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コラム・事例・インタビュー

連載【弁護士監修】知らなきゃ損する!転職と仕事の法律のQ&A

試用期間とは?解雇(クビ)になるのはどんなときですか?

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Q 試用期間とは?解雇(クビ)になるのはどんなときですか?

今回が初めての転職です。入社する会社から、試用期間が3カ月あると聞きました。試用期間にはどのような意味がありますか?また、本採用にならず、解雇されるケースを教えてください。(32歳/女性)

A 試用期間は、適格性があるかを見定めるための期間で、会社が一方的に解雇できる期間ではありません。

入社後の一定期間を「試用期間」とする場合があります。その意味・目的としては、本採用する前に、会社の一員として協調性をもって働いてもらえるのか、適格性があるかを会社が見定めることです。そして、問題なければそのまま本採用となり、正社員としての契約に移行します。

「試用期間」について、「試用期間を設けなければならない」とか、「試用期間は○ヶ月でなければならない」といった法的な規制はありません。期間は3カ月が最も多く、1~6カ月の範囲に収まるのが一般的です。また、試用期間の延長は、就業規則に延長の要件や期間などが明記されている場合や、個別的に同意した場合でなければ認められません。

「試用」という語感から、会社の期待に沿う仕事ができなければ、すぐにクビになってしまうのではないか、と心配する人もいますが、試用期間中といえども労働契約は成立しています。期間の途中または満了時に労働契約を解消することは「解雇」に当たるため、「客観的に合理的な理由」があり、妥当といえるものでなければ解雇は認められにくいです。

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解雇になるのはどんなとき?

「この場合は解雇になる、ならない」という明確な線引きはできませんが、試用期間満了での解雇に対する制限は、本採用後の社員の解雇に対する制限よりは緩やかなものだといわれています。

試用期間の目的である、協調性や業務への適格性を評価した結果、一定の基準に満たないと判断される場合は、本採用を拒否され、解雇になる可能性はあるでしょう。

解雇になりやすいケースとしては、例えば、遅刻・欠席が多いといった勤怠不良や、面接のときには業務経験があると言ったものの、ウソをついていて任された仕事を全くこなせないといった経歴詐称などが考えられます。また、会社が繰り返し注意指導したにもかかわらず、問題点が一向に改善されないという事情がある場合も、解雇となる可能性が高いでしょう。

なお、総合職のような形で採用された場合は、業務の能力が基準に満たないという理由だけでは解雇は認められにくく、会社には配属を変えて別の仕事をさせてみることなどが求められます。一方、専門職などで業務内容を特定して採用された人は、その業務をこなす能力が不足していると評価されると、解雇が認められやすい傾向にあります。

試用期間中の待遇について

試用期間であっても、労働契約は成立しているので、会社は、労働契約を締結する際に労働条件を明示する義務があります。後々のために、労働条件は書面で提示してもらうようにしましょう。

また同じ理由により、試用期間中であっても、社会保険の適用はあります。

ここで扱った法律

労働契約法第16条には、「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」と定められています。

弁護士:藥師寺正典(やくしじ・まさのり)

中央大学大学院法務研究科修了。弁護士登録後、石嵜・山中総合法律事務所にて執務を開始し、現在弁護士法人第一法律事務所(東京事務所)所属。使用者側の人事労務管理のほか、民事・商事について、多岐の分野に対応。主著に『労働行政対応の法律実務』(中央経済社 共著)、『「働き方改革実行計画」を読む』(月刊人事労務実務のQ&A 2017年7月号 日本労務研究会 共著)など。

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