販売・サービス職から未経験の職種への転職を目指す場合、エリアマーケティングや経理・人事関連業務、顧客とのコミュニケーションといった経験が応用できるケースは多々あります。例えば営業への転職であれば、接客経験のほか、売り上げを伸ばすための計画立案や、自身の店舗のエリアマーケティングなどの経験が応用できます。人事への転職であれば、アルバイトの採用や育成、店舗の目標達成のためのチームビルディングの経験が応用できます。経理であれば店舗の売上管理や損益管理の経験が応用できます。

一方で、どの職種を選ぶにしても難しいのは、未経験の職種でも店舗のマネジメント経験が応用できると採用担当者に分かってもらうこと。経験を応用できると理解してもらうには、あなたが応募した職種に近しい経験を、3つのポイントを踏まえてアピールすることが大事です。その3つのポイントとは、「改善計画」「行動プロセス」「数字で表すことができる実績」です。

実際に面接で経験を説明するときは、どのように行動計画を立て、どのような状況で判断を行い、どのように行動したかを詳しく順序立てて行ってください。店舗マネジメント経験は、「アルバイトスタッフに指示を出し、店舗を円滑に運営しながら売り上げを作ってきた」などといった説明になりがちです。しかし、
・「売り上げを最大化するために、客単価とリピート率の向上が必要。そのためにはアルバイトスタッフのモチベーション上昇が必須と判断した」という「改善計画」
・「スタッフの主体性を高めるために積極的に権限を委譲し、お客さまに喜ばれる対応をしたスタッフを褒めるなど、店舗内での賞賛文化を作った。」という「行動プロセス」
・「結果、サービス品質が上昇し、客単価とリピート率が上昇。1年前に比べて売り上げを180％成長させることができた」という「数字で表せる実績」
このように具体的になれば、「プランニング」「チームビルディング」「人材マネジメント」などのスキルをアピールすることにつながります。このケースであれば、「人材育成を行う人事職」などで活躍するイメージを持ってもらうことができるでしょう。
ほかの職種の場合でも、「実績」「改善・提案」「行動プロセス」の3つのポイントを意識してアピールすることを心掛けてください。