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コラム・事例・インタビュー

連載【弁護士監修】知らなきゃ損する!転職と仕事の法律のQ&A

「副業」はどのような場合に問題になるのでしょうか?

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Q 「副業」はどのような場合に問題になるの?

友人から副業を紹介されました。会社の仕事にも慣れて、時間に余裕があるので、副業をしたいと考えています。どのような場合に問題になりますか?(30歳/女性)

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A 副業に関するルールは、就業規則に記載されており、会社ごとにさまざまです。副業による給与以外の所得(利益)が年間20万円を超えると確定申告の必要があるので、会社に発覚する可能性があります。

前提として、社員が就業時間以外のプライベートの時間に何をするかについて、会社が拘束することはできません。法律上も、副業をすることそのものには何の問題もありません。

ただ会社としては、社員が副業をすることによって業務に支障が生じるようなことがあると困ってしまいます。そのような会社の言い分にも一理あるということで、労働契約上の服務規律の一つとして副業禁止の規定を設けることが認められています。

そのため、副業が問題かどうかは、勤め先の会社が副業に関してルールを設けているかどうかがポイントになります。まずは就業規則で確認しましょう。

副業を禁止している会社もあれば、一定の条件を満たした副業ならOKとする会社、許可制をとっている会社などさまざまです。また、副業に関するルールを設けていない会社もあります。副業を禁止している場合でも、「ほかの会社に雇用されてはならない」とするケースもあれば、「自営も認めない」とするケースもあります。

なお、会社が就業規則で副業を認めていない場合、副業が発覚することにより就業規則違反とされる可能性も生じるので、就業規則で確認しましょう。

イラスト

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副業はOKでも、服務規律に違反しないか要注意

会社として副業についてのルールを設けていない、あるいは許可制または条件付きで副業が一部認められている場合でも、注意しなければならないことがあります。

それは、労働契約を結んだことで負っている「競業避止義務」「秘密保持義務」に違反しないということです。

勤め先の会社と同業、つまり競合に当たる会社の仕事をすると競業避止義務違反に問われる可能性があります。また勤め先で得た営業秘密を利用して副業をした場合、秘密保持義務に違反したと判断される可能性があります。そのような場合は、労働契約上の服務規律に違反したとして、懲戒の対象となるケースもあるので注意が必要です。

また、許可制の場合は、社員が「このような内容の副業をします」と会社に申請して許可を受けることになります。内容によってはその副業が許可されない場合もありますので、そのときは会社の判断に従うべきでしょう。

本業に支障がなければ副業とみなされないケースも

例えば、ある週末に一度だけ、フリーマーケットで不要なものを売っていくらかもうけが出たからといって、通常は「副業」とは見なされないでしょう。

仮に会社が就業規則により副業を禁止していたとしても、副業の程度や態様が、「職場環境・秩序に影響を及ぼさない」かつ「会社の業務に支障を及ぼさない」ものであれば、就業規則に違反したことにはならないというのが、過去の裁判例の考え方となっています。やろうとしていることが会社のルールに反していないかどうか心配な場合は、会社に確認したほうが無難です。

ここで扱った法律

労働基準法の第38条第1項では、「労働時間は、事業場を異にする場合においても、労働時間に関する規定の適用については通算する。」と定められています。

つまり副業をする場合、本業と副業の労働時間は「通算」して計算されるわけです。法定の労働時間は1日8時間・週40時間ですが、もし昼間に本業で8時間働いて、夜に副業で3時間働いたら、3時間分は時間外労働となり、時間外手当の支払い義務が発生します。
また、複数社と雇用関係を結んだ場合、社会保険の負担をどうするかなど、一つ一つ取り決める必要があります。

いわゆる「働き方改革」のもと、副業・兼業の普及を図るという国の方向性が示され、副業・兼業に関するルールを整理するものとして、平成30年1月には「副業・兼業の促進に関するガイドライン」が策定・公表されました。また、ガイドラインは令和2年9月と令和4年7月にそれぞれ改定され、上記の労働時間管理に関する考え方の整理をはじめ、副業・兼業の場合における労働時間管理および健康管理についてルールが明確化されました。さらに、副業・兼業に関する情報の公表に関する事項が追記されました。

弁護士:藥師寺正典(やくしじ・まさのり)

弁護士法人第一法律事務所 パートナー(社員弁護士)。経営法曹会議会員。企業の顧問業務をはじめ、労働審判・労働訴訟などの係争案件や、ユニオンなどとの団体交渉対応、労災対応、M&Aにおける労務デューデリジェンス対応など、経営者側での労働法務案件を数多く手掛ける。

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