考えられる場合は、所定労働時間の8時間でみなすのではなく、10時間働いたとみなさなくてはならないということが、労働基準法で定められているのです。

また、そのようにみなし労働時間が法定労働時間を超える場合は、超える分については時間外労働となるため、時間外の割増賃金(残業代)が支払われることになります。

ここで扱った法律

みなし労働時間制については、労働基準法の第38条の2に定められています。この制度を適用できる要件として、「労働者が労働時間の全部又は一部について事業場外で業務に従事したこと」「労働時間を算定し難いこと」の2つが規定されています。

しかし、例えば、電話やメールなどで随時上司と連絡を取り指示を受けている場合や、日々の業務日報を提出しなければならない場合、外回りを終えるときに会社に連絡をいれるよう指示している場合などには「労働時間を算定し難い」と認められない可能性が高く、実際のところ、「労働時間を算定し難い」という状態が認められるケースは少ないというのが現実です。

弁護士:藥師寺正典(やくしじ・まさのり)

中央大学大学院法務研究科修了。弁護士登録後、石嵜・山中総合法律事務所にて執務を開始し、現在弁護士法人第一法律事務所(東京事務所)所属。使用者側の人事労務管理のほか、民事・商事について、多岐の分野に対応。主著に『労働行政対応の法律実務』(中央経済社 共著)、『「働き方改革実行計画」を読む』(月刊人事労務実務のQ&A 2017年7月号 日本労務研究会 共著)など。

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