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もっと、自分らしい働き方が見つかる女性向けイベントWoman's Career Meeting Report

Woman's Career Meeting Report Woman's Career Meeting Report
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掲載日:2014年1月13日

第2回 2013.12.04

結婚・出産後もキャリアアップし続けるために

Woman Career主催の「Woman's Career Meeting」は、各界で活躍する講師を招き、女性が「自分らしいキャリア」を真剣に考えるきっかけ作りを目指す女性向けイベントです。
12月4日(水)、東京・丸の内で実施された第2回のテーマは「結婚・出産後もキャリアアップし続けるために」。子育て支援の地域ネットワークを展開する株式会社AsMama代表取締役の甲田恵子さんと、キャリアカウンセラーの藤井佐和子さんによる講演とトークショーが繰り広げられ、結婚や出産を考える世代の女性たちで会場は満席に。Woman Career編集部が当日の様子をレポートします。

profile 講師プロフィール

甲田恵子さん

甲田恵子さん株式会社AsMama代表取締役

1975年、大阪府生まれ。米国留学を経て関西外国語大卒業後、環境事業団で役員秘書と国際協力室を併任。ニフティ株式会社で海外事業を立ち上げ、在籍中に出産。復職後に上場・IR主担当を務める。その後、ベンチャー投資会社ngi group株式会社に広報・IR室長として転職。退社後、株式会社AsMamaを設立、代表取締役社長に就任(現任)。顔見知りの親同士が安心して気兼ねなく子育てを頼り合えることで、誰もが自己実現をかなえる仕組み「子育てシェア」を提供。年間300万組以上の全国の親子に直接アプローチをして、地域の親子交流にも取り組む。著書に『ワンコインの子育てシェアが社会を変える』ほか。

藤井佐和子さん

藤井佐和子さん株式会社キャリエーラ/キャリアカウンセラー

1968年生まれ。大学卒業後、大手カメラメーカーを経て、パーソルキャリア株式会社にて8年間勤務。派遣事業部や人材紹介事業部、さらに女性を対象とした転職支援チームを立ち上げ、数多くの転職を支援。その後、株式会社キャリエーラを立ち上げ、述べ13,000人以上のカウンセリング、年250日以上の講演、研修実績を持つ。『女性社員に支持されるできる上司の働き方』(WAVE出版)など著書多数。

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第1部:甲田恵子さん(株式会社AsMama代表取締役)による講演「結婚・出産後もキャリアアップし続けるために」

甲田恵子さんワンコインで子育てを頼りあう地域ネットワーク「AsMama」を立ち上げ、そのバイタリティあふれる活躍ぶりがメディアでも多く取り上げられている甲田恵子さん。講演は意外なひと言から始まりました。

「私も5年前は皆さんと同じように『この先、私のキャリアは一体どうなるんだろう』と思い悩んでいたんです」。20代後半で転職と結婚・出産を相次いで経験した甲田さん。1年間の育休を経て復職する際には「子どもを産んでも同じように働けることを見せたい!」と仕事と育児の両立を固く心に誓ったそうです。ところがいざ復職してみると、出社した途端に保育園から娘の発熱を知らせる電話が入り、呼び戻されることもしばしば。時には1時間数千円の緊急ベビーシッターサービスも利用しながら奮闘する日々が続きました。

その後、ベンチャー投資会社へ転職。仕事に大きなやりがいを感じながらも「キャリアアップしたいという強い思いと、仕事と育児の両立がままならない現実とのギャップにもがきながら30代半ばまでを過ごしました」と振り返ります。そんな自身の経験を活かして甲田さんが立ち上げたのが、AsMamaの子育てシェアサービス。顔なじみの親同士が、子どもの送迎や預かりを安心して気兼ねなく頼り合える仕組みで、インターネットで手軽に登録でき、1時間500円という格安な料金設定も大きな特色です。8歳の娘さんを持つ甲田さん自身も利用者で、スマートフォンの登録画面を会場のスクリーンに写しながら「サポートしてほしい人」と「サポートしたい人」がつながる仕組みを分かりやすく説明。徹底的にユーザーの立場に立った機能的なサービスに、会場から感嘆の声が上がりました。

甲田恵子さん「結婚や出産を控えている女性が、この先も安心して仕事を続けられるようにこの仕組みを作りました」と会場の女性たちに呼び掛ける甲田さん。そして二つのメッセージを贈りました。一つは「時期が来たら出産することをためらわないで」「助けてくれる人がいれば、子育てをしながらでもキャリアアップはかなえられて、子どももハッピーになれる」と甲田さんは力を込めます。もう一つは「20代の今はとにかく一生懸命に仕事に打ち込みながら『発信力』を磨く」。どのような経験も無駄ではなく、すべてが糧になる、という甲田さんの言葉が参加者の心を捉えました。

講演の最後は、発信力を磨く練習です。初対面の参加者同士が2人1組になり、1分間で自己紹介をし合います。ここで甲田さんから大切なヒントが。「出会って最初の2秒の印象が肝心!相手にどんな印象を持たれたいかを頭の中に完璧にイメージして、初めの2秒に全力を注いでくださいね」。スタートの合図とともに会場は活気に満ちた話し声でいっぱいに。そんな前向きで意識の高い参加者の姿に「この先、キャリアと育児の両立を目指す上で、皆さんのそのコミュニケーション力があれば大丈夫!」と甲田さんも太鼓判を押していました。

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第2部:甲田恵子さんと藤井佐和子さん(株式会社キャリエーラ代表/キャリアカウンセラー)によるトークショー 「結婚・出産後もキャリアアップし続けるために、すべきこと」

藤井佐和子さん第2部は、キャリアカウンセラーの藤井佐和子さんと甲田さんとのトークショーです。2度の転職を経て起業を果たした甲田さんに、藤井さんはまず「新しい挑戦を前に怖さを感じたことは」と質問。それに対し甲田さんから「実はものすごく臆病者で不安に飲まれた経験は数えきれません」と意外な返答が。その上で甲田さんは「考えるだけ考えたら、『よし、ここから先は行動に移そう』と自分で線引きをすることが必要。一生懸命考えた末に決断したことは、あとあと納得できるんです。やらなかったことを後から悔やむのが一番むなしいですよね」とアドバイス。さらに「言葉に出す」ことの大切さにも触れます。「言えば必ずかなうとは限らないけれど、言わなければかないません。こんな仕事をしたい、こうなりたい、と言葉に出すことで、おのずと周りの助けや情報が集まり、願いがかなう率は高くなります。まさに『発信力』ですね」。

甲田恵子さんと藤井佐和子さん続いて話題は、将来結婚や出産を考えている女性が「今のうちにしておくべきこと」に。甲田さんは未婚の女性へのアドバイスとして「自分がこの先どんなキャリアを描いていきたいのかを、結婚前にパートナーと徹底的に話し合っておくことをお勧めします」と強調。藤井さんは日頃のキャリアカウンセリングの中で、将来”あるかもしれない”結婚・出産に備えて、より環境や制度が整った会社へ転職したいと望む女性が多いと語り「結婚、出産、転職のタイミングをどう組み合わせるべきか、という点に関心が高いようです」と紹介。これに対し甲田さんは「妊娠や出産の時期は、計画通りにいくとは限らない。キャリアの方がよほど自分でコントロールできます。もし今の仕事にやりがいを感じていて、子どもを産んでも働き続けたいのであれば、子どもができる前から、人事の担当者に思いを伝えてみたり、同じ考えを持つ周りの人に呼びかけてみたりと、ここでも発信力を発揮することが大事です。何も皆さん自身が人事制度を改革する必要はなくて『こうありたい』という思いをどんどん発信していけば周りが整えてくれるはずです」。

そしてもう一つ大切なのは「必要とされる人になる努力をすること」と甲田さん。「『私はこれができます』という武器や特技があれば、万一ご主人の転勤で仕事を辞めなければならなくなったとしても、働き方の選択肢が広がります。彼やご主人の転勤の可能性におびえるよりも、自分の経験値や発信力を磨く努力を今日からまず始めましょう。今日を無駄に過ごすことを怖がってほしい」。甲田さんと藤井さんの経験に基づく力強いメッセージに、会場を埋める女性たちはうなずいていました。

講師と参加者の交流タイム「懇親会」

  • 交流タイム
  • 交流タイム
  • 交流タイム
  • 交流タイム

第2部の後は参加者がグループに分かれ、dodaの女性キャリアアドバイザーを交えて感想やそれぞれのキャリアへの思いをシェア。甲田さん、藤井さんも各グループを回り、質問や相談に答えました。「結婚・出産後もキャリアアップできるようスキルを磨きたいけれど、今の仕事が専門的すぎて、転職時に汎用性があるか不安」という相談に、甲田さんは「携わっていた仕事の内容よりも、それを通じてどんな力を身につけ、転職先でどう応用していけるかを面接でアピールすることが大切」と回答。相手に一番伝わる方法を考えるのも「発信力」だというアドバイスに参加者は一同にうなずき、時間いっぱいまで熱心なやりとりが続いていました。

参加者の声
  • 自分のキャリアに対して、考えが深まったと思います。(27歳)
  • 子育てをしながらキャリアアップしたお話がきけて励みになりました。(31歳)
  • 今、自分が何をするべきか背中を押していただいた気がします。お2人のパワーに圧倒されました。(30歳)
  • 悩みや出産などへの不安を発信していなかったので、会社に対して、社会に対して、自分がどうしたいのか発信していきたいと思います。(33歳)
  • 安心して働ける社会への希望が持てました。自分のキャリアビジョンをもっと明確に描きたいと思えました。
    (27歳)

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