転職を考えている女性の方々からキャリアカウンセリングでよく挙がる声を5つピックアップしました。女性は結婚・出産などを前提にキャリアを考えたり、お客さまへの共感力が高い傾向があるなど、特有の悩みを抱えがち。ただ、その悩みを解決したいあまり、優先順位を整理しないまま転職活動を始めてしまうと、かえって選択肢を狭めてしまうことになりかねません。
![よくあるcase1](/woman/img/guide/nayami/icon_case1.png)
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結婚、出産してもキャリアを無駄にせず働き続けたいと思っています。大手企業なら、育児休暇や時短勤務、再雇用制度など、働く女性をバックアップする環境が制度として整ってますよね?(30歳/内勤営業)
確かに大手企業は福利厚生制度が整備されている割合が高いので、「長く働き続けたい」と考える女性には大事な希望条件でしょう。ですが、企業側にしてみれば福利厚生制度だけを目当てに入社されても困るというのがホンネです。具体的な結婚・出産の予定がないのであれば、まずは仕事で何を目指し、その企業で何を実現していきたいかを併せて考えましょう。
![よくあるcase2](/woman/img/guide/nayami/icon_case2.png)
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SIerのSEです。納期が短い割にヘビーな仕事をどんどん割り振られて、残業や休日勤務は当たり前、家に帰れないことも珍しくない。スケジュール通りに納品できればそれなりに達成感はありますが、それで評価が上がるでもなく、自分自身の仕事を振り返る余裕も全くありません。次は絶対にSEはイヤです。(27歳/SE)
ITエンジニアやクリエイティブ系の職種に多く、仕事があまりにもハードすぎて、業界も職種も仕事内容もすべてを否定して180度違う仕事を求めてしまうケースです。けれども、同じ業界・同じ職種でも、会社が違えば環境も仕事のペースも全く違います。最も改善したい条件(残業時間、年収など)が改善されるなら、今までのキャリアをゼロにリセットしてしまうのは惜しいものです。
![よくあるcase3](/woman/img/guide/nayami/icon_case3.png)
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証券会社のリテール営業です。お客さまに損をさせるのが申し訳なくて思い切ったご提案ができません。上司や先輩は「甘えるな」の一言。割り切れない私はたぶん営業という仕事に向いていないんだと思います。営業以外の仕事なら何でもいいんですが、他に何が向いてるのか分かりません。(28歳/証券営業)
ケース2と同じく、今の仕事に壁を感じるあまり、営業という仕事そのものを否定しているケースです。合わない、変えたいと思うのが商材なのか営業スタイルなのか、それとも環境や社風なのか、冷静に考えてみましょう。同じ業界でも営業先が個人か法人かで仕事内容は大きく変わります。環境を変えることと、仕事の向き・不向きは分けて整理したほうがいいですね。今まで身につけたスキルやキャリアをゼロにしない転職をおすすめします。
![よくあるcase4](/woman/img/guide/nayami/icon_case4.png)
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「転職活動では10年先のキャリアプランを考えよう」とか目にします。でも、女性の場合、結婚・出産でガラッと状況が変わるので、いくら自分一人で先々のキャリアプランを考えたところで、正直、意味がないのでは?やっぱり考えないといけないのでしょうか。(27歳/金融事務)
結果的に変更を余儀なくされるとしても、その時点でのキャリアプランを考えていることが大事です。キャリアプランは、「ビジネスパーソンとしてこうありたい」というイメージがあるかどうかです。結婚や出産、その他の要因でキャリアが中断したり優先順位が変わっても、「こうありたい」というゴールイメージがあるかどうか、また、そのための努力を惜しまない人材かどうかという点を採用担当者は知りたいのです。
![よくあるcase5](/woman/img/guide/nayami/icon_case5.png)
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この先もできるだけ長く働き続けたいと思っているので、無理をして若いうちに燃え尽きてしまうような働き方ではなく、“無理なく細く長く”を目指したいです。事務職へのキャリアチェンジは可能でしょうか。(24歳/IT営業)
確かに体を壊すような働き方はおすすめできません。ですが、求人企業側から、「自分のことが第一優先で、全力を出し切らない人」と誤解されては元も子もないですね。事務職に限らず、「○○職だから安定」と言える仕事はほとんどないのが実情です。将来、キャリアチェンジするとなった時に自分が仕事を選べる立場にいられるようにキャリアを設計しましょう。