インドネシア転職マニュアル
「海外転職」と一口に言っても、求人の傾向は国やエリアによって異なりますし、求められる能力、面接の進め方もさまざまです。そのため、「転職活動の進め方が分からない」「面接の準備方法が分からない」という不安は誰にでもあります。インドネシアの転職活動についてはもちろん、その後のキャリアについてもご紹介します。
1.インドネシア転職の概況と求人の特徴
インドネシアは、二輪・四輪メーカーを中心とする日系の製造業、商社などが数多く進出しています。それに伴い、現地に住む日本人向けのサービス業を営む日系企業の進出も見られます。求人が多いのはメーカーやサービス業の営業職です。
またほかのアジア諸国に比べて業界経験を問うものが多いことがインドネシアの求人の特徴です。その背景には、就労ビザ取得の難しさがあります。インドネシアでは、就労ビザの取得要件として「4年制大学卒以上」であることに加えて「5年以上の就業経験」が原則として必要になります。そのためか、企業が日本での就業経験者を採用する熱は高い割に、求める条件が厳しくなる傾向があります。条件が厳しい分、インドネシアでの就業を希望する求職者が少ないことも、インドネシアの採用市場の特徴となっています。
ただし、経験者を求めるだけあって、ほかの国と比較して給与水準が高く、住居手当などの各種手当や社用車貸与など、待遇が良い傾向にあります。
なお、求められる言語は基本的には英語ですが、必要とされるレベルは、日常会話レベルからビジネスレベルまで、職場によりさまざまです。
※半年ごとに再取得が必要な短期の就労ビザも用意されており、最終学歴が高卒の方や、第二新卒等の若手の方は、半年の就労ビザを取得することで、現地での就労が可能になります。
2.インドネシア転職で身につくもの
約2.7億人の人口を持つインドネシアは、世界最大のイスラム教徒人口を擁する一方、経済の中心はクリスチャンの割合が多い華僑が占めています。そのため、多様な宗教観や文化の違いを感じながら仕事を進めるという日本では経験しにくい体験を積むことができます。これは今後の、特にグローバルでのキャリア形成の上で大きな意味があると思います。
なお、ビジネスシーンでは英語が一般的ですが、シンガポール等のアジアの先進諸国に比べて、ゆっくりと話されることが多く、まだ会話に不安を抱えている方でも早めに英語に慣れることができる傾向にあります。
3.インドネシアの面接
企業にもよりますが、インドネシアでの転職は非常にスピーディーです。そのため、求人応募から内定まで3~4週間程度の場合がほとんどとなりますので、求人に応募する前に面接の準備もしっかり整えておきましょう。
面接の回数
インドネシアでの転職活動では、多くの企業で、面接は2回程度となっています。また、日本や他国から転職活動をしている場合、ほとんどの場合はどちらもWeb面接となります。
所属部門の部門長が担当することが一般的です。規模が小さい企業では、一次面接から現地社長が担当するケースもあります。
また、日系企業にでは日本語で面接が行われるケースがほとんどです。質問内容としては、日本で行われる面接と同様に、ご自身の強みや弱み、募集しているポジションに対するスキルや経験を聞かれることが一般的です。しかし、日本と異なる点として、インドネシアへの転職のモチベーションや覚悟を問われますので、「なぜインドネシアで転職したいのか?」「どれくらいの期間、インドネシアで働けるのか」という点についてはしっかり準備してください。インドネシアでの滞在経験はもちろん、もしインドネシアを訪れたことがなくても、海外での滞在経験があれば、それを活用して伝えるようにしましょう。
上司になる方と所属部門の部門長や役員が面接を担当します。日系企業では、日本本社の管理職が参加するケースもあります。
日本と同様に最終面接では、具体的な職務に関する内容よりも、カルチャーフィットや人柄面を見られることが多いです。一次面接時に応募先企業のカルチャー等について質問してその企業の理解を深めるなどして準備を進めましょう。
面接時の服装
インドネシアの面接でも基本的には、ビジネススーツを着用しましょう。また、清潔感を意識してください。
面接のときに気をつけること
一次面接、最終面接ともに、Web面接のケースがほとんどです。
Web面接でもフォーマルな服装で面接に臨んでください。また、照明の明るさや周りの雑音、背景など面接時の室内の環境には十分注意してください。また、10分前を目安に事前にオンラインにしておきましょう。
4.インドネシア転職 Q&A
インドネシアの転職活動について、よくある質問を紹介します。
Q
A
もちろん問題ありません。現地法人への転職の場合、採用責任者が現地にいることが多いため、一次面接はWeb面接のケースが多いです。最終面接では、Web面接で実施する企業もありますが、対面での面接を希望する企業もありますので、その際は渡航していただくこともあります。
Q
A
求人にもよりますが、選考過程で現地スタッフの面接官と英語で面接を実施することもあります。
Q
A
内定後は、およそ1週間以内にその内定を承諾するか辞退するかをかいとうするのが一般的です。内定承諾後、就労ビザの申請手続きに入ります。(現地渡航前にビザ手続きを行います)
入社までの期間はビザの発給状況にもよりますが、内定承諾後、およそ2カ月程度となります。
5.各地域の転職マニュアル
6.関連情報
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