職種のトリセツ
事務職

事務職の平均年収はどのくらい? 年代・種類別の比較や年収アップのコツも紹介
更新日:2025/10/01
女性から人気の高い職種である「事務職」ですが、年収はどのくらいなのでしょうか。
この記事では、2023年9月~2024年8月の1年間にdodaサービスに登録した約60万人の年収データをもとに、年代別、営業事務・医療事務などの種類別の平均年収をまとめました。
事務職の転職のサポート経験が豊富なdodaキャリアアドバイザーに聞いた、年収アップの方法なども紹介しますので、ぜひキャリアプランの参考にしてみてください。
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事務職の平均年収は? 女性の平均はいくら?
dodaの「平均年収ランキング」(2024年版)によると、事務職の平均年収は350万円となっています。
男女別に見ると、事務職の女性の平均年収は335万円です。
全職種の平均年収が426万円であることを踏まえると、年収は他職種と比べて低めといえるでしょう。
ただし、事務職といっても営業事務や一般事務など、種類によっても年収には差があります。
スキルアップや資格取得をしたり、事務職の経験を活かして管理部門や企画部門へ転職したりすることで、年収アップの機会は広がるでしょう。
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事務職の平均年収を詳しく解説! 年代別の傾向と最新データ
ここからは、dodaのデータをもとに、平均年収の分布や推移、年代別の数値を全職種の平均年収と比較して、さらに詳しく見ていきましょう。
※「平均年収ランキング」では正社員の年収データのみを扱っています。
事務職(事務/アシスタント系)全体の平均年収
先述のとおり、事務職(事務/アシスタント系)全体の平均年収は350万円となっており、全職種の平均年収426万円と比べると低めです。
生涯年収は、全職種の平均と比較すると5,600万円程度の差があることが分かります。
- 事務/アシスタント系の平均年収
- 350万円
- 全職種の平均年収
- 426万円
- 事務/アシスタント系の生涯賃金
- 1億6,693万円
- 全職種の生涯賃金
- 2億2,303万円
※「貿易事務」「翻訳/通訳」「営業事務」「一般事務」「秘書/受付」「医療事務」の年収の平均になります。
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年収査定を受ける(無料)事務職(事務/アシスタント系)の年収分布
事務/アシスタント系の年収分布では、300万円未満や300万〜400万円未満の層が7割以上を占めます。
これらの層では、女性の割合が多くなっていますが、400万円以上になると男性のほうが多くなっています。
事務職(事務/アシスタント系)の平均年収の推移
事務職平均 | |
---|---|
2024年 | 350万円 |
2023年 | 343万円 |
2022年 | 336万円 |
2021年 | 334万円 |
全職種平均 | |
---|---|
2024年 | 426万円 |
2023年 | 414万円 |
2022年 | 403万円 |
2021年 | 403万円 |
全職種の平均年収は2021年から2022年は横ばいでしたが、2023年からは上昇傾向にあります。
事務職の平均年収は、2021年から右上がりとなっており、2024年は前年より7万円アップしています。
事務職(事務/アシスタント系)の年代別平均年収
年代別の平均年収を見ると、20代〜40代までは300万円台で、50代以降が422万円と、年齢を重ねたときの年収の上がり幅が他職種と比較して小さい傾向にあるようです。
出典:doda「平均年収ランキング(2024年版)」
事務職の種類別の平均年収ランキング
事務職の中でも、種類によって年収は変わってきます。年収アップを狙うなら、今より年収の高い職種へ転職するというのも、一つの方法です。
ここでは、そんな事務職の中から平均年収ランキング1位〜4位の種類について、それぞれ具体的な金額を見ていきましょう。
1位 貿易事務
全体平均としては397万円(男性445万円、女性375万円)となっています。年代別に見ていくと、20代の355万円から50代以降の474万円までで、120万円ほどプラスになっています。
英語力など特別なスキルを求められることが多いため、事務職の中でも年収が高くなる傾向があるようです。
2位 営業事務
全体平均としては354万円(男性404万円、女性346万円)となっています。年代別に見ていくと、20代の327万円から50代以降の405万円までで、80万円ほどプラスになっています。
また、女性に限ると一般事務に比べ、平均年収は比較的高くなっています。
3位 一般事務
全体平均としては352万円(男性415万円、女性334万円)です。年代別に見ていくと、20代では320万円ですが、50代以降は425万円で、およそ100万円プラスとなります。
4位 医療事務
全体平均としては294万円(男性367万円、女性288万円)となっています。年代別に見ていくと、20代では280万円で、50代以降は333万円となだらかな差になります。
職種 | 平均年収(全体) 生涯賃金 |
平均年収(男女別) | 平均年収(年代別) | 求人 | |
---|---|---|---|---|---|
貿易事務 | 397万円 1億8,782万円 |
男性445万円 女性375万円 |
20代355万円 40代433万円 |
30代404万円 50代~474万円 |
|
営業事務 | 354万円 1億6,555万円 |
男性404万円 女性346万円 |
20代327万円 40代381万円 |
30代364万円 50代~405万円 |
|
一般事務 | 352万円 1億6,737万円 |
男性415万円 女性334万円 |
20代320万円 40代382万円 |
30代356万円 50代~425万円 |
|
医療事務 | 294万円 1億3,833万円 |
男性367万円 女性288万円 |
20代280万円 40代319万円 |
30代308万円 50代~333万円 |
事務職の年収が他職種と比べ低いといわれる理由は?
今回の平均年収ランキングのデータをほかの職種と比べると、事務職は年収が低めであることが分かります。その理由や背景について考えられることを見ていきましょう。
他職種を支える役割の業務のため
基本的に事務職は、営業職や企画開発職といったほかの職種のサポート的な役割を果たす業務を行っています。
その業務自体が売り上げにつながるわけではないため、他職種と比較すると、どうしても給与が低めの設定になっている場合が多いようです。
残業が比較的少ないため
基本的にはあまり残業が発生しない職種のため、残業手当によって収入を増やすのが難しいといわれています。
ただし、会社によっては事務職も人手不足で、月に何十時間も残業する場合があります。気になる方は事前の募集要項や面接で確認してみましょう。
事務職が年収アップを目指す方法
最後に、事務職で年収アップを目指すためにできる方法を、事務職全般の転職支援を得意とするdodaのキャリアアドバイザー、浅田 菜美がご紹介します。
PCスキルを上げる
データ入力のような単純作業は長年続けていても年収が上がりづらいのが実情です。事務職で年収アップを目指すには、事務職で年収アップを目指すためにできる方法より付加価値のあるPCスキルを持っていることが重要です。
専門性をプラスし、給与水準の高い環境に転職する
同じ事務職でも給与水準の高い職種や企業へ転職するのも一つの方法です。
浅田
例えば、営業事務や貿易事務のように、納期調整や折衝など、社外のお客さまとコミュニケーションを取る必要がある職種や、英語を使う職種に転職するのもおすすめです。
また、現在と同じ職種であっても、年収レンジの高い業界や成長中の企業のような、今より給与が上がる企業に転職するという方法もあります。
目指す職種や企業を決めるためにも、dodaの「年収査定」を利用して、自分の適正年収を知っておきましょう。
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手当の対象となる資格を取得する
資格手当制度を導入している企業であれば、取得した資格に応じて昇給が見込める場合があります。
浅田
転職活動の際は、資格を持っていて損をすることはありませんが、「自分が何をしてきたのか」「何ができるのか」をアピールするほうが大切です。
やりたい事務の種類によっても必要とされるスキルや資格は変わってきますので、自分が何をしたいのかをまず見極めることから始めてみましょう。
事務職のスキルを活かして、ほかの職種へ転職する
事務職の人は比較的、同じ事務職として別の会社へ転職をすることが多いのですが、管理部門や企画部門に転職するケースもあります。
浅田
管理部門や企画部門は、それぞれ異なる専門知識が必要で難易度は高くなるので、現時点での専門性というよりは、今までの経験やPCスキル、ポテンシャルで採用されることが多いでしょう。
dodaの「転職タイプ診断」では、自分の「仕事探しの軸」や「今の満足度」が分かります。
現在事務職で転職を検討している人は、違う仕事にチャレンジするのか、それとも事務職を続けるのかのヒントを見つけてみましょう。
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まとめ
事務職は、ほかの職種と比べて平均年収が低いという面があります。
しかし、事務職で年収を上げていく方法はあるので、もっと年収を上げたいと感じた人は、同じ事務職の中でも今より年収が高い種類の職種に転職する、専門性を身につけるなど、自分の希望に合った方法やタイミングで行動を始めてみてはいかがでしょうか。
今の自分のスキルが通じるのか、他の職種への転職がうまくいくのかなど不安に思っている方は、まずはエージェントサービスを利用してみるのもおすすめです。
回答したキャリアアドバイザーはこちら

浅田 菜美(あさだ・なみ)
【経歴】
新卒で教育系の企業に入社し、個人向けの営業などを経験した後パーソルキャリア株式会社に入社。事務職全般を得意分野とし、キャリアのアドバイス・求人紹介を担当しております。dodaでは、転職を希望される方のお話を伺った上で、適切なアドバイスをさせていただき、転職活動の伴走者としてサポートをさせていただきます。ぜひ一度ご相談ください。
詳しいプロフィールはこちら
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dodaキャリアアドバイザー
浅田菜美(以下、浅田)
Excelの中級レベル程度のスキルは前提として必要とされる場合がほとんどです。
具体的にはVLOOKUP関数、IF関数、ピボットテーブルなどを使えると、一定以上のPCスキルがあると見なされ年収アップにつながります。