台湾転職マニュアル
「海外転職」と一口に言っても、求人の傾向は国やエリアによって異なりますし、求められる能力、面接の進め方もさまざまです。そのため、「転職活動の進め方が分からない」「面接の準備方法が分からない」という不安は誰にでもあります。台湾の転職活動についてはもちろん、その後のキャリアについてもご紹介します。
1.台湾転職の概況と求人の特徴
製造業、半導体産業、IT、広告、飲食を中心としたサービス業での求人が多く、中でも台湾のIT産業は世界的にも注目度が高いことから、今後の成長に期待ができます。 職種としては、営業、カスタマーサポートや生産管理、工場管理(工場長)、エンジニア、技術職の求人が多いです。
中国語を必須とする求人がほとんどとなっており、中国語検定2級(HSK5級)以上の能力を求める企業が増えています。加えて、就業ビザ取得の有無によって、就業を希望する職種の実務経験や、高いコミュニケーション力が求められることも多くあります。また、英語を使用する企業や職種では、英語力も求められます。
2.台湾転職で身につくもの
台湾には日本語を話せるローカルスタッフは多いですが、ビジネスシーンでは中国語が一般的であり、日系企業を含むほとんどの企業で中国語の能力を求められます。そのため、ビジネスシーンでの中国語のスキルアップは期待できます。
また、近年では新規事業開発や新規開拓営業の求人も多く、そのような求人では「新しく作り出す」仕事を求められるため、自ら考えを行動に移す実行力や遂行力も身につくスキルのひとつです。台湾の営業職は企業の経営幹部やマネジメントとの接点も多く、経営視点での考え方や物事の捉え方も鍛えられます。
3.台湾の面接
企業にもよりますが、台湾での転職は非常にスピーディーです。そのため、求人応募から内定まで2~4週間程度の場合がほとんどとなりますので、求人に応募する前に面接の準備もしっかり整えておきましょう。
面接の回数
台湾での転職活動では、多くの企業で、面接は2回程度となっています。
基本的に人事担当者と上司になる方が面接を担当します。外資、ローカル企業はもちろん、日系企業であっても中国語での面接となります。たとえ面接官が日本語に堪能でも、中国語能力のチェックも兼ねて中国語面接の場合が多々ありますので、中国語面接の準備はしっかり行いましょう。また英語を使用する仕事では英語での面接が行われます。
面接では、企業の説明、業務内容の説明、チームストラクチャーを説明されることが多く、面接官からの質問では、「なぜ台湾で働きたいのか」「どれくらいの期間、台湾で働けるのか」のふたつがよく尋ねられます。これらの質問により、企業側が求めている要件を満たしているかをチェックしているので、事前に職務内容や企業が求める人物像を確認して準備することをおすすめします。ただし、それが自分のキャリアビジョンとあっているのかということもしっかり考え、応募を決定することが重要です。
上司になる方と所属部門の部門長や役員が面接を担当します。日系企業では、日本本社の管理職が参加するケースもあります。
日本と同様に最終面接では、具体的な職務に関する内容よりも、カルチャーフィットや人柄面を見られることが多いです。一次面接で応募先企業のカルチャー等について質問してその企業の理解を深めるなどして準備を進めましょう。
面接時の服装
台湾の面接でも基本的には、ビジネススーツを着用しましょう。また、清潔感を意識してください。
面接のときに気をつけること
一次面接、最終面接ともにWeb面接のケースが増えてきています。 Web面接でもフォーマルな服装で面接に臨んでください。また、照明の明るさや周りの雑音など面接時の室内の環境には十分注意してください。
4.台湾転職 Q&A
台湾の転職活動について、よくある質問を紹介します。
Q
A
もちろん問題ありません。現地法人への転職の場合、採用の責任者が台湾にいることが多いため、一次面接はWeb面接のケースも多いです。しかし、最終面接では、対面での面接を希望する企業もありますので、その際は渡航していただくことになります。
Q
A
募集求人にもよりますが、日系企業であってもほとんどの企業で、日本語・中国語の両方で面接が実施されます。台湾での転職では、すべての面接が中国語で行われるケースも少なくありません。英語を使用する仕事の場合は英語での面接も行われます。
Q
A
内定後は、およそ1週間以内にその内定を承諾するか辞退するかを回答することが一般的です。内定承諾後は、ビザの手続き、退職交渉、健康診断の受診(必要ない場合もあり)を経て、入社となります。入社までの期間はビザの発給状況にもよりますが、内定承諾後、およそ1~2カ月となります。
Q
A
台湾では外国籍の就労ビザを取得する場合、経歴に以下のような条件があります。
• 最終学歴が修士および博士である場合:経歴は問わない。
• 最終学歴が4年制大学の場合:関連実務2年以上の経歴が要求される。
• 最終学歴が専門学校以下(短大含む)の場合:関連実務5年以上の経歴のほか、職務に関連する専門訓練による資格証明書の提出が必要である。
※外国籍でも台湾の大学を卒業し学位を有する場合、上記以外の条件により申請可能です。詳細は公的機関のWebサイトまたは転職エージェントに確認してください。
5.各地域の転職マニュアル
6.関連情報
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